「募集を出して3か月たつのに、問い合わせがほとんどない」
「内見には来てもらえるのに、なぜか決まらない」
「家賃を下げるべきか、リフォームするべきか、判断がつかない」
空室が続くと、家賃収入が入らないだけでなく、「このまま埋まらなかったらどうしよう」という不安も大きくなります。つい、すぐに家賃を下げたり、大きなリフォームを考えたりしがちですが、原因がわからないまま手を打つと、費用をかけても効果が出ないことがあります。
空室対策で大切なのは、「どこで入居希望者が止まっているのか」を先に見つけることです。原因がわかれば、お金をかけずにできることから、優先順位をつけて手を打てます。
この記事では、岡山市で賃貸物件を持つ大家さんに向けて、空室の原因の見つけ方と、打ち手の優先順位の考え方をまとめました。
この記事でわかること
- 空室の原因を「4つの段階」で見つける方法
- 数字で原因を見分ける具体例
- 打ち手の優先順位(お金のかからないものから)
- 家賃の値下げとフリーレント、空室期間の損失の考え方
- 入居者の層を広げるという選択肢
空室の原因は「どこで止まっているか」で見つける
入居が決まるまでには、次の4つの段階があります。空室が続いているときは、どの段階で入居希望者が止まっているのかを見ると、原因が絞り込めます。
| 止まっている段階 | よくある原因 | まず確認すること |
|---|---|---|
| ① 問い合わせが来ない | 物件が見つけてもらえていない、写真や情報が少ない、家賃・初期費用が周辺より高い、検索条件(駐車場・ネット無料など)で外れている | ポータルサイトでの見え方、周辺の募集物件との比較 |
| ② 内見に来ない | 写真や図面で魅力が伝わらない、問い合わせ後の条件の説明で候補から外れる | 写真の枚数と質、仲介会社から入居希望者への説明内容 |
| ③ 内見で決まらない | 清掃・におい・暗さ、設備の古さ、共用部分や周辺の印象 | 内見した人の感想(仲介会社に聞く)、自分で内見者の目線で見る |
| ④ 申し込み後に決まらない | 入居条件が厳しい、審査で通らない、ほかの物件に流れる | 入居条件、保証会社の種類、申し込みから契約までのスピード |
数字で見分ける具体例
管理会社や仲介会社に、募集を始めてからの問い合わせ数・内見数・申し込み数を聞いてみましょう。数字を並べると、止まっている段階が見えてきます。
| 物件(3か月間の例) | 問い合わせ | 内見 | 申し込み | 考えられる原因 |
|---|---|---|---|---|
| 物件A | 2件 | 1件 | 0件 | ①の段階。見つけてもらえていない、または条件で外れている |
| 物件B | 15件 | 2件 | 0件 | ②の段階。興味は持たれているが、写真や詳しい条件で候補から外れている |
| 物件C | 12件 | 8件 | 0件 | ③の段階。実際に見ると決め手に欠ける |
※説明のための例です。物件の種類や時期によって、数字の目安は変わります。
物件Aの場合、室内をリフォームしても、そもそも見られていないので効果は出にくいでしょう。反対に物件Cの場合、家賃を下げるより、室内の印象を変えるほうが効果的な可能性があります。このように、止まっている段階によって、打つべき手はまったく違います。
打ち手の優先順位|お金のかからないものから
原因の見当がついたら、費用が少なく、すぐにできるものから手を打つのが基本です。
| 優先順位 | 打ち手の例 | 効きやすい段階 |
|---|---|---|
| 1 ほぼ費用なし |
写真を撮り直す・枚数を増やす、募集の情報を充実させる、清掃・換気・照明、仲介会社への物件の情報提供 | ①②③ |
| 2 ほぼ費用なし |
入居条件の見直し(ペット、高齢の方、生活保護を受けている方、保証人がいない方、外国籍の方など) | ①④ |
| 3 小さな費用 |
初期費用の調整(敷金・礼金、フリーレント)、小さな設備の追加(モニター付きインターホン、照明、温水洗浄便座など) | ①③ |
| 4 中くらいの費用 |
検索条件になる設備の導入(インターネット無料、宅配ボックス、駐車場の確保など) | ① |
| 5 継続的な負担 |
家賃の見直し | ①② |
| 6 大きな費用 |
リフォーム(水まわり、内装、間取りの変更など) | ③ |
家賃の見直しを「5番目」に置いているのは、一度下げると、その後の収入にずっと影響するからです。ただし、周辺の募集物件と比べて明らかに高い場合は、早めに見直したほうが結果的に損失が少ないこともあります。
設備の導入を考えるとき
インターネット無料や宅配ボックス、駐車場など、入居希望者が検索条件で絞り込む設備は、ないだけで候補から外れてしまうことがあります。それぞれの考え方は、インターネット無料の記事、宅配ボックスの記事、駐車場なし物件の記事で詳しく解説しています。
空室期間の損失で考える|家賃の値下げとフリーレント
空室対策の費用を考えるときは、「空室が続くことで失っているお金」とあわせて考えると判断しやすくなります。
例:家賃50,000円の部屋が空室の場合
- 空室が3か月続くと、失う家賃は15万円
- 家賃を2,000円下げると、4年間で96,000円の減収
- フリーレント1か月をつけると、減収は50,000円(入居時の1回のみ)
※説明のための試算です。入居期間や、フリーレントに短期解約の違約金をセットにするかどうかなどによって変わります。
この例では、空室が3か月長引くことの損失(15万円)のほうが、家賃の値下げやフリーレントの負担より大きくなります。「対策の費用」だけを見て先延ばしにすると、かえって損失が大きくなることがあるのです。
家賃の水準を保ちながら条件をよくする方法として、フリーレントもあります。借りる側から見たフリーレントの考え方はフリーレントの記事で解説しています。
入居者の層を広げるという選択肢
「お金をかけずにできる打ち手」の中でも、見落とされやすいのが入居条件の見直しです。
高齢の方、生活保護を受けている方、障害のある方、外国籍の方、保証人がいない方など、住まい探しに困っている方は少なくありません。こうした方の入居を受け入れることで、入居希望者の層が広がり、長く住んでもらえることも期待できます。
| 大家さんの心配 | 使える仕組みの例 |
|---|---|
| 家賃がきちんと払われるか | 家賃保証会社の利用、生活保護を受けている方の家賃を福祉事務所から大家さんへ直接支払う代理納付(詳しくは代理納付の記事) |
| 一人暮らしの高齢の方の安否 | 見守りサービス、2025年10月に始まった居住サポート住宅の制度(詳しくは居住サポート住宅の記事) |
| 困ったときの相談先 | 入居者を支援する支援者(ケースワーカー、相談支援専門員、居住支援法人など)との連携 |
受け入れにあたっての不安は、仕組みを組み合わせることで小さくできる場合があります。どんな方を受け入れられるか、管理会社と一緒に検討してみてください。
岡山市の物件で意識したいこと
- 車で移動する人が多い:駐車場の有無や台数が、候補に入るかどうかを左右することがあります
- 学生向けの物件:大学の近くの物件は、学生の動きや需要の変化の影響を受けやすい面があります(詳しくは大学の移転リスクの記事)
- 築年数の古い物件:大きなリフォームだけでなく、現状のまま貸す方法も含めて考えられます(詳しくは築古物件の再生の記事)
空室対策のチェックリスト
- □ 募集を始めてからの問い合わせ数・内見数・申し込み数を把握している
- □ ポータルサイトで自分の物件がどう見えているか確認した
- □ 周辺の似た条件の募集物件と、家賃・初期費用・設備を比べた
- □ 写真は10枚以上あり、明るく、水まわりや収納も写っている
- □ 内見前に清掃・換気・照明の確認ができている
- □ 内見した人の感想を、仲介会社から聞いている
- □ 入居条件(ペット・高齢の方・保証人がいない方など)を見直した
- □ 空室が続くことの損失を、金額で把握している
よくある質問
Q. 空室が続いたら、すぐに家賃を下げたほうがいいですか?
まずは、どの段階で入居希望者が止まっているかを確認してください。内見で決まらない場合などは、家賃を下げるより室内の印象を変えるほうが効果的なこともあります。周辺の物件と比べて明らかに高い場合は、見直しを検討しましょう。
Q. リフォームをすれば、空室は埋まりますか?
原因が室内の印象や設備にある場合は効果が期待できますが、物件が見つけてもらえていない場合などは、リフォームだけでは効果が出にくいことがあります。原因を確かめてから検討しましょう。
Q. 管理会社から問い合わせ数などを教えてもらえますか?
多くの場合、相談すれば教えてもらえます。問い合わせ・内見・申し込みの数と、内見した人の感想を定期的に共有してもらうと、原因がわかりやすくなります。
Q. 生活保護を受けている方の入居は不安です。
代理納付の仕組みを使うと、家賃を福祉事務所から大家さんへ直接支払ってもらえる場合があり、家賃の受け取りが安定しやすくなります。受け入れの条件や仕組みを、管理会社と一緒に確認してみてください。
Q. 空室対策は、いつから始めればいいですか?
理想は、退去の連絡があった時点です。退去から次の入居までの期間が短いほど、損失を小さくできます。
まとめ|「原因の診断」が、いちばんの空室対策
- 空室の原因は、問い合わせ・内見・内見後・申し込み後のどこで止まっているかで見つける
- 問い合わせ数・内見数・申し込み数を並べると、止まっている段階が見える
- 打ち手はお金のかからないもの(写真・清掃・入居条件)から
- 家賃の見直しは継続的な減収になるため慎重に。ただし空室が続く損失とあわせて判断する
- 入居者の層を広げることも、費用をかけずにできる打ち手
最後に
空室が続くと、焦りから大きな決断をしてしまいがちです。けれど、原因がわかれば、打つ手は必ず見えてきます。数字を並べて、一つずつ確かめていきましょう。物件の状況を一緒に見ながら、無理のない打ち手を考えます。
空室が埋まらないお悩み、ご相談ください
ミニクルホームでは、岡山市とその周辺で、賃貸物件の空室対策・賃貸管理・リフォームのご相談をお受けしています。募集の状況や周辺の物件との比較から、どこで入居希望者が止まっているのかを一緒に確認し、費用のかからない打ち手から優先順位をつけてご提案します。高齢の方や生活保護を受けている方など、住まい探しに困っている方の入居の受け入れについてもご相談ください。
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営業時間 10:00〜18:00/定休日 水曜日・不定休
ご相談は無料です。無理なご提案はいたしません。
※空室対策の効果は物件の条件や市場の状況によって異なり、当社が入居を保証するものではありません。記事中の試算は説明のための例です。代理納付の可否は福祉事務所の判断によります。
会社情報
| 会社名 | 株式会社ミニクルホーム |
|---|---|
| 代表者 | 城井 仁 |
| 所在地 | 〒700-0026 岡山県岡山市北区奉還町二丁目19番14号(JR岡山駅西口 徒歩7分) |
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