「施設を出て一人暮らしを始めるけれど、冷蔵庫も洗濯機も持っていない」
「引っ越し先で使える家電がない。生活保護で買ってもらえるの?」
「家具什器費という言葉を聞いたけれど、自分が対象になるのか分からない」
新しい部屋が決まっても、暮らしに必要な家電や道具がそろっていなければ、安心して生活を始めることはできません。お金に余裕がない中で、何から用意すればいいのか、途方に暮れてしまう方も多いと思います。
先にお伝えします。生活保護には、暮らしに最低限必要な家具や家電、炊事用具などをそろえるための「家具什器費(かぐじゅうきひ)」という費用があります。保護を受け始めたとき、引っ越しのとき、退院・退所のときなど、必要なものを持っていない場合に相談できることがあります。大切なのは、買う前に、担当のケースワーカーに相談することです。
この記事では、岡山市で新生活を始める方に向けて、家具什器費を相談できる場面、対象になりやすいもの、金額の目安、相談の流れ、入居前の準備を、ひと通り分かるように整理します。
結論|「必要なものを持っていない」新生活の始まりに、買う前に相談
- 家具什器費とは:生活保護の「一時扶助」のひとつ。暮らしに最低限必要な家具・家電・炊事用具などの費用
- 相談できる主な場面:保護を受け始めたとき、引っ越しのとき、退院・退所のとき、災害にあったときなど
- 条件:必要なものを持っておらず、すぐに必要と認められること
- 金額の目安:2026年4月からの基準で、基準額36,700円、特別な事情がある場合は58,400円まで
- いちばん大切なこと:買う前に相談し、見積書を出して、確認を受けてから購入する
家具什器費とは?毎月の保護費とは別の「一時扶助」
生活保護の費用には、毎月決まって支給される生活扶助や住宅扶助のほかに、特別な場面で必要になる費用を支給する「一時扶助」があります。家具什器費はそのひとつで、暮らしを始めるために最低限必要な家具や家電、鍋や食器などの炊事用具をそろえるための費用です。
自動的に支給されるものではなく、必要性を確認したうえで、申請によって支給されます。そのため、どんなものが、なぜ必要なのかを、ケースワーカーに具体的に伝えることが大切です。
家具什器費を相談できる場面
家具什器費は、暮らしに必要なものを持っていない状態で、新しい生活を始める場面で検討されることが多い費用です。代表的な場面を整理しました。
| 場面 | 相談のしやすさの目安 |
|---|---|
| 保護を受け始めたとき、生活に必要なものがない | 相談できることが多い |
| 病院や施設を退院・退所して、一人暮らしを始める | 相談できることが多い |
| 引っ越しで、それまで使っていたものが使えなくなる(備え付けだった、運べないなど) | 事情によって相談できる |
| 火事や水害で家財を失った | 相談できることがある |
| 家族や知人の家を出て、初めて自分の部屋で暮らす | 事情によって判断が分かれる |
| 使っていた家電が古くなって壊れた | 一般に、毎月の生活費からやりくりする |
※ 一般的な目安です。認められるかどうかは、世帯の状況によって福祉事務所が判断します。
施設などで、共用の家具や貸し出しの布団で足りていると判断された場合には、支給されなかった例もあります。なぜ今それが必要なのかを、具体的に伝えましょう。
対象になりやすいものと、金額の目安
対象になりやすいものの例
- 冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、電子レンジ、掃除機
- 鍋やフライパンなどの調理器具、食器
- 部屋に付いていない照明器具やガスコンロなど
金額の目安(2026年4月からの基準)
| 区分 | 上限の目安 |
|---|---|
| 家具什器費(基準額) | 36,700円 |
| 家具什器費(特別な事情がある場合) | 58,400円 |
| 冷房器具(エアコン)※別の基準・条件あり | 78,000円 |
| 暖房器具 ※別の基準・条件あり | 31,000円 |
| 布団(新しく買う場合)※被服費として | 22,500円 |
※ 公表されている2026年度の基準表をもとにした目安です。上限まで必ず支給されるものではなく、必要と認められた品物の必要最小限の額になります。実際の扱いは、お住まいの区の福祉事務所でご確認ください。
数字でイメージ|単身で新生活の一式をそろえる場合(仮の例)
| 品物 | 見積もり |
|---|---|
| 冷蔵庫 | 20,000円 |
| 洗濯機 | 18,000円 |
| 炊飯器 | 5,000円 |
| 電子レンジ | 6,000円 |
| 調理器具・食器 | 6,000円 |
| 合計 | 55,000円 |
→ 基準額36,700円を18,300円超えます。特別な事情が認められれば58,400円の範囲に収まりますが、認められない場合は、中古品で見積もり直す、優先順位の高いものからそろえるなどの工夫が必要になります。
※ 仕組みをイメージしていただくための仮の数字です。
新しい部屋の「付いているもの・ないもの」、確認します
照明、ガスコンロ、エアコン、カーテンレールなど、部屋の設備を管理会社に確認し、
ケースワーカーさんに相談しやすい「足りないものリスト」づくりをお手伝いします。
営業時間 10:00〜18:00/定休日 水曜日・不定休
家具什器費を相談するときの流れ
- 新しい部屋の設備を確認する:照明、ガスコンロ、エアコンなど、付いているもの・ないものを確認
- 足りないものリストをつくる:今持っていて使えるものと照らし合わせて、品物ごとに書き出す
- ケースワーカーに相談する:なぜ必要か、引っ越しや退院との関係を具体的に伝える
- 見積書を用意する:案内に沿って、家電店などで見積書をもらう
- 確認を受けてから購入する:支給が決まってから買う
- 領収書を提出する:購入後は、領収書を忘れずに出す
※ 手続きの流れや必要な書類は、福祉事務所によって異なります。
気をつけたい3つのこと
- 先に買わない:確認を受ける前に買ったものは、認められないことがある
- 上限まで必ず出るわけではない:必要と認められた品物の、必要最小限の額になる。中古品での見積もりを案内されることも
- 入居後に気づいたら、すぐ相談:入居後でも相談はできるが、時間がたつほど事情を説明しにくくなる
部屋探しの段階からできる、新生活の準備
家具什器費の相談は、部屋を決める前から準備しておくとスムーズです。同じ家賃でも、照明やエアコン、ガスコンロが付いている部屋なら、そろえるものが少なくて済みます。
- 物件資料の設備欄で、照明・エアコン・ガスコンロ・カーテンレールの有無を見る
- 今持っている家電を、新しい部屋に運べるか確認する(処分する前に)
- 引っ越しの相談と一緒に、足りないものリストをケースワーカーに伝える
- 入居日に合わせて、家電がいつ届くかを考えておく
ミニクルホームでは、生活保護を受けている方のお部屋探しで、物件の付帯設備を管理会社に確認し、何が足りなくなりそうかを入居前に一緒に整理しています。設備の一覧は、ケースワーカーさんへの相談の資料としても使えます。
よくあるご質問
Q1. 家具什器費とは何ですか?
生活保護の一時扶助のひとつで、暮らしに最低限必要な家具や家電、鍋や食器などの炊事用具をそろえるための費用です。毎月の保護費とは別に、必要と認められた場合に、申請によって支給されます。
Q2. どんな場合に家具什器費を相談できますか?
保護を受け始めたとき、病院や施設を退院・退所して一人暮らしを始めるとき、引っ越しでそれまでのものが使えなくなったとき、火事や水害で家財を失ったときなど、暮らしに必要なものを持っていない場面で相談できることがあります。認められるかどうかは福祉事務所が判断します。
Q3. 家具什器費はいくらまで出ますか?
2026年4月からの基準では、基準額36,700円、特別な事情がある場合は58,400円までが目安です。エアコンは上限78,000円、暖房器具は31,000円と別の基準があり、布団は被服費として扱われます。上限まで必ず支給されるものではなく、必要最小限の額になります。
Q4. 先に家電を買ってから申請してもいいですか?
家具什器費は、必要性や金額を確認してから支給される仕組みのため、先に買ったものは認められないことがあります。原則は、ケースワーカーに相談し、見積書を出して、確認を受けてから購入する順番です。
Q5. 使っている家電が壊れたときも、家具什器費の対象になりますか?
暮らしているうちに古くなって壊れた家電の買い替えは、一般に毎月の生活費の中からやりくりするものとされています。火事や水害などで失った場合は相談できることがあります。困ったときは、状況をケースワーカーに伝えてみてください。
Q6. 部屋探しの段階で、できることはありますか?
照明やエアコン、ガスコンロが付いているかを物件資料で確認し、今持っている家電と照らし合わせて、足りないものリストをつくりましょう。設備が付いている部屋なら、そろえるものが少なくて済みます。引っ越しの相談と一緒にケースワーカーへ伝えておくと、入居後に慌てずに済みます。
まとめ
- 家具什器費は、暮らしに最低限必要な家具・家電・炊事用具の費用
- 保護の開始、退院・退所、引っ越し、災害など、必要なものがない場面で相談できる
- 金額の目安は基準額36,700円、特別な事情がある場合58,400円(2026年4月からの基準)
- エアコン・暖房器具・布団は、別の基準で相談する
- 買う前に相談し、見積書を出して、確認を受けてから購入する
- 部屋探しの段階で、設備と足りないものを確認しておく
冷蔵庫がない、洗濯機がない、鍋ひとつない。そんな状態から新しい暮らしを始めるのは、本当に心細いことです。「こんなものまでお願いしていいのかな」と遠慮せず、必要なものは必要と、ケースワーカーに伝えてください。暮らしの土台が整うことは、心と体を立て直すための大切な一歩です。
新生活の準備まで見据えた部屋探し、ご相談ください
ミニクルホームは、岡山市北区・中区・南区・東区を中心に、生活保護を受給されている方や、病院・施設から一人暮らしを始める方のお部屋探しをお手伝いしている地域の不動産会社です。
「設備が付いている部屋を探したい」「退院・退所に合わせて部屋を決めたい」「足りないものを整理したい」——どの段階でも大丈夫です。ケースワーカーさん、病院や施設の相談員さん、支援者の方からのご相談も歓迎です。
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※ 記事内の制度の内容・金額は一般的な整理であり、特定の結果を保証するものではありません。家具什器費が認められるかどうかや金額は、お住まいの区の福祉事務所・担当のケースワーカーにご確認ください。
※ 当社は不動産業者であり、制度の判断はできません。生活保護を受けて部屋を借りる場合、賃貸の契約はケースワーカーの確認を受けてから結ぶようにしてください。
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