岡山の空き家、家族が元気なうちに売却を考えるべき理由
「親はまだ元気だから、実家のことはもう少し先でいい」
「今すぐ空き家を売る必要もないので、相続してから考えよう」
岡山の実家や空き家について、このように考える方も多いと思います。
もちろん、家族が元気だからといって、すぐに実家を売却する必要はありません。
しかし、「売るかどうかを考えること」まで先送りする必要はありません。
なぜなら家族が元気な今だからこそ、
- 家をどうしたいか本人へ聞ける
- 兄弟姉妹で落ち着いて話し合える
- 重要な書類の場所を確認できる
- 家財について本人へ確認できる
- 土地や近所について昔の事情を聞ける
- 家族自身が片付けや現地確認に動ける
からです。
今回は、岡山の空き家や将来空き家になりそうな実家について、家族が元気なうちに一度売却を含めた今後を考えておく理由を解説します。
結論|元気なうちに必要なのは「売却」ではなく「意思確認」
この記事でおすすめしたいのは、
「親が元気なうちに家を売ってしまいましょう」
ということではありません。
例えば親名義の実家であれば、本人へ、
- 将来もこの家へ戻りたいか
- 子どもに残したいのか
- 誰も使わないなら売却してよいか
- 賃貸として使ってもよいか
- 家財をどうしてほしいか
- 仏壇や写真をどうしてほしいか
などを聞くことができます。
その結果、
「あと5年間は残したい」
という結論でも構いません。
重要なのは、本人や家族が話せるうちに、実家についての希望を確認しておくことです。
理由1|所有者本人の希望を直接確認できる
元気な今だからできること:
「この家を将来どうしてほしいか」を本人の言葉で確認する。
親の実家について、子ども同士で話していると、
「お父さんは絶対残してほしかったと思う」
「いや、使わないなら売っていいと言っていた」
と、記憶が食い違うことがあります。
本人へ直接聞けるのであれば、一度確認しておくことが大切です。
例えば、
- 施設に入った場合、家へ戻りたいか
- 誰も住まない場合はどうしたいか
- 売却代金を生活や介護費用に使ってよいか
- 子どもに相続させたい理由があるか
などです。
「売るか売らないか」だけを聞くのではなく、なぜ残したいのか、なぜ売ってもよいのかまで聞いておくと、後の家族判断もしやすくなります。
理由2|判断能力の低下後は売却手続きが単純ではなくなる場合がある
「認知症になったら必ず家を売れない」という意味ではありません。
重要なのは、売買契約の内容や結果を本人が理解して判断できる状態かどうかです。
不動産売却は、大きな財産を動かす契約です。
契約を行う時点で本人に意思能力がない場合、その法律行為は無効となるルールがあります。
つまり、親名義の家について、本人が判断できない状態になったからといって、子どもが当然に代わって自由に売却できるわけではありません。
状況によっては、成年後見制度などを検討することになります。
また、成年後見人等が本人に代わって本人の居住用不動産を処分する場合、現在施設などに入所していて住んでいない家でも、一定の場合には家庭裁判所の許可が必要です。
※実際の判断能力、成年後見制度、家族信託などの適否は個別事情によって異なります。必要に応じて司法書士・弁護士・家庭裁判所などの専門機関へ確認してください。
だから「認知症になる前に売れ」という意味ではない
ここは重要です。
早めに考える目的は、認知症になる前に急いで処分することではありません。
本人が自分の希望を伝えられる段階で、家族と今後の方針を共有しておくことに意味があります。
理由3|実家の重要書類を本人と一緒に探せる
元気な今だからできること:
「家の書類はどこにある?」と本人へ聞ける。
実家の売却相談では、家そのものだけでなく、さまざまな資料が役立ちます。
例えば、
- 登記識別情報・権利証
- 購入時の売買契約書
- 建築確認関係の書類
- 土地の測量図
- 境界関係の資料
- 固定資産税の通知書
- リフォーム履歴
- 設備の資料
などです。
家族だけで探すと、
「どこに置いたか分からない」
となる書類でも、本人であれば保管場所を覚えていることがあります。
売ることを決めていなくても、重要書類を一か所へまとめておくだけでも将来の負担を減らせます。
理由4|家財について「捨てていい・残してほしい」を聞ける
元気な今だからできること:
家財の判断を家族だけで背負わずに済む。
実家売却で想像以上に時間が掛かるのが、家財の整理です。
長年暮らした家には、
- 写真
- アルバム
- 手紙
- 家具
- 食器
- 衣類
- 貴金属
- 通帳や重要書類
- 仏壇
などが残っています。
本人に確認できない状態になると、家族は一つ一つ、
「これは捨ててもよいのだろうか」
と悩むことになります。
全部片付ける必要はない
家族が元気なうちに家を空っぽにする必要はありません。
まずは、
- 絶対に残したいもの
- 家族へ渡したいもの
- 処分してよいもの
- 判断を保留するもの
の4つ程度に分けるだけでも十分です。
将来の実家整理がかなり進めやすくなります。
理由5|土地や近所について「本人しか知らない情報」を聞ける
古い実家では、登記や図面だけでは分からない話が残っていることがあります。
例えば、
- 昔、隣地との境界を確認したことがある
- 境界標がどこにあるか知っている
- 私道について昔話し合ったことがある
- 近隣との取り決めがある
- 昔増築した場所がある
- 過去に雨漏りを修理した
- 井戸や古い配管がある
などです。
不動産会社が現地を見れば分かることもありますが、過去の経緯までは分からない場合があります。
「この土地について何か知っておいたほうがいいことはある?」
と本人へ一度聞いておくことも、立派な空き家対策です。
理由6|兄弟姉妹が動けるうちに役割を決められる
10年経つと、建物だけでなく家族も10歳年齢を重ねます。
現在なら、
- 兄が現地確認する
- 妹が書類を整理する
- 家族で実家の片付けをする
- 全員で不動産会社の説明を聞く
ことができても、10年後に同じことができるとは限りません。
仕事、病気、介護、転居、運転免許の返納など、家族の環境も変わります。
だからこそ、家族が動けるうちに、
- 誰が実家を管理するか
- 誰が固定資産税等を確認するか
- 誰が書類を保管するか
- 売却相談するとき誰が窓口になるか
を決めておくと、将来の混乱を防ぎやすくなります。
理由7|相続後より「今後どうしたいか」という話がしやすい
親が亡くなった後は、空き家以外にも多くのことを同時に進める必要があります。
家族にとって精神的にも大きな負担になる時期です。
その中で初めて、
「ところで実家どうする?」
と話し始めると、なかなか結論が出ないことがあります。
一方、元気なうちなら、
「相続が起きたから処分を決める話」
ではなく、
「将来この家をどう活かす?」
という話ができます。
話し合う内容も、
- 売却
- 賃貸
- 家族が住む
- 一定期間管理して残す
など複数の選択肢から検討できます。
「元気なうちに売る」と「元気なうちに考える」は違う
| 急いで売る | 元気なうちに考える |
|---|---|
| すぐ販売することを前提にする | まず本人の希望を聞く |
| 処分を目的にする | 売る・貸す・残すを比較する |
| 価格だけを重視しやすい | 利用予定や家族事情も確認する |
| 片付けを急ぎやすい | 必要な物だけ整理しておく |
| 早く結論を出す | 次に見直す時期を決めてもよい |
この記事でおすすめしたいのは右側です。
査定をした結果、
「今は売らず3年間残そう」
となっても問題ありません。
それでも本人の意思、現在価値、家族の役割が分かっていれば、何も決めずに3年間経過するのとは大きく違います。
家族が集まったら、この7つだけ確認する
実家について長時間の家族会議をする必要はありません。
まずは次の7項目だけ確認してみてください。
- 実家の名義は誰か
- 今後、この家に住みたい人はいるか
- 本人は売却・賃貸・保有をどう考えているか
- 重要書類はどこにあるか
- 絶対に残したい家財は何か
- 空き家になったら誰が管理するか
- いつもう一度話し合うか
これだけでも、将来の空き家問題をかなり整理しやすくなります。
売却するか迷うなら「現在の査定価格」だけ確認しておく
家族で話し合っても、
「売却するかどうかはまだ決められない」
ということがあります。
その場合でも、現在の価格を確認しておくことはできます。
例えば、
- 今ならどの程度で売却できそうか
- 建物を残したまま売る方法があるか
- 土地としての評価はどの程度か
- 賃貸に利用できそうか
などを知っておけば、家族で具体的な話をしやすくなります。
査定することと、売却を決めることは別です。
家族が元気な今の状態と価格を一度記録しておくことにも意味があります。
こんな家庭は早めに一度話しておきたい
- □ 親が70代・80代になってきた
- □ 入院や施設入所が増えてきた
- □ 子ども全員が県外に住んでいる
- □ 将来実家へ戻る人がいない
- □ 実家の名義をよく知らない
- □ 権利証などの保管場所が分からない
- □ 実家に大量の荷物がある
- □ 親しか知らない土地事情がありそう
- □ 兄弟姉妹で実家について話したことがない
- □ 「相続してから考えればいい」と思っている
該当するからといって、売却を急ぐ必要はありません。
ただ、「一度話す」という行動は早めにしておく価値があります。
親がすでに施設へ入っている場合は?
親が施設に入ったからといって、すぐに実家を売却しなければならないわけではありません。
まず確認したいのは、
- 本人が実家へ戻る可能性
- 本人の希望
- 実家の名義
- 施設費用との関係
- 家族の意向
- 空き家としての管理方法
です。
本人に判断能力があり、自分の意思を伝えられるのであれば、施設へ入所した後でも一緒に今後を考えることができます。
「施設へ入った=すぐ売却」でも、「施設へ入った=ずっと残す」でもありません。
よくある質問
Q.親が元気なら、まだ実家の話をしなくてもいいのでは?
急いで売却する必要はありません。ただ、元気だからこそ、本人の希望、重要書類、家財、土地の事情などを確認できます。「今売る話」ではなく「将来どうするか」という形で話してみることをおすすめします。
Q.親名義ですが、子どもだけで査定を頼めますか?
価格の参考情報について相談できる場合はありますが、実際の売却手続きは所有者や権限の確認が必要です。親本人に判断能力がある場合は、できるだけ本人の意向を確認しながら進めましょう。
Q.認知症になると絶対に売却できませんか?
認知症という診断名だけで一律に決まるものではありません。契約時にその取引の内容・結果を理解して判断できるかが重要です。判断能力が低下している場合は、成年後見制度など法的な手続きが必要になるケースがあるため、専門家へ確認してください。
Q.家族信託をしておけば大丈夫ですか?
家族信託は選択肢の一つですが、すべての家庭に必要というものではありません。財産内容や本人の希望、家族構成によって適否が変わります。本記事末尾の関連記事で詳しく解説しています。
Q.家財が多すぎて今から整理する気になれません。
全部処分する必要はありません。まず「絶対に残す物」だけ本人に聞いておく方法があります。売却査定も、家財が残った状態で相談できる場合があります。
Q.本人が「まだ売りたくない」と言っています。
判断能力があり本人が所有者であれば、その意思は重要です。売却を急ぐのではなく、管理方法や費用、次に話し合う時期を決めておく方法があります。
まとめ|家族が元気な今は「決める」より「聞ける」ことに価値がある
岡山の実家や空き家について、家族が元気なうちに必ず売却する必要はありません。
しかし、今だからできることがあります。
- 本人の希望を聞く
- 実家の名義を確認する
- 重要書類の場所を確認する
- 残したい家財を聞く
- 土地や建物の昔の事情を聞く
- 家族の役割を決める
- 今後を再検討する時期を決める
10年後でもできることはあります。
しかし、10年後には家も家族も今と同じ状態とは限りません。
特に、
「親ならどうしたかったのだろう?」
と後から家族で想像するより、本人へ聞ける今のほうが話は明確です。
だからこそ、
家族が元気なうちに必要なのは、売却を急ぐことではなく、実家について一度きちんと話すこと。
そのうえで、今売る・数年残す・貸すなど、自分たちに合った方法を選んでください。
ミニクルホームの空き家関連記事
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「親は元気だけれど、今後実家をどうするか一度整理しておきたい」
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