Spread the love

 

境界があいまいな実家の土地|売る前の測量と立会い【岡山市】

実家を売ろうと思って敷地を見回したら、境界を示す杭が見当たらない。ブロック塀がどちらのものか分からない。昔から「このあたりまでがうち」と言われてきたけれど、根拠は知らない——。

岡山市の古い住宅地や、区画整理を経ていない郊外では、ごく普通にあることです。

結論からお伝えすると、境界が不明でも売却自体は可能です。ただし実務では、買主から確定測量を求められることが多いのが実情です。費用も時間もかかるため、いつ、誰が負担して進めるかを早めに決めておくことが大切になります。

この記事の要点
境界には筆界(公法上の境界)と所有権界(私法上の境界)があり、一致しないことがあります。
売却時には確定測量(隣接地の所有者の立会いを得て境界を確認し、図面を作る作業)を行うのが一般的です。費用はおおむね35万〜80万円、期間は3〜4か月が目安ですが、隣地が多い場合や道路との境界(官民査定)が必要な場合はさらにかかります。
費用は通常、売主が負担します。
隣地が立会いに応じない、所在が分からないといった場合には、法務局の筆界特定制度という方法があります。
そして最も重要なこと。境界の経緯を知っているのは親御さんだけということが多く、お元気なうちに聞いておく価値があります。

そもそも「境界」とは何か

日常では一つの言葉ですが、法律上は2つの概念があります。

  筆界(ひっかい) 所有権界
性質 公法上の境界。土地が登記された時に定められた区画の線 私法上の境界。所有権が及ぶ範囲
変更 当事者の合意では動かせません 当事者の合意で変えられます
決め方 分筆・合筆などの登記手続きによる 売買、時効取得、合意など
この2つがずれていることがあります。
たとえば「昔、隣と話し合ってブロック塀をこの位置にした」という場合、所有権界は塀の位置でも、筆界は別の場所にある可能性があります。
売却の場面では両方を整理する必要があるため、「うちはここまで」という当事者の認識だけでは足りないのです。

境界があいまいだと、何が起きるか

場面 問題
買主が不安になる 買った後に隣と揉めるリスクを嫌がられます
住宅ローン 金融機関によっては、確定測量図を求められることがあります
面積が確定しない 登記簿の面積と実測が違うことは珍しくありません
越境が判明する 塀、屋根、樹木、配管などが越境していることがあります
建築の計画が立たない 建ぺい率・容積率の計算ができません
分筆できない 土地を分けて売る場合、確定測量が前提になります
実務で特に多いのが、越境の判明です。
測量してみたら、隣家のブロック塀がこちらに30cm入っていた。逆に、自宅の屋根が隣地にかかっていた。古い住宅地ではよくあることです。
こうした場合、越境の事実を確認し、将来の取扱いについて覚書を交わすといった整理が必要になります。放置したまま売ると、買主と隣地の間でトラブルになりかねません。

確定測量の流れ

STEP 1

土地家屋調査士に依頼する

測量と境界の確認は、土地家屋調査士の業務です。まず現地と資料を見てもらい、見積もりを取ります。

この段階で、隣接する土地が何筆あるか、道路に接しているかによって費用と期間が変わることが分かります。

STEP 2

資料を調査する

法務局や市役所で、次のような資料を集めます。

  • 公図——土地の大まかな形状と並びを示す図面
  • 地積測量図——過去に測量された記録。ない土地も多くあります
  • 登記事項証明書
  • 道路の境界に関する資料
  • 過去の分筆の履歴

古い土地ほど資料が乏しく、作業は難しくなります。明治期の公図しかない、という土地も岡山県内にはあります。

STEP 3

現況を測量する

現地で実際に測量を行い、境界標の有無、塀や構造物の位置、建物の配置などを記録します。

古い境界標が土に埋もれていることもあり、掘って探す作業が必要になる場合もあります。

STEP 4

隣接地の所有者に立会いを依頼する

ここが最大の山場です。隣接するすべての土地の所有者に連絡し、現地で立ち会っていただきます。

つまずきやすいポイント
  • 隣地の所有者が遠方に住んでいる——日程調整に時間がかかります
  • 隣地も相続登記が未了——誰に連絡すべきか特定が必要です
  • 隣地の所有者が不明——別の手続きを検討することになります
  • 関係が良くない——応じてもらえないことがあります
  • 隣接地が多数ある——角地や不整形地では数が増えます

道路に接している場合は、道路管理者との官民査定も必要になります。こちらは行政の手続きのため、さらに数か月かかることもあります。

STEP 5

筆界確認書を取り交わす

立会いで合意ができたら、筆界確認書(境界確認書)を作成し、隣接地の所有者と取り交わします。

あわせて、合意した位置に境界標を設置します。コンクリート杭、金属標、鋲など、現場に応じたものが使われます。

STEP 6

成果品を受け取る

確定測量図が作成されます。必要に応じて地積更正登記(登記簿の面積を実測に合わせる登記)を行うこともあります。

この図面が、売買の場面で買主に引き渡す資料になります。

費用と期間の目安

条件 費用の目安 期間の目安
隣接地が少なく、資料も揃っている 35万〜50万円 2〜3か月
一般的な住宅地 40万〜60万円 3〜4か月
隣接地が多い、官民査定が必要 60万〜80万円以上 4〜6か月以上
隣地が応じない、所有者不明がある 別途手続きの費用 さらに長期化

※あくまで一般的な目安です。実際の費用・期間は土地の形状、面積、隣接地の数、資料の有無により大きく変わります。必ず土地家屋調査士の見積もりでご確認ください。

スケジュールの逆算が重要です。
確定測量に3〜4か月かかるということは、売り出してから始めたのでは遅いということです。買主が決まってから測量を始めると、決済まで待たせることになります。
相続した空き家で3,000万円特別控除を使う予定がある場合、売却期限(相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日)からも逆算が必要です。

誰が費用を負担するのか

実務上、確定測量の費用は売主が負担するのが一般的です。「売るために必要な準備」という位置づけだからです。

ただし、契約の組み方によって次のような選択肢もあります。

方法 内容
公簿売買 登記簿上の面積で売買し、実測との差があっても精算しない
実測売買 実測面積で売買し、差があれば単価に応じて精算する
測量せずに売る 境界非明示での売買。価格に反映されるのが通常です
「測量しない」という選択肢もあります。
買取業者への売却や、古家付き土地として安く売る場合などでは、現況有姿・境界非明示で取引されることがあります。
ただしその分、価格は下がります。測量費40万円を惜しんで、売却価格が100万円下がっては意味がありません。どちらが有利かは、物件と相手によって変わります。

隣地が立会いに応じないときは

土地家屋調査士が丁寧に説明しても、立会いを拒まれることがあります。過去の経緯や感情的な事情が背景にあることも少なくありません。

筆界特定制度

こうした場合に使えるのが、法務局の筆界特定制度です。

項目 内容
どこへ 法務局(筆界特定登記官)
何をするか 筆界調査委員の調査を経て、筆界特定登記官が筆界の位置を特定します
特徴 裁判より簡易で、費用も抑えられるとされています
効力 筆界を特定するもので、所有権の帰属を決めるものではありません

それでも解決しない場合は、筆界確定訴訟という手段がありますが、時間も費用も大きくなります。

※どの手続きが適切かは事案によります。土地家屋調査士または弁護士にご相談ください。

隣地の所有者が不明な場合

隣地が空き家で所有者が分からない、相続登記が何代も未了——こうした場合もあります。

所有者調査を行ったうえで、状況によっては不在者財産管理人や相続財産清算人の選任、あるいは2023年の民法改正で整備された所有者不明土地管理制度の利用が検討されることもあります。いずれも弁護士・司法書士の領域です。

親が元気なうちに、聞いておいてください

これが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
境界の経緯を知っているのは、多くの場合、親御さんだけです。
「この塀は昭和◯年に隣と話し合って建てた」「あの木はうちが植えた」「ここは昔、水路だった」——こうした記憶は、いなくなると二度と戻りません。そして立会いの場で、この情報の有無が決定的に効いてきます。

やることは簡単です。帰省したときに、親御さんと一緒に敷地を一周してください。散歩のついでで構いません。説明を聞きながら、スマートフォンで写真を撮っておく。境界標、塀、越境している木、隣地との接し方。
これだけで、将来の測量が驚くほどスムーズになります。

今すぐできる確認

  1. 境界標があるか探す——コンクリート杭、金属標、鋲。塀の角、敷地の四隅を見てください
  2. 法務局で公図と地積測量図を取る——地積測量図があれば、過去に測量されています
  3. 過去の資料を探す——購入時の書類、測量図、隣地との覚書。仏壇の引き出しや天袋から出てくることがあります
  4. 写真を撮っておく——現況の記録として
  5. 隣地との関係を確認する——過去に揉めたことがあるか、親御さんに聞いておく

2番目は誰でも請求できます。親御さんの許可も不要です。地積測量図があるかないかで、必要な作業量が大きく変わるため、早めに確認しておく価値があります。

よくある質問

Q. 境界が分からない土地は売れませんか?
A. 売却自体は可能です。ただし実務では買主から確定測量を求められることが多く、境界非明示のまま売る場合は価格に反映されるのが通常です。
Q. 確定測量の費用はいくらですか?
A. 一般的な住宅地でおおむね40万〜60万円、隣接地が多い場合や道路との官民査定が必要な場合は60万〜80万円以上が目安です。土地の形状や資料の有無により大きく変わるため、土地家屋調査士の見積もりでご確認ください。
Q. 確定測量にはどのくらい時間がかかりますか?
A. おおむね3〜4か月が目安です。隣接地が多い場合や官民査定が必要な場合は4〜6か月以上かかることもあります。売り出してから始めると買主を待たせることになるため、早めの着手をおすすめします。
Q. 測量費用は売主と買主のどちらが負担しますか?
A. 実務上は売主が負担するのが一般的です。売るために必要な準備という位置づけのためです。ただし契約の組み方により調整される場合もあります。
Q. 隣の人が立会いに応じてくれません。
A. 法務局の筆界特定制度を利用する方法があります。裁判より簡易で費用も抑えられるとされていますが、筆界を特定するもので所有権の帰属を決めるものではありません。適切な手続きは土地家屋調査士または弁護士にご相談ください。
Q. 筆界と所有権界は何が違いますか?
A. 筆界は土地が登記された時に定められた公法上の境界で、当事者の合意では動かせません。所有権界は所有権が及ぶ範囲を示す私法上の境界で、合意により変えられます。両者がずれていることがあります。
Q. 岡山市外(倉敷市・玉野市・瀬戸内市など)でも同じですか?
A. 測量や筆界特定制度の仕組みは全国共通です。道路との官民査定は道路管理者ごとに手続きが異なります。

測量が必要かどうか、売り方によって変わります

確定測量は40万〜60万円かかる作業です。必ずやらなければいけないわけではありません。買取業者に売る、古家付き土地として現況のまま売る、といった進め方なら、測量せずに成立することもあります。

判断の分かれ目は、どんな買主に、いくらで売るのかです。測量費40万円をかけて価格が100万円上がるなら投資ですが、変わらないなら無駄になります。

ミニクルホームは、JR岡山駅西口から徒歩7分の奉還町にある不動産会社です。売買仲介・賃貸仲介から空き家の管理・活用まで対応しており、売り出す前の段階で、測量の要否をご一緒に検討しています。必要な場合は土地家屋調査士をご紹介します。

「境界杭が見当たらない」「隣との関係が心配」——そんな段階で構いません。無理に売却をおすすめすることはありません。

LINEで相談する(無料) 電話で相談する 086-239-3296

株式会社ミニクルホーム
岡山県岡山市北区奉還町二丁目19番14号(JR岡山駅西口 徒歩7分)
TEL:086-239-3296

※本記事は不動産登記法、民法および当社の実務経験にもとづき、一般的な考え方を整理したものです(2026年10月時点)。当社は法律事務所ではなく、個別の法律判断を行う立場にはありません。掲載している費用・期間はすべて目安であり、実際には土地の形状、面積、隣接地の数、資料の有無により大きく異なります。測量および境界の確認は土地家屋調査士へ、筆界特定制度は法務局へ、所有者不明土地への対応や紛争は弁護士へ、登記は司法書士へご相談ください。

CUSTOMER VOICE

お客様の声

Googleマップへ寄せられたミニクルホームのお客様の声を、 プライバシーに配慮して一部抜粋・匿名化してご紹介します。

正直な物件説明 ★★★★★

まさに正直不動産。注意点まで教えてくれました

まさに正直不動産。気になっていた物件について、 事故物件であることや管理面の注意点なども教えてくれました。 安心して物件探しを任せられました。

A
ご利用者A様Googleマップの口コミより一部抜粋
入居・退去の対応 ★★★★★

入居時も退去時も丁寧に対応してくれました

入居時も退去時も丁寧に対応してくださり助かりました。 LINEでの対応も文字に残るので、 電話だけより確認しやすいです。

B
ご利用者B様Googleマップの口コミより一部抜粋
難しい条件の部屋探し ★★★★★

難しい条件でも迅速かつ柔軟に対応

難しい条件の中、迅速かつ柔軟な対応で、 ようやく住めるところが見つかりました。 不安なこともLINEで相談できて助かりました。

C
ご利用者C様Googleマップの口コミより一部抜粋
遠方からの引越し ★★★★★

遠方からの引越しも丁寧にサポート

遠方からの引越しで分からないことだらけでしたが、 何から何まで丁寧に対応してくださり、 本当に助かりました。

D
ご利用者D様Googleマップの口コミより一部抜粋
地域情報・物件提案 ★★★★★

土地の事情も分かり、納得して決められました

難しい条件での物件探しでしたが、 多数の物件をご案内いただき、 納得して決めることができました。 土地の事情も参考になりました。

E
ご利用者E様Googleマップの口コミより一部抜粋
親身な対応 ★★★★★

借りる側の目線で考えてくれました

借りる側の目線で考えてくださるので有り難かったです。 気さくな不動産屋さんで、 希望もお願いしやすく助かりました。

F
ご利用者F様Googleマップの口コミより一部抜粋
 

※Googleマップに投稿された口コミの一部を、 意味を変えない範囲で抜粋・匿名化して掲載しています。 口コミは個人の感想です。

LINEで事前相談

 

電話で相談する

tel:0862393296

 

 

株式会社ミニクルホーム

住所:岡山県岡山市北区奉還町二丁目19番14号

電話番号:

tel:0862393296

不動産探し・お部屋探しでのご相談はこちらからどうぞ

岡山県知事(3)第5473号

会社概要

株式会社ミニクルホーム

業務内容:

売買仲介・賃貸仲介・管理・賃貸空室対策コンサルタント・内装リフォーム保険代理店 

住所:岡山県岡山市北区奉還町二丁目19番14号

JR岡山駅西口徒歩7分

FAX  :086-239-3323

メールアドレス:minikuru@bc.wakwak.com

しかける賃貸満室マン 城井 仁 (しろい ひとし)

LINEで事前診断

tel:0862393296

LINEで事前診断

0 0 votes
Article Rating