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突然、大家さんや管理会社から「次の更新はしません」「契約を更新しないので、出て行ってほしい」と言われたら、誰でも動揺してしまいますよね。

「すぐに出て行かないといけないの?」 「引っ越し先も決まっていないのに…」 「一度断られたら、もうこの部屋には住めないの?」

特に、長く住んでいる方、ご高齢の方、次の住まい探しに不安がある方ほど、大きな不安を感じるはずです。

でも、まず知っておいていただきたいことがあります。それは——多くの賃貸契約では、大家さん側の一方的な都合だけで、借りている人をすぐに退去させることはできない、ということです。

この記事では、「更新を断られたら本当に退去しないといけないのか?」を、法律のポイントとあわせて、できるだけやさしく整理していきます。


結論:一般的な賃貸(普通借家契約)なら、「正当事由」がなければすぐに退去する必要はないのが原則です

先に結論からお伝えします。

一般的な賃貸借契約(普通借家契約)では、大家さんが更新を拒むには「正当事由(正当な理由)」が必要とされています(借地借家法28条)。

そして、この正当事由は簡単には認められません。ですから、「更新しません」と言われても、すぐに退去しなければならないとは限らないのです。

ただし、契約の種類が「定期借家契約」の場合は、扱いが大きく変わります。ここが最初の分かれ道なので、次の項目でまず確認しましょう。

※本記事は一般的な情報をまとめたものです。最終的な判断は個別の事情によって変わります。トラブルになりそうなときは、後半でご紹介する専門の窓口にご相談ください。


まず確認:あなたの契約は「普通借家」?それとも「定期借家」?

賃貸借契約には、大きく分けて2つの種類があります。どちらなのかによって、更新のルールがまったく変わります。

① 普通借家契約(一般的な賃貸)

多くのアパート・マンションは、こちらの契約です。

  • 契約期間が終わっても、原則として更新して住み続けられる
  • 大家さんが更新を拒むには「正当事由」が必要
  • 借りている人が、法律で強く守られている

契約書に「契約を更新する」「更新料」といった記載があれば、普通借家契約であることが多いです。

② 定期借家契約(更新のない契約)

一方、「定期借家契約(定期建物賃貸借)」は、そもそも更新という考え方がなく、契約期間が満了すると原則として契約が終了します

  • 更新はなく、期間の満了で契約が終わるのが原則
  • 大家さん側に「正当事由」は不要
  • 契約期間が1年以上の場合、大家さんは期間満了の1年前〜6ヶ月前までに「終了通知」を出す必要がある

契約書に「定期借家契約」「本契約は更新がない」「再契約」などの言葉があれば、定期借家の可能性があります。

定期借家契約は、契約のときに書面での説明が必要とされています。もし「更新のときに契約書を新しくするだけ」と言われてサインした結果、いつのまにか普通借家から定期借家に変わっていた…というケースもあります。更新時に受け取った書類も、あらためて確認しておくと安心です。


普通借家契約なら、借りている人は法律で守られています

ここからは、一般的な普通借家契約のお話です。

「法定更新」——通知がなければ、自動的に更新される

借地借家法では、契約期間が決まっている場合、大家さん(または借りている人)が期間満了の1年前から6ヶ月前までの間に「更新しない」という通知をしなかったときは、これまでと同じ条件で契約が更新されたものとみなされます。これを「法定更新」といいます(ただし更新後は「期間の定めのない契約」になります)。

さらに、大家さんが「更新しない」と通知していても、期間満了後にそのまま住み続け、大家さんがすぐに異議を述べなかった場合も、更新されたものとして扱われます。

つまり、通知のタイミングや手続きに不備があると、契約は自動的に続いていくのです。これは、借りている人が急に住まいを失わないための、借主を守るためのルールです。

更新を拒むには「正当事由」が必要

そして、大家さんがきちんと期限内に通知し、異議を述べたとしても、それだけで更新を拒めるわけではありません。

更新を拒絶したり、契約を解約したりするには、「正当事由があると認められる」必要があります(借地借家法28条)。

この正当事由は簡単には認められないため、大家さんの都合だけで一方的に退去を求めることは、原則として難しいのです。


「正当事由」って何?どうやって判断されるの?

「正当事由」とは、ざっくり言うと「契約を終わらせて、借りている人に出て行ってもらうだけの、正当な理由があるかどうか」を判断するための基準です。

借地借家法28条では、次のような事情を総合的に見て判断するとされています。

  • 大家さん・借りている人の双方が、その建物を使う必要性(いちばん中心になる要素)
  • これまでの契約の経緯(契約期間や、これまでの関係など)
  • 建物の利用状況
  • 建物の現在の状態(老朽化の程度など)
  • 立退料(立ち退きのためのお金)を、大家さんが申し出ているか(他の事情を補う要素)

ポイントは2つです。

ひとつは、「大家さん側の必要性」と「借りている人側の必要性」を比べて判断されること。もうひとつは、立退料はあくまで“補う”要素であって、それだけで結論が決まるわけではないことです。

たとえば、大家さんが「自分で使いたいから」と言っても、それだけで正当事由が認められるとは限りません。長く平穏に住んでいる人が生活の拠点を失う影響は大きいため、多くのケースでは、大家さん側の事情に加えて、立退料などで調整して、はじめて正当事由が認められるかどうかが判断されます。

どの程度で正当事由が認められるかは、個別の事情や過去の裁判例によって大きく異なります。「これに当てはまれば必ず退去」「これなら絶対に住み続けられる」と一律に決まるものではない、とお考えください。


よくある不安・誤解 Q&A

実際のご相談で多い疑問を、Q&A形式で整理します。

Q. 「更新しない」と言われたら、すぐに出て行かないといけませんか? A. 普通借家契約なら、すぐに退去しなければならないとは限りません。まずは契約の種類を確認し、正当事由があるかどうかを落ち着いて確認しましょう。その場で慌てて即決しないことが大切です。

Q. 更新料を払わなかったら、それだけで退去になりますか? A. 更新料を支払わなかったこと“だけ”で、当然に退去になる、というわけではありません。ただし、家賃を長期間滞納しているなど、大家さんとの信頼関係が壊れたと判断される事情がある場合は、話が変わってきます。個別の状況によりますので、不安なときはご相談ください。

Q. 立退料をもらえば、必ず出て行かないといけませんか? A. 立退料の提示は正当事由を“補う”要素の一つですが、「立退料さえ払えば必ず退去」というものではありません。逆に、「必ず立退料がもらえる」と約束されているわけでもありません。金額や条件も含めて、交渉や個別の判断になります。

Q. 定期借家契約だと、絶対に住み続けられませんか? A. 定期借家契約は期間満了で終了するのが原則で、普通借家のような「正当事由がなければ更新拒絶できない」という保護はありません。ただし、大家さんと合意できれば「再契約」という形で住み続けられる場合もあります。まずは早めに相談・交渉してみましょう。


更新を断られたときに、落ち着いてやっておきたいこと

不安なときこそ、順番に確認していくと気持ちが落ち着きます。

  1. 契約書で「契約の種類」と「通知の時期」を確認する 普通借家か定期借家か、通知はいつ届いたか。ここが出発点です。

  2. 通知の書面・日付を保管しておく いつ、どんな内容で通知が来たかは、あとで大切になります。口頭だけの場合は、日付と内容のメモを残しておきましょう。

  3. 感情的に即答・即決しない 「わかりました、出て行きます」とその場で約束してしまう前に、一度落ち着いて確認を。

  4. 迷ったら専門の窓口に相談する 契約や立ち退きの法的な判断は、個別の事情によって大きく変わります。トラブルになりそうなときは、弁護士や法テラス、お住まいの地域の消費生活センターなどに相談すると安心です。

  5. 並行して、次の住まいの選択肢も知っておく 結果的に住み替えることになった場合に備えて、選択肢を早めに知っておくと、心に余裕が生まれます。特にご高齢の方、保証人がいない方、初期費用や審査に不安がある方は、早めの相談がおすすめです。


岡山市で「更新・退去・住み替え」にお困りの方へ

「更新を断られてしまった」 「このまま住み続けられるのか不安」 「もしものときのために、次の住まいも探しておきたい」

——そんなときは、ひとりで抱え込まず、お気軽にご相談ください。

ミニクルホームは、岡山市を中心に、賃貸のご相談やお部屋探しをお手伝いしています。特に、ご高齢の方、保証人がいない方、生活保護を受けている方、審査に不安がある方の住まい探しについて、これまで数多くのご相談に対応してきました。

「まだ引っ越すかどうか分からないけれど、話だけ聞いてみたい」——そんな段階でも大丈夫です。あなたの状況にあわせて、無理のない選択肢を一緒に考えます。

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※本記事は一般的な情報をわかりやすくまとめたものであり、個別のケースに対する法的アドバイスではありません。具体的な対応については、弁護士や法テラス、消費生活センターなどの専門機関にご確認ください。

 

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