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最終更新日:2026年9月

相続した実家。「そのうち考えよう」と思っているうちに、何年か経ってしまった——そんなお話を、岡山でもよく伺います。動けない理由の多くは、迷いや面倒くささではありません。「解体にいくら、片付けにいくら、そもそも売れるのか」——費用の全体像が見えないから、判断ができないのです。

実際、空き家を手放せない理由として最も多いのは「解体やリフォーム、残置物の撤去などの費用がかかること」でした。裏を返せば、費用の目安さえ見えれば、次の一歩は踏み出せます。この記事では、岡山周辺の空き家にかかる費用を「管理・片付け・解体・リフォーム」の4つに分けて、目安の金額でお伝えします。金額はあくまで目安で、建物の状態によって変わりますが、「だいたいこのくらい」をつかんでいただくことが目的です。

まず知っておきたい——放置する費用と「固定資産税6倍」のリスク

意外に見落とされがちですが、空き家であっても固定資産税はかかり続けます。「使っていないのに毎年支払っている」という状態です。さらに注意したいのが、管理が行き届かず「特定空家」などに指定された場合。住宅用地の税の軽減が外れ、固定資産税が最大でおよそ6倍になることがあります。「持っているだけ」も、決して無料ではないということです。だからこそ、早めに費用の全体像を把握し、持つ・貸す・売るを比べておくことに意味があります。

① 持ち続ける場合の管理費用(月5,000〜12,000円が目安)

空き家は、風を通し、水を流し、郵便物を確認し、傷みがないか見回る——この定期的な手入れが欠かせません。とはいえ、遠方にお住まいだと現実には難しいものです。空き家所有者のおよそ3割は、車や電車で1時間を超える離れた場所に住んでいるといわれます。

管理を専門業者に委託する場合の費用は、月5,000〜12,000円程度が目安です。外観の点検が中心のプランなら安く、室内の通風・通水や簡易清掃まで含めると標準的には月8,000〜12,000円ほど。巡回の頻度や内容によって変わります。「まず最低限だけ」から始めることもできます。

② 片付け(残置物撤去)の費用(20万〜60万円が目安)

家財道具が残ったままだと、売ることも貸すこともなかなか進みません。まず必要になるのが、残置物の撤去です。戸建ての場合の目安は、2LDK〜3LDK程度で20万〜50万円ほど、4LDK以上や物量が多い場合は30万〜60万円ほど。庭木や物置など外回りの片付けが加わると、さらに5万〜20万円ほど増えることがあります。荷物量でいうと、1立方メートルあたり5,000〜15,000円が一つの目安です。

ただし、物が極端に多い、いわゆるゴミ屋敷の状態になっていると、100万円を超えることもあります。金額は「間取り」よりも「どれだけ物が残っているか」「搬出しやすいか」で決まるため、正確な費用は現地を見てのお見積もりになります。

③ 解体して更地にする費用(木造30坪で約150万〜210万円が目安)

建物が古く活用が難しい場合は、解体して更地で売るという選択肢もあります。木造住宅の解体費用は坪あたり4万〜6万円が基本で、延床30坪ならおおむね120万〜210万円が目安です。

注意したいのは、2026年は産業廃棄物の処分費や人件費が上昇しており、条件によっては目安より高くなりやすいこと。また、更地にすると土地の固定資産税の軽減が外れ、税額が上がる点も知っておく必要があります。「解体すれば必ず得」とは限らないため、売却時期や税金も含めて判断することをおすすめします。

④ 貸す・売るためのリフォーム費用(部分改修100万円〜が目安)

「壊すのは惜しいので、貸すか、直してから売りたい」という場合はリフォームを検討します。費用の目安は、傷んだ箇所の部分的な改修で100万〜300万円ほど、キッチン・浴室・トイレなどの水回りを含む改修で300万〜800万円ほど。全面的なフルリフォームになると800万〜1,500万円ほどが目安です。

賃貸に出すことが目的なら、設備を「万人受けするシンプルな仕様」に割り切ることで費用を抑えられます。一方で、長年空き家だった建物は、床下のシロアリ被害や雨漏りによる傷みなど「見えない部分」の劣化が進んでいることがあり、その補修で費用が上振れするケースもあります。ここも現地調査が前提になります。

⑤ 売る場合に使える制度(3,000万円控除・低廉空き家特例)

売却を選ぶ場合、費用負担を軽くできる制度があります。相続した空き家を売却する際、一定の要件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。税負担が大きく変わる可能性があるため、活用できるかどうかを早めに確認しておくとよいでしょう。

また、売買価格が800万円以下の低廉な空き家については、不動産会社が受け取れる仲介手数料の上限が引き上げられました。これにより、これまで扱いが難しかった安価な物件も、以前より動きやすくなっています。なお、これらの制度は適用要件や期限、自治体の取り扱いが年度によって変わります。実際の可否は必ず個別にご確認ください。

結局、どうするのが得か——3つの分かれ道

空き家の選択肢は、大きく「管理して持ち続ける」「貸す」「売る(解体して売るを含む)」の3つです。どれが正解かはご家庭の事情によって異なりますが、いずれにしても「まず何にいくらかかるか」を出さなければ、比べることはできません。おおまかな費用感を整理すると、次のようになります。

選択肢 費用感の目安 向いている方
管理して持つ 月5,000〜12,000円 すぐには決められない・将来使う可能性がある
貸す 片付け20万〜+改修100万円〜 建物がまだ使える・家賃収入を得たい
売る(そのまま) 片付け20万〜(状態により) 早く手放したい・維持の負担をなくしたい
売る(解体して更地) 解体150万〜+片付け 建物が古く活用が難しい・土地に需要がある

金額はいずれも目安で、建物の状態や立地によって変わります。ご自身の空き家が「どの分かれ道に向いているのか」は、現地を確認したうえでの概算があると判断しやすくなります。

よくあるご質問

遠方に住んでいて、現地に行けません。相談できますか?

はい。まずはお電話やLINEで、物件の場所とだいたいの築年数・間取りをお知らせください。現地の確認は私たちが行い、写真とあわせて状況をご報告します。遠方の方こそ、管理や片付けの委託が負担軽減につながります。

兄弟で意見が分かれていて、決められません。

権利関係が整理できていないと、売却も活用も進みにくいのが実情です。まずは「それぞれの選択肢にいくらかかるのか」という共通の数字があると、話し合いが進みやすくなります。概算の資料づくりからお手伝いできます。

家財が大量に残っています。片付けから頼めますか?

はい。残置物の状況を確認し、撤去の手配までまとめてご相談いただけます。費用は物量によって変わるため、現地を見たうえでお見積もりをお出しします。

再建築ができない土地かもしれません。それでも売れますか?

再建築が難しい土地でも、売却の方法はあります。状況によって進め方が変わるため、まずは現状を確認させてください。「売れないと思っていた」土地でも、選択肢が見つかることがあります。

岡山で、空き家の「費用の見える化」からお手伝いします

岡山周辺で、空き家にかかる費用の整理からお手伝いしています。「解体すべきか、貸せるのか、いくらかかるのか」——決める前の、いちばん最初のご相談で構いません。現地を確認したうえで、管理・売却・活用それぞれの概算をお出しします。まずは今の状態をお聞かせください。無理に売却や解体をおすすめすることはありませんので、安心してご連絡ください。

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