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親から相続した戸建てが空いたまま。誰かの役に立つ形で貸せないか」

居住サポート住宅という制度を聞いたが、アパートだけのものではないのか」

古い家だけど、福祉の住まいとして使えるだろうか」

使っていない戸建ての空き家を、高齢の方やひとり親の世帯など、住まいを探すのに苦労している方に貸せないか。そうしたご相談が少しずつ増えています。

その選択肢のひとつが、2025年10月に始まった居住サポート住宅です。

先に結論

戸建ての空き家も、条件を満たせば居住サポート住宅として認定を受けられます。1戸から対象になります。主な条件は、①耐震性(昭和56年6月以降に新築の工事に着手した住宅か、それ以前なら耐震関係規定に適合していること)、②台所・便所・収納・浴室(またはシャワー室)があること、③家賃が周辺の同じような住宅と均衡していること、④居住支援法人などと共同で申請すること、です。古い戸建ての空き家では、耐震が最大の壁になりやすく、岡山市の耐震診断・改修の補助や、空き家のリフォーム補助が使える場合があります。なお、相続した空き家を貸すと、将来売るときに相続空き家の3,000万円特別控除が使えなくなる点に注意してください。

まず、居住サポート住宅とは

居住サポート住宅は、居住支援法人などが大家さんと連携して、入居者の安否確認(1日1回以上)、訪問などによる見守り(月1回以上)、福祉サービスへのつなぎを行う賃貸住宅です。岡山市内の物件は、岡山市が認定します。

普通の賃貸住宅に、見守りの仕組みが付いたものだと考えると分かりやすいと思います。特別な福祉施設ではありません。

認定までの流れは「居住サポート住宅とは?(大家さん向け)」で、セーフティネット登録住宅との違いは別の記事で詳しく書いています。

戸建ても対象になるのか

国の解説書では、居住サポート住宅の対象として「一般住宅」と「共同居住型賃貸住宅(シェアハウス)」の2種類が示されており、戸建てを除く定めはありません。また、1戸から対象とすることが可能とされています。

つまり、戸建ての空き家1軒からでも、居住サポート住宅にすることはできます。

条件を確認する

戸建ての空き家を居住サポート住宅にするための主な条件です。

条件 内容 戸建ての空き家では
耐震性 昭和56年6月以降に新築の工事に着手したもの。それ以前の場合は、耐震関係規定に適合していること 最大の壁になりやすい
床面積 既存の住宅は18平方メートル以上(新築は25平方メートル以上) 戸建てならほぼ問題なし
設備 台所、便所、収納設備、浴室またはシャワー室 古い家では浴室・水回りの状態の確認が必要
家賃 近傍同種の住宅の家賃と均衡を失しないこと 周辺の戸建ての家賃相場が目安
申請 大家さんと援助実施者(居住支援法人など)が共同で申請 組む相手を見つける必要がある

このうち、戸建ての空き家で特に問題になるのが耐震と組む相手の2つです。

壁1|耐震

居住サポート住宅の耐震の基準は、昭和56年(1981年)6月以降に新築の工事に着手していること、それ以前の場合は耐震関係規定に適合していることです。いわゆる「新耐震基準」です。

親御さんの代から住んでいた戸建ての空き家には、昭和56年5月以前に建てられたものが少なくありません。その場合は、耐震診断を受け、必要に応じて耐震改修をすることが前提になります。

岡山市の耐震の補助

岡山市には、木造住宅の耐震診断と耐震改修の補助制度があります。

項目 内容
対象 昭和56年5月31日以前に工事に着工した、一戸建て(店舗併用可)で地上2階以下の木造住宅
耐震診断 延べ床面積200平方メートル以下の場合、診断経費9万円のうち8万円を補助(自己負担1万円)
耐震改修(全体改修) 補助率5分の4、上限115万円
耐震改修(部分改修) 補助率2分の1、上限80万円(高齢者等は5分の4)
窓口 岡山市 建築指導課 建築安全推進係(086-803-1445)

まずは耐震診断からです。診断の結果によって、改修にいくらかかるか、居住サポート住宅にする意味があるかが見えてきます。

壁2|組む相手

居住サポート住宅は、大家さんと、見守りを行う居住支援法人などが共同で申請します。組む相手が見つからなければ始まりません。

戸建て1軒の場合、見守りを行う側から見ると、同じ建物にほかの入居者がいるアパートとは事情が違います。場所や地域の体制によっては、引き受けてもらいやすさに差が出ることも考えられます。認定を目指す前に、組める相手がいるかを先に確かめるのが現実的な順番です。

岡山県が指定する居住支援法人は21法人(2026年7月時点)あります。どこに問い合わせるかは、「岡山県で居住支援法人と組むには」で書いています。

戸建てが合う入居者

戸建ての空き家は、アパートとは違う入居者のニーズに合うことがあります。たとえば、

  • 世帯の人数が多い方(ひとり親の世帯など、部屋数が必要な場合)
  • 上下や隣の部屋への音を気にされる方
  • 駐車場や庭が必要な方
  • 階段の上り下りが負担で、平屋や1階で暮らしたい高齢の方

などです。どの方に貸すかは、家の間取りと立地、そして組む居住支援法人がどんな方を支えているかによって変わります。

シェアハウス型にする場合

広い戸建てを、複数の方が暮らす共同居住型(シェアハウス)として居住サポート住宅にすることもできます。その場合の基準は次のとおりです。

項目 基準
専用の居室 1人あたり9平方メートル以上
住宅全体の面積 15×入居可能な人数+10平方メートル以上(例:3人なら55平方メートル以上)
共用の設備 便所、洗面、浴室またはシャワー室

ただし、戸建てをシェアハウスとして使う場合は、建物の使い方が変わるため、建築基準法や消防法の確認が別に必要になることがあります。設計や改修の前に、専門家と岡山市に確認してください。

グループホームとは別物です

よく混同されるので、書いておきます。

障害のある方のグループホームは、障害福祉サービスの事業所です。事業者が指定を受けて運営するもので、建物の用途や設備、人員などに別の基準があります。

居住サポート住宅は、普通の賃貸住宅に見守りの仕組みを付けたものです。入居者は大家さんと普通に賃貸借契約を結びます。

戸建ての空き家をグループホームの事業者に貸す、という選択肢もありますが、それは居住サポート住宅とは別の話です。

使える可能性のある補助

補助 内容 窓口
岡山市 木造住宅の耐震診断・耐震改修 上の表のとおり 岡山市 建築指導課 建築安全推進係(086-803-1445)
岡山市 空家等適正管理支援事業(リフォーム) 一戸建ての空き家のリフォーム。改修後に賃貸することも対象。工事費の3分の1、上限60万円。耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修のいずれかを含む工事が必要。建物は昭和56年6月1日以降の着工、またはそれ以前でも耐震診断の結果を提出できるもの。2026年度の受付は5月1日〜12月18日 岡山市 建築指導課 空家対策推進室(086-803-1410)
国 居住サポート住宅改修事業 居住サポート住宅にするための改修(バリアフリー、耐震、間取り変更、安否確認のための設備など)。要配慮者専用であること、改修後10年間の管理期間、家賃の上限などの要件あり。2026年度の募集は4月15日〜12月11日 住宅保証支援機構

補助には、着工前の申請が必要なものがほとんどです。工事を始めてからでは使えないことがあるので、計画の段階で窓口に相談してください。

税金の注意|相続した空き家を貸すと

これは見落とされやすい点です。

親御さんから相続した空き家を売るとき、一定の要件を満たせば「相続した空き家を売ったときの特例」(3,000万円の特別控除)が使えます。その要件のひとつが、相続の時から売る時まで、事業・貸付け・居住に使われていないことです。

つまり、相続した空き家を一度貸すと、あとで売るときにこの特例は使えなくなります。

居住サポート住宅として貸すのは、長く貸し続ける前提の選択です。数年のうちに売る可能性があるなら、貸す前に税理士に相談してください。 この特例の詳しい要件は、「相続した岡山市の家、売るか貸すか|判断するための確認項目」で扱っています。

進める順番

戸建ての空き家を居住サポート住宅にする場合、次の順番がおすすめです。

  1. 建築時期を確認する(登記事項証明書や建築確認の書類で、昭和56年6月以降の着工か)
  2. 昭和56年5月以前なら、耐震診断を受ける(岡山市の補助を活用)
  3. 組める居住支援法人などを探す(ここで見つからなければ、ほかの貸し方を検討)
  4. 周辺の家賃相場を確認し、家賃と見守りの費用の設計をする
  5. 改修の計画を立て、補助の窓口に相談する(着工前に)
  6. 援助実施者と役割分担を決め、岡山市に共同で認定を申請する
  7. 改修を終え、入居者を募集する

3番で組める相手が見つからなければ、居住サポート住宅にこだわる必要はありません。 普通に貸す、売る、しばらく管理する、という選択肢もあります。どれを選ぶかの考え方は「岡山市の空き家は「貸す・売る・管理する」どれが良い?」で書いています。

当社にできること・できないこと

当社は、岡山市北区奉還町で賃貸管理・仲介・空き家管理を行っている不動産会社です。

当社がお手伝いできるのは、空き家の建築時期や状態の確認、周辺の家賃相場の査定、居住支援法人などとの橋渡し、補助の窓口のご案内と改修業者のご紹介、入居者の募集と入居後の管理、そして居住サポート住宅以外の選択肢(普通に貸す・売る・管理する)との比較です。

一方、耐震診断や認定の可否の判断、補助の採択、税金の判断は当社では行えません。 それぞれ建築士、岡山市、税理士の領域です。

よくあるご質問

戸建ての空き家でも居住サポート住宅になりますか。

なります。国の解説書では、居住サポート住宅の対象として一般住宅とシェアハウス型が示されており、戸建てを除く定めはありません。また、1戸から対象とすることが可能とされています。耐震・設備・家賃などの基準を満たし、居住支援法人などと共同で申請する必要があります。

古い家でも認定を受けられますか。

昭和56年6月以降に新築の工事に着手した住宅であれば、耐震の基準を満たします。それ以前の住宅は、耐震関係規定に適合していることが必要です。耐震診断を受け、必要に応じて耐震改修をすることが前提になります。岡山市には木造住宅の耐震診断・耐震改修の補助制度があります。

岡山市の耐震の補助はいくらですか。

昭和56年5月31日以前に着工した、一戸建てで地上2階以下の木造住宅が対象です。耐震診断は、延べ床面積200平方メートル以下の場合、診断経費9万円のうち8万円が補助されます。耐震改修は、全体改修で補助率5分の4・上限115万円、部分改修で補助率2分の1・上限80万円です。窓口は岡山市建築指導課 建築安全推進係(086-803-1445)です。

空き家を貸すためのリフォームに補助はありますか。

岡山市の空家等適正管理支援事業(リフォーム)は、改修後に賃貸することも対象で、工事費の3分の1、上限60万円が補助されます。耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修のいずれかを含む工事が必要です。国の居住サポート住宅改修事業もあります。いずれも着工前の申請が必要です。

戸建てをシェアハウスにして居住サポート住宅にできますか。

できます。専用の居室は1人あたり9平方メートル以上、住宅全体の面積は「15×入居可能な人数+10平方メートル」以上(3人なら55平方メートル以上)、便所・洗面・浴室またはシャワー室を共用で備えることが基準です。ただし、建築基準法や消防法の確認が別に必要になることがあるため、専門家と岡山市に確認してください。

居住サポート住宅とグループホームは違うのですか。

違います。障害のある方のグループホームは、事業者が指定を受けて運営する障害福祉サービスの事業所で、別の基準があります。居住サポート住宅は、普通の賃貸住宅に見守りの仕組みを付けたもので、入居者は大家さんと普通に賃貸借契約を結びます。

相続した空き家を貸しても、税金に影響はありませんか。

影響することがあります。相続した空き家を売るときの3,000万円特別控除は、相続の時から売る時まで事業・貸付け・居住に使われていないことが要件のひとつです。一度貸すと、あとで売るときにこの特例は使えなくなります。数年のうちに売る可能性があるなら、貸す前に税理士に相談してください。

空き家の状態から、貸し方を一緒に考えます

建築時期や状態の確認、周辺の家賃相場、居住支援法人との橋渡し、補助の窓口のご案内まで。居住サポート住宅にするか、普通に貸すか、売るか、管理するかを数字で比べます。

※耐震診断、認定の可否、補助の採択、税金の判断は当社では行えません。建築士・岡山市・税理士の窓口をご案内します。

空き家が、誰かの暮らしの支えになる形もあります。 使っていない戸建てを、住まいを探している方に見守り付きで貸す。居住サポート住宅は、そのための仕組みのひとつです。ただ、耐震、組む相手、税金と、確認することは少なくありません。無理に制度に合わせる必要はありません。空き家の状態とご家族の事情に合わせて、貸す・売る・管理するを一緒に比べてみましょう。

最終更新日:2026年9月24日
確認先:国土交通省・厚生労働省(居住サポート住宅認定制度 認定申請解説書)、岡山市(木造住宅の耐震診断・耐震改修補助制度、空家等適正管理支援事業〈リフォーム〉、新たな住宅セーフティネット制度)、住宅保証支援機構(居住サポート住宅改修事業)、国税庁(被相続人の居住用財産〈空き家〉を売ったときの特例)。補助の内容や受付期間は年度ごとに変わります。最新はそれぞれの窓口でご確認ください。

(この記事は一般的な情報の整理です。耐震診断、認定の可否、補助の採択、税金の判断は当社では行えません。)

株式会社ミニクルホーム
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電話:086-239-3296/FAX:086-239-3323
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CUSTOMER VOICE

お客様の声

Googleマップへ寄せられたミニクルホームのお客様の声を、 プライバシーに配慮して一部抜粋・匿名化してご紹介します。

正直な物件説明 ★★★★★

まさに正直不動産。注意点まで教えてくれました

まさに正直不動産。気になっていた物件について、 事故物件であることや管理面の注意点なども教えてくれました。 安心して物件探しを任せられました。

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ご利用者A様Googleマップの口コミより一部抜粋
入居・退去の対応 ★★★★★

入居時も退去時も丁寧に対応してくれました

入居時も退去時も丁寧に対応してくださり助かりました。 LINEでの対応も文字に残るので、 電話だけより確認しやすいです。

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ご利用者B様Googleマップの口コミより一部抜粋
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難しい条件の中、迅速かつ柔軟な対応で、 ようやく住めるところが見つかりました。 不安なこともLINEで相談できて助かりました。

C
ご利用者C様Googleマップの口コミより一部抜粋
遠方からの引越し ★★★★★

遠方からの引越しも丁寧にサポート

遠方からの引越しで分からないことだらけでしたが、 何から何まで丁寧に対応してくださり、 本当に助かりました。

D
ご利用者D様Googleマップの口コミより一部抜粋
地域情報・物件提案 ★★★★★

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難しい条件での物件探しでしたが、 多数の物件をご案内いただき、 納得して決めることができました。 土地の事情も参考になりました。

E
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親身な対応 ★★★★★

借りる側の目線で考えてくれました

借りる側の目線で考えてくださるので有り難かったです。 気さくな不動産屋さんで、 希望もお願いしやすく助かりました。

F
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※Googleマップに投稿された口コミの一部を、 意味を変えない範囲で抜粋・匿名化して掲載しています。 口コミは個人の感想です。

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