「来月末で退職することが決まった。次の仕事はまだ決まっていない」
「辞めたあと、今の家賃を払い続けられるだろうか」
「まだ辞めていないのに、住まいの相談なんてしていいのかな」
退職が決まると、これからの収入や住まいのことが急に心配になりますよね。でも、「まだ困っているわけではないから」と、相談をあと回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか。
先にお伝えします。退職が決まった段階で、住まいの相談はできます。むしろ、在職中だからこそできることがあります。仕事をしている間は収入を証明しやすく、部屋を借りる審査に通りやすい傾向があるため、住み替えるなら在職中に動くのが有利です。また、退職してから失業給付を受け取るまでには時間がかかるため、その空白期間の家賃を先に考えておくことが大切です。
この記事では、退職が決まってから新しい暮らしが落ち着くまでの流れと、どの窓口に、どの順番で相談すればいいかを整理します。
結論|相談はできる。在職中に「住み続けるか、移るか」を決める
- 相談はできる:退職前でも、不動産会社や生活困窮の相談窓口に相談できる
- 在職中が有利:収入を証明しやすく、部屋を借りる審査に通りやすい傾向がある
- 空白期間に注意:自己都合で辞めた場合、失業給付を受け取れるまで、おおむね1か月半ほどかかる
- 先に決める:退職後の収入で今の家賃を払い続けられるか、在職中に判断する
- 住み替えるなら:在職中に申し込みと審査を済ませる
- 退職後の相談先:ハローワーク、区役所(保険・年金)、岡山市寄り添いサポートセンター
退職が決まってからの流れと、住まいのこと
| 時期 | やること | 住まいのポイント |
|---|---|---|
| 退職が決まったら | 退職日、最後の給料、退職金の有無を確認。家計を書き出す | 住み続けるか、住み替えるかを判断する |
| 在職中 | 住み替えるなら、物件探し・申し込み・審査 | 収入を証明できるうちに審査を受ける |
| 退職後すぐ | ハローワークで求職の申し込み。健康保険・年金の切り替え | 保険料の軽減も確認し、家賃に回すお金を守る |
| 給付を受けるまで | 貯金や最後の給料・退職金で家賃と生活費をまかなう | 空白期間の家賃を先に取り分けておく |
| 給付が終わる前 | 次の仕事が決まらなければ、訓練や支援制度を検討 | 家賃の支援などを相談する |
失業給付が切れそうなときの選択肢は、関連記事「失業保険が切れそう…家賃が払えなくなる前の選択肢」で詳しく解説しています。
失業給付を受け取るまでの「空白期間」を知っておく
退職してすぐに失業給付(雇用保険の基本手当)を受け取れるわけではありません。退職の理由によって、受け取れるまでの期間が変わります。
自己都合で退職した場合
ハローワークで手続きをしてから、待期の7日間と、給付制限の期間(原則1か月)があり、実際に受け取れるまでおおむね1か月半ほどかかります。
会社の都合で退職した場合
給付制限はなく、待期の7日間のあとから支給の対象になります。
退職の理由によって扱いが変わることがあるため、くわしくはハローワークで確認してください。いずれにしても、退職してから最初の1〜2か月分の家賃は、最後の給料や貯金でまかなうことになると考えて、早めに取り分けておきましょう。
退職が決まった方の住まいのご相談、承ります
今の家賃で続けられるか、在職中に住み替えたほうがいいか。
退職日から逆算して、一緒に考えます。
営業時間 10:00〜18:00/定休日 水曜日・不定休
住み続けるか、住み替えるか|在職中に判断する
退職後の収入(失業給付など)に対して、今の家賃が無理なく払えるかを考えましょう。一般に、家賃は毎月の手取り収入の3分の1以内がひとつの目安とされます。
住み続けるのが合いやすいのは
→ 次の仕事の見通しがある
→ 貯金や退職金で、しばらくの家賃をまかなえる
→ 家賃が、退職後の収入に対して重すぎない
住み替えを考えたいのは
→ 家賃が、退職後の収入に対して重すぎる
→ 次の仕事が見つかるまで、時間がかかりそう
→ 地元に戻るなど、暮らす場所を変える予定がある
住み替えるかどうかの判断の詳しい考え方は、関連記事「収入が半分になった|家賃を続けるか引っ越すかの判断」でも解説しています。
住み替えるなら、在職中に申し込みと審査を
部屋を借りるときの審査では、収入の安定性が見られます。仕事をしている間に申し込み、審査を受けるほうが、通りやすい傾向があります。申し込みのときに退職の予定を伝えるかどうかは、不動産会社に正直に相談しましょう。事情を共有したうえで、進めやすい物件や保証会社を一緒に考えることができます。
また、今の部屋の解約には、契約で決められた予告期間(1か月前など)があります。新しい部屋の入居日と、今の部屋の退去日がうまく重なるよう、日程を組みましょう。
相談する窓口と順番
①|退職前|不動産会社
住み続けるか、住み替えるかの相談。住み替えるなら、在職中に物件探しと申し込みを進めます。
②|退職前でも|岡山市寄り添いサポートセンター
退職後の暮らしに不安がある場合は、お金、仕事、住まいの困りごとをまとめて相談できます(無料相談電話 0800-200-8730、平日8時30分〜17時)。退職後に使える制度についても、早めに確認しておくと安心です。
③|退職後すぐ|ハローワーク
会社から受け取る離職票を持って、求職の申し込みと失業給付の手続きをします。手続きが遅れると、受け取れる時期も遅れるため、早めに行きましょう。
④|退職後すぐ|区役所
勤め先の健康保険や厚生年金から抜けたら、国民健康保険と国民年金への切り替えが必要です。会社の都合などで退職した方は国民健康保険料の軽減、失業した方は国民年金保険料の免除や猶予を相談できる場合があります。
⑤|困ったとき|福祉事務所
収入がなく、暮らしが成り立たなくなった場合は、お住まいの区の福祉事務所で生活保護の相談・申請ができます。生活保護を受けて住み替える場合は、ケースワーカーの確認を受けてから賃貸の契約を結んでください。ケースワーカーは、再就職までの暮らしを一緒に支えてくれる相手です。
数字でイメージしてみます
家賃55,000円の部屋に住む方が、自己都合で退職する場合の仮の例です。
空白期間に必要な家賃
失業給付を受け取るまでのおおむね1か月半を考え、2か月分の家賃を取り分けておくと安心
55,000円 × 2か月 = 110,000円(生活費は別に必要)
住み替えを考えた場合
家賃40,000円の部屋に移ると、毎月15,000円の差が生まれる
→ 退職後の収入が少なくなる期間が長くなりそうなら、在職中に住み替えを検討する価値がある
数字はあくまで考え方の例です
失業給付を受け取れる時期や金額は、退職の理由や働いていた期間、前の給料などによって変わります。くわしくはハローワークで確認してください。住み替えには初期費用もかかるため、家計全体で考えましょう。
よくあるご質問
Q1. まだ退職していませんが、住まいの相談はできますか?
できます。退職前でも、不動産会社や岡山市寄り添いサポートセンター(0800-200-8730)に相談できます。むしろ、仕事をしている間は収入を証明しやすく、部屋を借りる審査に通りやすい傾向があるため、住み替えるなら在職中に動くのが有利です。
Q2. 退職してから、失業給付はいつ受け取れますか?
自己都合で退職した場合は、ハローワークで手続きをしてから、待期の7日間と給付制限の期間(原則1か月)があり、実際に受け取れるまでおおむね1か月半ほどかかります。会社の都合で退職した場合は、給付制限はありません。退職の理由によって扱いが変わることがあるため、ハローワークで確認してください。
Q3. 退職する予定だと、部屋の審査に通りにくくなりますか?
審査では収入の安定性が見られるため、仕事をしている間に申し込み、審査を受けるほうが通りやすい傾向があります。退職の予定をどう伝えるかは、不動産会社に正直に相談しましょう。事情を共有したうえで、進めやすい物件や保証会社を一緒に考えることができます。
Q4. 退職後、今の家賃を払い続けられるか不安です。
退職後の収入に対して、家賃が手取りの3分の1以内に収まるかを目安に考えましょう。失業給付を受け取るまでの空白期間の家賃は、最後の給料や貯金から先に取り分けておくと安心です。家賃が重すぎる場合は、在職中に家賃の安い部屋への住み替えを検討する価値があります。
Q5. 退職後に、まずどこで手続きをすればいいですか?
退職後すぐに、離職票を持ってハローワークで求職の申し込みと失業給付の手続きをしましょう。あわせて、区役所で国民健康保険と国民年金への切り替えを行います。会社の都合などで退職した方は国民健康保険料の軽減、失業した方は国民年金保険料の免除などを相談できる場合があります。
Q6. 住み替える場合、今の部屋の解約はいつ伝えればいいですか?
今の部屋の解約には、契約で決められた予告期間(1か月前など)があります。新しい部屋の契約の見通しが立ってから、予告期間を守って管理会社に伝えましょう。新しい部屋の入居日と今の部屋の退去日がうまく重なるよう、不動産会社と日程を相談してください。
まとめ
- 退職が決まった段階で、住まいの相談はできる
- 在職中は収入を証明しやすく、審査に通りやすい傾向がある
- 自己都合の退職では、失業給付を受け取るまでおおむね1か月半ほどかかる
- 空白期間の家賃を、最後の給料や貯金から先に取り分けておく
- 住み続けるか、住み替えるかは在職中に判断する
- 退職後すぐに、ハローワークと区役所で手続きをする
- 困ったときは、寄り添いサポートセンターや福祉事務所へ
退職が決まったときこそ、住まいのことを先に考えておくチャンスです。在職中に準備を進めておけば、退職後は次の仕事探しに集中できます。
退職は、自分で決めたことであっても、そうでなくても、暮らしの大きな節目です。これからへの不安で、気持ちが落ち着かない日もあるかもしれません。でも、退職が決まった今の段階で動き出そうとしていることは、とても大切な一歩です。一人で全部抱え込まず、窓口や専門家の力を借りながら、次の暮らしの準備を進めていきましょう。
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