中古住宅として売るか古家付き土地で売るか|岡山の分かれ目
「うちの空き家、中古住宅として売るのと、古家付き土地として売るのは、何が違うの?」「同じ家なのに、どちらで出すかで結果は変わるの?」——岡山市内の空き家を売ろうとされている方から、こうしたご相談をいただきます。
解体せずに建物を残して売る場合でも、「中古住宅」として売り出すか、「古家付き土地」として売り出すかで、集まる買い手も、値段のつき方も変わってきます。同じ物件でも、どちらの看板を掲げるかで結果が変わるのです。この記事では、この2つの売り出し方の違いと、岡山でどちらを選ぶかの分かれ目を整理します。
先に結論
「中古住宅」は建物にも価値を認めて住む・リフォームする買い手に売る方法、「古家付き土地」は建物価値をほぼゼロとして土地目当ての買い手に売る方法です。どちらが向くかは、建物の状態と、そのエリアでどんな買い手が多いかで決まります。同じ家でも、住める状態なら中古住宅、傷みが激しければ古家付き土地、というのが基本の考え方です。
そもそも、この2つは何が違うのか
「中古住宅」と「古家付き土地」の最も大きな違いは、建物に価値を認めるかどうかです。
| 中古住宅 | 古家付き土地 | |
|---|---|---|
| 価格の基準 | 建物+土地の両方に価値 | 主に土地の価値(建物はほぼゼロ) |
| 買い手の目的 | 住む・リフォームして使う | 解体して新築、または土地活用 |
| 建物の位置づけ | 資産 | おまけ、または解体対象 |
| 向いている建物 | まだ十分に住める | 傷みが進んでいる |
「中古住宅」と「古家付き土地」は、法律で厳密に区別されているわけではなく、取引の慣行として使い分けられている言葉です。登記上は、どちらも同じ「宅地」として扱われます。一般的には、木造で築20年を超えたあたりから「古家付き土地」として売り出されることが多いとされますが、同じ築年数でも、管理が行き届いていて住める家なら「中古住宅」として売れることもあります。つまり、どちらで売り出すかには、ある程度の選択の余地があるのです。
それぞれの売り方の特徴
中古住宅として売る
建物に価値を認め、「そのまま住める家」または「リフォームして住む家」として売り出します。建物分も価格に上乗せできるため、住める状態の家なら、古家付き土地として売るより高くなる可能性があります。
一方で、買い手は「この家に住めるか」をシビアに見ます。雨漏りやシロアリなどの不具合があれば、それが直接マイナス評価になり、売主が契約後に責任を問われる場面も出てきます。住める状態を保っていることが前提の売り方です。
古家付き土地として売る
建物価値をほぼゼロとし、「土地」として売り出します。買い手は解体して新築を建てる、または土地を活用することを前提に購入します。建物の状態が多少悪くても、土地に価値があれば売れるのが強みです。
解体費をかけずに売れ、建物の不具合も「解体するなら関係ない」と受け止められやすいため、売主の負担が軽くなります。ただし、建物分の価値は基本的に価格に乗らないため、住める家をこの方法で売ると、安くなってしまうことがあります。
最大の分かれ目|「そのエリアの買い手」は誰か
どちらで売るかを決める、最も重要なポイントがこれです。同じ古家付きの物件でも、そのエリアにどんな買い手が多いかで、建物の扱いがまるで変わります。
実需層・建売業者が多いエリア
土地を探している一般の実需層や、建売住宅を建てる業者が中心のエリアでは、建物は「解体費がかかるマイナス要素」として扱われがちです。この場合、古家付き土地として、土地の価値を軸に売るのが現実的です。
古民家・リノベーション需要があるエリア
古い家を活かして住みたい、店舗にしたいという需要があるエリアでは、建物は「素材」として価値を持ちます。この場合、あえて建物の魅力を打ち出し、中古住宅(またはリノベーション向き物件)として売る道が開けます。
このエリアごとの買い手層は、売主が自分で判断するのが難しい部分です。だからこそ、査定の際に「このエリアで買うのは、どんな層か」を不動産会社に確認することが大切です。地域の買い手を知る会社なら、その物件をどちらで売り出すのが有利かを、根拠をもって提案できます。
思い込みに注意|「土地にすれば早く高く売れる」とは限らない
実際のデータでは、中古戸建てと土地とで、売れるまでの期間に劇的な差はないとされています。建物があること自体が、必ずしも不利とは限りません。住める家であれば、建物に価値を認める買い手もいますし、建物が建っていることで、買い手が住宅ローンや税制上の優遇を受けやすくなる場合もあります。「とにかく土地として売れば早い」と決めつけず、その物件に合った売り方を選ぶことが大切です。
どちらで売るか|判断の目安
これまでの内容を整理すると、判断の目安は次のようになります。
| 状況 | 向いている売り方 |
|---|---|
| まだ十分に住める・管理が行き届いている | 中古住宅として売る |
| 古民家・リノベ需要のあるエリアにある | 中古住宅・リノベ向き物件として売る |
| 傷みが進み、住める状態ではない | 古家付き土地として売る |
| 実需・建売業者が多いエリアにある | 古家付き土地として売る |
ただし、これはあくまで目安です。実際には、建物の状態とエリアの買い手層を組み合わせて判断します。「中古住宅として出してみて、反応がなければ古家付き土地に切り替える」といった進め方もあります。どちらで売り出すのが最も有利かは、査定を通じて見極めるのが確実です。
迷ったら、まず査定で「どちらの看板が有利か」を確認
中古住宅として売るか、古家付き土地として売るかは、建物の状態と、そのエリアの買い手層によって変わります。この見極めを誤ると、住める家を安く手放してしまったり、逆に土地目当ての買い手しかいないのに中古住宅として売り出して売れ残ったり、ということが起こります。
だからこそ、まずは不動産会社に相談し、査定を受けることをおすすめします。査定を通じて、その物件を「どちらで売り出すのが有利か」「このエリアの買い手は誰か」が見えてきます。査定は無料ですし、どんな状態の空き家でも問題なく受けられます。まずはご相談ください。
よくある質問
Q. 中古住宅と古家付き土地は、はっきり区別されているのですか?
いいえ、法律で厳密に区別されているわけではなく、取引の慣行として使い分けられている言葉です。登記上はどちらも「宅地」です。同じ物件でも、建物の状態やエリアによって、どちらで売り出すかを選ぶ余地があります。
Q. 中古住宅として売ったほうが、高く売れますか?
住める状態の家なら、建物分も価格に乗るため、古家付き土地として売るより高くなる可能性があります。ただし、傷みが激しい家を無理に中古住宅として売ろうとすると、かえって売れ残ることもあります。建物の状態次第です。
Q. 古家付き土地にすれば、早く売れますか?
必ずしもそうとは限りません。データ上、中古戸建てと土地とで売れるまでの期間に大きな差はないとされています。「土地にすれば早い」という思い込みで安く売ってしまわないよう、その物件に合った売り方を選ぶことが大切です。
Q. どちらで売るか、自分では判断がつきません。
建物の状態と、そのエリアにどんな買い手が多いかを組み合わせて判断します。特にエリアの買い手層は、地域に詳しい不動産会社でないと分かりにくい部分です。査定の際に「このエリアで買うのはどんな層か」を確認するのがおすすめです。
「中古住宅?古家付き土地?」——どちらの看板で売るのが有利か、査定で見極めませんか。
岡山市周辺の空き家について、無料で査定・ご相談を承っています。無理な営業はいたしません。
※本記事は当社の実務経験および公表情報にもとづき、一般的な考え方を整理したものです(2026年8月時点)。掲載している内容はあくまで一般的な傾向であり、実際の売却の成否・価格・売れるまでの期間は物件の状況や市場動向により異なります。「中古住宅」「古家付き土地」は取引慣行上の呼称で、法律上の明確な定義があるものではありません。契約不適合責任や住宅ローン・税制上の取扱いは個別の事情によって異なるため、具体的なケースは不動産会社・税理士等の専門家にご確認ください。掲載している関連記事のURLは公開時の実際のリンクにあわせてご確認・修正のうえご利用ください。
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