「入居して半年、病気が見つかって仕事を休むことになった。来月からの家賃が払えるか不安」
「入院することになったけれど、その間の家賃はどうなるのだろう」
「体が思うように動かなくなって、2階の部屋の階段がつらい」
入居したときは元気だったのに、暮らし始めてから体調が悪くなる。誰にでも起こりうることです。治療のことで頭がいっぱいのときに、家賃や住まいの心配まで重なると、心も体も休まりませんよね。
先にお伝えします。体調の悪化で家賃が不安になったときは、家賃を滞納する前に相談を始めることがいちばん大切です。そして、会社員の方の傷病手当金、収入が減った方の住居確保給付金、生活保護を受けている方の入院中の住宅扶助など、立場によって使える制度があります。
この記事では、最初にすること、立場ごとに使える制度、医療費の負担を軽くする仕組み、部屋が体に合わなくなったときの考え方、岡山市で早めに相談できる先を整理します。
結論|「滞納する前に」「立場に合った制度を」
- 最初に:家計の見通しを立て、家賃の支払いが難しくなりそうなら、滞納する前に管理会社に連絡する
- 会社員の方:健康保険の傷病手当金で、休業中の収入の一部が支えられる場合がある
- 収入が大きく減った方:住居確保給付金で、家賃相当額の支援を受けられる場合がある
- 生活保護を受けている方:単身で入院しても、6か月以内に退院できる見込みがあれば、住宅扶助(家賃)が引き続き認められる場合がある
- 医療費も:高額療養費などの制度で負担を軽くし、家賃に回せるお金を守る
- 相談先:病院の相談室、岡山市の生活困窮の相談窓口、福祉事務所、管理会社
最初にしたい3つのこと
① 家計の見通しを立てる
これから入る収入(給料、手当、年金など)と、出ていくお金(家賃、医療費、生活費)を書き出し、何か月先まで家賃を払えそうかを確認します。
② 病院の相談室に相談する
多くの病院には、医療ソーシャルワーカーなどが在籍する相談室(地域連携室・医療相談室など)があります。医療費の負担を軽くする制度や、休業中の生活の支えについて、病院の中で相談できます。
③ 家賃が難しくなりそうなら、滞納する前に管理会社へ
滞納してから連絡するより、払えなくなりそうな段階で事情を伝えるほうが、支払い時期の相談などに応じてもらいやすくなります。
立場ごとに使える主な制度
| 立場 | 主な制度 | 相談先 |
|---|---|---|
| 会社員(健康保険に加入) | 傷病手当金 | 勤務先、加入している健康保険 |
| 離職や休業で収入が大きく減った | 住居確保給付金 | 岡山市の生活困窮者自立相談支援窓口 |
| 収入が最低生活費を下回る | 生活保護 | 住所を管轄する区の福祉事務所 |
| 生活保護を受けていて入院した | 入院中の住宅扶助 | 担当のケースワーカー |
会社員の方|傷病手当金
会社の健康保険に加入している方が、業務外の病気やけがで仕事を休み、給料が出ない場合には、傷病手当金を受けられる場合があります。連続して3日間休んだあと、4日目から、1日あたりおおむね給料(標準報酬日額)の3分の2が、支給開始から通算で最長1年6か月支給されます。手続きは勤務先や加入している健康保険に確認してください。なお、国民健康保険には、原則としてこの制度はありません。
収入が大きく減った方|住居確保給付金
離職や休業などで収入が減り、住まいを失うおそれがある方には、家賃相当額を支給する住居確保給付金があります。岡山市の単身世帯では、世帯の収入が92,000円+家賃月額(上限37,000円)以下、預貯金などが55万2,000円以下などが主な要件で、家賃月額(単身は上限37,000円)が原則3か月、要件を満たせば最大9か月、大家さんなどへ直接振り込まれます。仕事を探す活動などの要件もあるため、病気で働けない状況で対象になるかどうかは、相談窓口で確認してください。
生活保護を受けている方|入院中の家賃
単身で生活保護を受けている方が入院した場合でも、部屋の家賃を払い続けなければならない状況であれば、入院から6か月以内に退院できる見込みがあるときに限り、6か月を限度として住宅扶助(家賃)が引き続き認められることがあります。
病状の変化で6か月を超えて入院することが分かった場合でも、その時から3か月以内に確実に退院できる見込みがあれば、さらに3か月を限度として認められることがあります。入院が決まったら、すぐに担当のケースワーカーに連絡しましょう。ケースワーカーは、制度の中で使える道を一緒に探してくれる相手です。
判断するのはそれぞれの窓口です
傷病手当金は加入している健康保険、住居確保給付金は岡山市の相談窓口、生活保護は福祉事務所が判断します。記事内の金額や期間は公表されている情報をもとにした目安です。実際の要件や支給額は、それぞれの窓口でご確認ください。
体調が変わって、住まいを見直したい方へ
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営業時間 10:00〜18:00/定休日 水曜日・不定休
医療費の負担を軽くして、家賃に回せるお金を守る
体調が悪化すると、医療費の出費も増えます。医療費の負担を軽くできれば、その分を家賃や生活費に回すことができます。
高額療養費制度
1か月の医療費の自己負担には、年齢や所得に応じた上限があり、上限を超えた分は払い戻しを受けられます。入院などで医療費が高額になりそうなときは、加入している健康保険に確認しましょう。
自立支援医療(精神通院医療)
精神疾患で継続して通院している方は、通院医療費の自己負担が軽くなる制度を利用できる場合があります。
生活保護を受けている方
医療費は医療扶助で支えられます。通院に必要な最小限度の交通費が認められる場合もあるため、ケースワーカーに相談してください。
今の部屋が、体に合わなくなったら
体調の変化によっては、家賃だけでなく、部屋そのものが暮らしにくくなることもあります。階段の上り下りがつらい、病院に通うのが大変、浴室の段差が危ない、といった場合です。
住まいに手すりなどを付ける
介護保険の要介護・要支援の認定を受けている方は、手すりの取り付けや段差の解消などの住宅改修について、支給限度基準額20万円の範囲で費用の一部が支給される制度があります。賃貸の場合は、事前に大家さんや管理会社の承諾が必要です。ケアマネジャーに相談しましょう。
体に合った部屋に住み替える
1階の部屋、エレベーターのある建物、病院に通いやすい場所への住み替えも選択肢です。家賃を下げられれば、家計の負担も軽くなります。生活保護を受けている方は、病状や体の状態から転居が必要な場合、主治医の意見などをもとに、ケースワーカーに相談できることがあります。賃貸の契約は、ケースワーカーの確認を受けてから結ぶのが原則です。
岡山市で早めに相談できる先
病院の相談室(医療ソーシャルワーカーなど)
医療費、休業中の生活、退院後の住まいなどについて、通院・入院している病院で相談できます。
岡山市の生活困窮者自立相談支援窓口
住居確保給付金をはじめ、お金や仕事、住まいの困りごとを相談できます。無料相談電話 0800-200-8730(平日8時30分〜17時)。
住所を管轄する区の福祉事務所
生活保護の相談・申請の窓口です。生活保護を受けている方は、担当のケースワーカーに連絡しましょう。
地域包括支援センター(高齢の方)
高齢の方の介護や暮らしの相談ができます。介護保険の申請や、住まいの困りごとについても相談できます。
勤務先・加入している健康保険
傷病手当金や高額療養費の手続きを確認できます。
管理会社・大家さん
家賃の支払いが難しくなりそうなときは、滞納する前に連絡しましょう。家賃保証会社を利用している場合も、早めの連絡が大切です。
管理会社への伝え方の例
病気のことを詳しく話す必要はありません。今の状況と、これからの見通しが伝わることが大切です。
「体調を崩して仕事を休んでいます。来月分の家賃は払えますが、その先の支払いが遅れるかもしれません。今、傷病手当金(または住居確保給付金など)の手続きを進めています。支払いの時期について相談させていただけないでしょうか。」
支払いの時期などに応じてもらえるかどうかは、管理会社や大家さんの判断によります。早めに、正直に伝えることが、信頼関係を保つためにも大切です。
具体例でイメージしてみます
例1|40代・会社員・病気で休職・家賃65,000円
給料(標準報酬月額)が30万円の場合、傷病手当金は1日あたりおおむね6,667円
(30万円 ÷ 30日 × 3分の2)
→ 30日分でおおむね20万円が目安。社会保険料などの支払いは続くため、手取りの見通しを確認
→ 家賃は払えるが余裕がないため、病院の相談室で高額療養費の手続きを確認
→ 休職が長引く場合に備え、管理会社に事情を伝え、家賃の安い部屋への住み替えも検討
例2|60代・単身・生活保護を受けている・入院が決まった
→ すぐに担当のケースワーカーに連絡。主治医の見立てで3か月ほどで退院できる見込み
→ 6か月以内に退院できる見込みのため、入院中も住宅扶助(家賃)が引き続き認められた
→ 管理会社にも入院のことを伝えた
→ 退院後、階段の上り下りがつらくなったため、1階の部屋への住み替えをケースワーカーに相談
数字はあくまで考え方の例です
傷病手当金の額は、加入している健康保険や標準報酬月額によって異なります。生活保護の扱いは、世帯の状況や病状の見込みによって福祉事務所が判断します。上の例は仕組みをイメージしていただくための目安としてお読みください。
よくあるご質問
Q1. 体調が悪くなって家賃が払えるか不安です。まず何をすればいいですか?
家計の見通しを立て、病院の相談室で使える制度を確認し、家賃の支払いが難しくなりそうなら滞納する前に管理会社に連絡しましょう。立場によって、傷病手当金、住居確保給付金、生活保護などの制度が使える場合があります。
Q2. 会社員で病気のため休職しました。収入の支えはありますか?
会社の健康保険に加入している方は、業務外の病気やけがで休み、給料が出ない場合に、傷病手当金を受けられる場合があります。連続して3日間休んだあと、4日目から1日あたりおおむね標準報酬日額の3分の2が、通算で最長1年6か月支給されます。手続きは勤務先や加入している健康保険に確認してください。
Q3. 生活保護を受けていて入院したら、部屋の家賃はどうなりますか?
単身で入院し、入院中も家賃を払い続けなければならない場合、入院から6か月以内に退院できる見込みがあれば、6か月を限度として住宅扶助が引き続き認められることがあります。6か月を超えることが分かっても、その時から3か月以内に確実に退院できる見込みがあれば、さらに3か月を限度として認められることがあります。入院が決まったら、すぐにケースワーカーに連絡してください。
Q4. 病気で働けない場合、住居確保給付金は使えますか?
住居確保給付金は、離職や休業などで収入が減り、住まいを失うおそれがある方に家賃相当額を支給する制度ですが、仕事を探す活動などの要件もあります。病気で働けない状況で対象になるかどうかは、岡山市の生活困窮者自立相談支援窓口(無料相談電話 0800-200-8730)で確認してください。
Q5. 管理会社には、病気のことを詳しく話さないといけませんか?
詳しく話す必要はありません。体調を崩して仕事を休んでいること、家賃の支払いの見通し、手続きを進めている制度などが伝われば十分です。支払いの時期などに応じてもらえるかどうかは管理会社や大家さんの判断によりますが、早めに正直に伝えることが大切です。
Q6. 体調の変化で今の部屋が暮らしにくくなりました。どうすればいいですか?
介護保険の認定を受けている方は、手すりの取り付けなどの住宅改修で、支給限度基準額20万円の範囲で費用の一部が支給される制度があります(賃貸は大家さんの承諾が必要)。1階の部屋や病院に通いやすい場所への住み替えも選択肢です。生活保護を受けている方は、主治医の意見などをもとにケースワーカーに相談してください。
まとめ
- 家賃が不安になったら、滞納する前に相談を始める
- 家計の見通しを立て、病院の相談室で使える制度を確認する
- 会社員の方は、傷病手当金(おおむね給料の3分の2、通算最長1年6か月)
- 収入が減った方は、住居確保給付金(岡山市の単身は家賃上限37,000円)
- 生活保護の方は、入院しても6か月以内に退院見込みなら住宅扶助が続く場合がある
- 医療費の負担を軽くする制度で、家賃に回せるお金を守る
- 部屋が体に合わなくなったら、住宅改修や住み替えも選択肢
- 管理会社には、病気の詳細より、状況と見通しを早めに伝える
体調が悪いときに、お金や住まいのことを一人で考えるのはとても大変です。相談できる窓口と使える制度を知っておけば、治療に専念できる時間が増えます。少しでも不安を感じたら、早めに誰かに声をかけてください。
病気やけがは、本人の努力ではどうにもならないものです。それなのに、働けないことや家賃の心配で、自分を責めてしまう方は少なくありません。いまいちばん大切なのは、あなたの体です。お金や住まいのことは、制度や周りの人の力を借りながら、一つずつ整えていけば大丈夫です。どうか、治すことを最優先にしてください。
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「家賃を抑えた部屋に住み替えたい」「階段がつらいので1階の部屋を探したい」「退院後に通院しやすい部屋に移りたい」——どの段階でも大丈夫です。病気のことを詳しくお話しいただく必要はありません。ご家族や病院の相談員さん、ケアマネジャーさんからのご相談も承ります。
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※ 記事内の制度の内容・金額・期間は、公表情報をもとにした記事作成時点の整理であり、特定の結果を保証するものではありません。傷病手当金は加入している健康保険、住居確保給付金は岡山市の生活困窮者自立相談支援窓口、生活保護はお住まいの区の福祉事務所でご確認ください。
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