空き家の売却、手数料以外に見落としがちな費用|岡山で解説
仲介手数料や税金については、事前に調べて知っている方も増えてきました。しかし、実際に売却を進めていく中で、「こんな費用がかかるとは思わなかった」と驚かれることが、他にもいくつかあります。
この記事では、仲介手数料や主な税金以外に、空き家の売却で見落とされがちな、細かな費用を紹介します。金額としては小さいものが多いですが、事前に知っておくことで、当日になって慌てずに済みます。
先に結論
見落とされがちな費用には、固定資産税の日割り精算金(実は受け取る側になることが多い項目です)、権利証を紛失している場合の追加費用、遠方から通う場合の交通費、住宅の状態を調べる費用などがあります。金額はそれぞれ数万円程度のことが多いですが、把握していないと、当日になって戸惑うことがあります。
見落としがちな費用①|固定資産税・都市計画税の「精算金」
実は「もらう」側になることが多い、意外な項目
固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に対して、1年分がまとめて課税されます。しかし、売買では、決済(引き渡し)の日を境に、所有していた期間に応じて税負担を按分するのが慣例です。引き渡し日以降の分については、買主が売主に対して負担分を支払う(=売主が受け取る)という形で精算されます。
これは「かかる費用」ではなく、むしろ受け取れるお金なのですが、この仕組みを知らずにいると、決済日にやり取りされる金額の内訳が分からず戸惑うことがあります。逆に、既に前年分の税金をまだ納めていない場合などは、逆の精算になることもあるため、事前に仕組みを理解しておくと安心です。
見落としがちな費用②|権利証を紛失している場合の費用
古い実家では、意外とよくあること
不動産の売却には、通常「登記済証」または「登記識別情報」という、権利を証明する書類が必要です。しかし、相続した古い実家では、この書類がどこにあるか分からない、というケースが少なくありません。
この場合、司法書士が本人であることを確認する「本人確認情報」を作成することで、代わりとすることができます。ただし、この手続きには通常の登記費用に加えて、追加の報酬(数万円程度が目安)がかかります。書類が見つからないと分かった時点で、早めに不動産会社や司法書士に相談しておくと安心です。
見落としがちな費用③|現地までの交通費・宿泊費
遠方にお住まいの方が、特に見落としやすい費用
査定への立ち会いは代行できることが多いですが、実際に売買契約を結ぶときや、決済・引き渡しのときには、現地や特定の場所への訪問が必要になる場面があります。遠方にお住まいの場合、その都度の交通費や、場合によっては宿泊費がかかることを、見落としがちです。
近年は、契約の一部を電子契約や郵送で対応できることも増えていますが、対応できる範囲は不動産会社によって異なります。あらかじめ「どのタイミングで、現地や特定の場所に行く必要があるか」を確認し、交通費もおおまかに見込んでおくとよいでしょう。
見落としがちな費用④|住宅の状態を調べる費用(任意)
必須ではないが、状況によっては検討したい費用
建物状況調査(インスペクション)は、住宅の劣化状況などを専門家が調べる制度です。必須ではありませんが、買主に安心して購入してもらうために、売主が自主的に実施する場合があります。費用は、建物の規模にもよりますが数万円程度が目安です。
すべての売却で必要になるものではありませんが、「古い家だから、専門家に見てもらってから売りたい」という場合に検討されることがあります。
見落としがちな費用⑤|残置物の処分費用
「思ったより量が多かった」というケースも
家財や不用品の処分費用も、見積もっていた金額を超えることがある項目です。特に、長年住んでいた実家では、想像以上に荷物が多いことがあります。詳しい費用や進め方については、別の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
これらの費用、いつ分かるのか
ここで紹介した費用の多くは、査定の段階では分からず、実際に契約や決済の手続きを進める中で判明することが一般的です。だからこそ、契約前に、担当者に「他にどんな費用がかかりそうか」を一度聞いておくことをおすすめします。すべてを事前に完璧に把握するのは難しくても、「見落としがちな項目がある」と知っておくだけで、心構えが変わります。
まずは、担当者に率直に聞いてみる
「細かい費用まで、いちいち聞くのは気が引ける」と感じる方もいるかもしれませんが、遠慮する必要はありません。むしろ、事前に確認しておくことが、後々のトラブルを防ぎます。査定や相談の際に、想定される費用について、遠慮なくお尋ねください。
よくある質問
Q. 固定資産税の精算金は、必ずもらえるのですか?
一般的な慣例では、引き渡し日以降の分を買主が負担する形で精算されますが、これは法律上の義務ではなく、契約の取り決めによります。契約内容によって扱いが異なることもあるため、契約時に確認しておくと安心です。
Q. 権利証が見つかりません。売却できないのでしょうか?
売却は可能です。司法書士が本人確認情報を作成することで、権利証の代わりとすることができます。ただし追加の費用がかかるため、早めに不動産会社や司法書士にご相談ください。
Q. 遠方に住んでいますが、何回くらい現地や関係先に行く必要がありますか?
契約や決済の内容によって異なりますが、電子契約や郵送を活用すれば、訪問の回数を減らせる場合があります。どこまで対応できるかは不動産会社によって異なるため、事前にご相談ください。
Q. インスペクションは、必ず受けないといけませんか?
必須ではありません。買主に安心してもらうための任意の制度です。実施するかどうかは、物件の状況や売り方の方針によって判断します。査定の際にご相談いただけます。
見落としがちな費用も含めて、事前に確認しませんか。
岡山市周辺の空き家について、無料で査定・ご相談を承っています。無理な営業はいたしません。
※本記事は当社の実務経験にもとづき、一般的な考え方を整理したものです(2026年8月時点)。掲載している費用項目・金額はあくまで一般的な目安であり、実際の費用の有無や金額は物件の状況・契約内容により異なります。固定資産税等の精算は法律上の義務ではなく取引の慣行にもとづくものです。登記や税務に関する詳細は、司法書士・税理士等の専門家にご確認ください。掲載している関連記事のURLは公開時の実際のリンクにあわせてご確認・修正のうえご利用ください。
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