やさしい日本語で まとめ
- 外国の 国籍でも、生活保護を もらっていても、部屋を 借りることが できます。
- 在留カード(特別永住者の 人は 特別永住者証明書)を 用意して ください。
- 部屋を 決める 前に、ケースワーカーに 相談して ください。
- 日本語が 心配な ときは、岡山市の「外国人総合相談窓口」や「岡山県外国人相談センター」で 相談できます。お金は かかりません。
- 引っ越したら 14日以内に、市役所で 住所の 手続きを して ください。
「外国籍で生活保護を受けていると、部屋を貸してもらえないのでは」
「日本語の契約書が難しくて、何が書いてあるのか分からない」
「家族が海外にいるので、緊急連絡先を頼める人がいない」
外国籍の方の部屋探しには、日本人の方とは少し違う心配があると思います。そこに生活保護が重なると、「どちらの事情も、断られる理由になるのでは」と不安になるのも無理はありません。
先にお伝えします。外国籍で生活保護を受けていても、部屋を借りることはできます。大切なのは、在留カードなど必要な書類を準備することと、言葉の不安を一人で抱えず、相談できる窓口を使うことです。
この記事では、外国籍の方の生活保護の基本、部屋探しで必要な書類、審査で見られやすいこと、言葉の不安をなくす方法、そして岡山市で相談できる窓口を整理します。
結論|書類の準備と、言葉のサポートがあれば進められる
- 部屋は借りられる:外国籍であること、生活保護を受けていることだけで借りられないわけではない
- 必要な書類:在留カード(特別永住者は特別永住者証明書)、住民票、生活保護の受給を証明する書類など
- 審査で見られやすいこと:在留資格と在留期間、家賃の支払い方法、緊急連絡先、日本語でのやりとり
- 言葉の不安:岡山市の外国人総合相談窓口、岡山県外国人相談センター、国の多言語資料が使える
- 手続きの順番:生活保護での転居は日本人の方と同じ。契約はケースワーカーの確認を受けてから
- 入居後:引っ越した日から14日以内に、住居地の届出が必要
外国籍の方の生活保護の基本
法律ではなく、国の通知にもとづいて保護が行われている
生活保護法は、日本国民を対象とした法律です。そのうえで、生活に困っている外国籍の方については、1954年(昭和29年)の国の通知にもとづき、生活保護法による保護に準じた取扱いが行われています。2014年の最高裁判所の判決でも、外国籍の方は生活保護法の対象ではないとしつつ、こうした行政の措置として保護を行うことは示されています。
対象となる在留資格
対象となるのは、適法に日本に住み、活動の制限を受けない在留資格を持つ方です。具体的には、次のような方が対象とされています。
- 永住者
- 定住者
- 日本人の配偶者等
- 永住者の配偶者等
- 特別永住者
- 難民として認定された方
保護の内容と、日本人の方との違い
保護の内容は、日本人の方と同じです。家賃にあたる住宅扶助も、転居の手続きの流れも変わりません。一方で、法律にもとづく保護ではないため、決定に対する不服申立て(審査請求)の制度の対象にはならないとされています。決定内容に疑問があるときは、まず担当のケースワーカーとよく話し合い、必要に応じて相談窓口を利用してください。
判断するのは福祉事務所です
保護の対象になるか、どのように扱われるかは、お住まいの区の福祉事務所が判断します。ここでの説明は一般的な整理としてお読みいただき、実際の扱いは必ず担当のケースワーカーへご確認ください。在留資格については、出入国在留管理局や行政書士の相談窓口にご確認ください。
部屋探しで必要になる書類
不動産会社や保証会社によって違いはありますが、一般的には次のような書類を求められます。早めに準備しておくと、申し込みがスムーズに進みます。
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 在留カード | 表と裏のコピー。在留資格と在留期間(満了日)を確認される。特別永住者の方は特別永住者証明書 |
| パスポート | 求められる場合がある |
| 住民票 | 外国籍の方も住民票が作成されている。市役所・支所で取得できる |
| 生活保護の受給を証明する書類 | 生活保護受給証明書や保護決定通知書など。担当のケースワーカーに相談する |
| 緊急連絡先 | 氏名・住所・電話番号。日本国内の連絡先を求められることが多い |
| 印鑑 | 持っていない場合、署名で対応できるか不動産会社に確認する |
| 収入の証明 | 仕事の収入や年金がある場合は、その証明 |
契約のあとには、住宅扶助の額を決めるために、大家さんや管理会社に「家賃証明書」を書いてもらう必要があります。様式は担当のケースワーカーから受け取ります。
やさしい日本語で、ゆっくりご説明します
書類の準備から、審査、契約まで。
通訳の方やご家族とご一緒のご相談も大丈夫です。
営業時間 10:00〜18:00/定休日 水曜日・不定休
審査で見られやすい5つのこと
① 在留資格と在留期間
保証会社や大家さんは、在留カードで在留資格と在留期間を確認します。在留期間の満了日が、賃貸の契約期間より早い場合は、更新の予定を聞かれることがあります。更新の手続きをする予定であることを、落ち着いて説明できるようにしておきましょう。永住者や特別永住者の方は、在留期間の制限がないため、この点での心配は小さくなります。
② 家賃の支払い方法
生活保護を受けている場合、家賃は住宅扶助の範囲で支払われます。福祉事務所から大家さんへ家賃を直接支払う「代理納付」を利用できると、大家さんにとって大きな安心材料になります。
③ 緊急連絡先
日本国内の緊急連絡先を求められることが多いです。家族が海外に住んでいる場合でも、保証会社の仕組みや、支援者、知人などとの相談で対応できることがあります。頼める人がいない場合も、あきらめずに不動産会社に相談してください。
④ 日本語でのやりとり
大家さんや管理会社が気にするのは、水漏れなどのトラブルや緊急のときに、連絡が取れるかどうかです。日本語でのやりとりに手伝ってくれる人がいることや、文字でのやりとりができることを伝えると、安心してもらいやすくなります。
⑤ 日本の住まいのルールを理解しているか
ゴミの分け方と出す日、夜の生活音、契約していない人を住まわせないことなど、日本の賃貸住宅のルールを理解していることも大切です。分からないことは、遠慮せずに質問してください。
なお、保証会社の中には、外国籍の方の申し込みに対応し、多言語でのサポートを行っている会社もあります。どの保証会社が使えるかは物件によって違うので、不動産会社に相談してください。
言葉の不安をなくす方法
国が14言語の資料を用意している
国土交通省は、外国籍の方が賃貸住宅に入居しやすくするために、「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」を公開しています。この中には、入居申込書、重要事項説明書、賃貸住宅標準契約書などの見本が、14の言語で収められています。
対応している言語
日本語、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、ネパール語、タイ語、インドネシア語、ミャンマー語、カンボジア語、タガログ語、モンゴル語
外国籍の方向けに、部屋の探し方や日本の住まいのルールを説明した「部屋探しのガイドブック」も、やさしい日本語と14の言語で用意されています。契約の説明を受けるときに、母国語の見本を横に置きながら説明してもらうと、内容が理解しやすくなります。
通訳の方と一緒に
日本語の得意な知人や家族、支援者の方に同席してもらうのもよい方法です。分からないまま契約書にサインしないこと。これがいちばん大切です。分かるまで、何度でも説明してもらってかまいません。
部屋探しの流れ|手続きは日本人の方と同じ
① 担当のケースワーカーに転居の相談をする(言葉が不安なら、通訳の方や相談窓口と一緒に)
↓
② 住宅扶助の範囲で物件を探す
↓
③ 初期費用の見積書をケースワーカーに提出し、確認を受ける
↓
④ 申し込み・審査(在留カードなどの書類を提出)
↓
⑤ 契約(重要事項の説明を、多言語の見本も使って受ける)
↓
⑥ 大家さん・管理会社に家賃証明書を書いてもらい、福祉事務所に提出する
↓
⑦ 入居。引っ越した日から14日以内に、住居地の届出をする
賃貸の契約は、ケースワーカーの確認を受けてから結ぶのが原則です。先に契約すると、初期費用の扶助が受けられないことがあります。ケースワーカーは、制度の中で使える道を一緒に探してくれる相手です。言葉が心配なときも、遠慮せずに相談してください。
岡山で相談できる窓口
岡山には、外国籍の方が無料で相談できる窓口があります。住まいのことだけでなく、生活の困りごとや手続きについても相談できます。
岡山市外国人総合相談窓口
生活の困りごとや市役所での手続きなど、何でも相談できます。外国籍の方と関わりのある日本人の方も利用できます。相談は無料です。
場所:岡山市役所 本庁舎1階(岡山市北区大供1-1-1)
時間:月曜日〜金曜日 9:00〜16:00(祝日・年末年始を除く)
言語:英語、中国語、韓国語、ベトナム語の職員が対応。タブレットによる16言語のビデオ通訳もあり
問い合わせ:岡山市国際課 086-803-1112
外国人在留無料相談(岡山市)
在留資格やビザのことを、行政書士に無料で相談できます。
場所:岡山市外国人総合相談窓口
日時:毎月 第1・第2火曜日 10:00〜12:00、第3・第4火曜日 13:00〜15:00
岡山県外国人相談センター
仕事、結婚、子どもの教育など、生活の困りごとを相談できます。日本語を含めて23の言語に対応しています。毎月2回、行政書士による在留相談や、弁護士による法律相談もあります。無料で、秘密は守られます。
場所:岡山国際交流センター 1階(岡山市北区奉還町2丁目2番1号)
時間:月曜日〜土曜日 9:00〜17:00
電話:0120-007-173/086-256-6052
生活保護のことは、お住まいの区の福祉事務所が窓口です。在留資格の手続きは出入国在留管理局が担当していますので、心配なことは上の行政書士の無料相談などを利用してください。
※ 窓口の情報は記事作成時点の公表情報です。利用の前に、各窓口へ最新の情報をご確認ください。
具体例でイメージしてみます
例1|在留資格「定住者」、単身、日本語は日常会話くらい
在留期間の満了日:1年半後(賃貸の契約期間は2年)
→ 申し込みのときに、更新の手続きをする予定であることを説明する
→ 家賃は住宅扶助の範囲内で、代理納付を利用
→ 契約の説明は、母国語の契約書見本を見ながら、日本語の得意な知人に同席してもらう
→ 緊急連絡先は、不動産会社と保証会社の仕組みを相談して決める
例2|特別永住者、70代、日本語での会話に不安はない
→ 在留期間の制限がないため、その点での心配は小さい
→ 書類は特別永住者証明書で準備
→ 審査では、高齢の方のひとり暮らしとして、見守りや緊急連絡先の体制が中心に確認される
これはあくまで一例です
審査の内容や必要な書類は、物件や保証会社、一人ひとりの状況によって違います。入居の可否は、大家さんや保証会社の審査によります。
入居したあとに忘れずにしたいこと
住居地の届出(14日以内)
引っ越した日から14日以内に、新しい住所の市役所や支所で、在留カードを持って届け出ます。特別永住者の方は特別永住者証明書を持参します。
在留期間の更新を忘れない
在留期間がある方は、満了日の前に更新の手続きをしましょう。在留資格の手続きが滞ると、暮らしそのものに影響します。
ケースワーカーへの報告
住所が変わったこと、家賃証明書の提出など、生活保護の手続きも忘れずに進めます。
住まいのルールを守る
ゴミの分け方と出す日、夜の生活音への気配り、契約していない人を住まわせないことなどを守りましょう。困ったことがあれば、管理会社に連絡してください。
よくあるご質問
Q1. 外国籍で生活保護を受けていても、部屋は借りられますか?
借りることはできます。外国籍であることや生活保護を受けていることだけで借りられないわけではありません。在留カードなどの書類を準備し、家賃の支払い方法や緊急連絡先、日本語でのやりとりの体制を整えておくと、審査が進みやすくなります。
Q2. 部屋探しにはどんな書類が必要ですか?
一般的には、在留カード(特別永住者の方は特別永住者証明書)、住民票、生活保護受給証明書や保護決定通知書、緊急連絡先の情報などを求められます。パスポートや収入の証明を求められることもあります。必要な書類は物件や保証会社によって違うため、不動産会社に確認してください。
Q3. 外国籍の方は、どの在留資格なら生活保護の対象になりますか?
生活保護法は日本国民を対象とした法律ですが、1954年の国の通知にもとづき、永住者、定住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、特別永住者、難民として認定された方などに、生活保護に準じた保護が行われています。実際の扱いは福祉事務所にご確認ください。
Q4. 日本語の契約書が分かりません。どうすればいいですか?
国土交通省が、入居申込書や重要事項説明書、賃貸住宅標準契約書の見本を14の言語で公開しています。母国語の見本を見ながら説明を受けたり、日本語の得意な方に同席してもらったりすると理解しやすくなります。分からないまま契約書にサインしないようにしてください。
Q5. 岡山で外国籍の方が相談できる窓口はありますか?
岡山市役所本庁舎1階の岡山市外国人総合相談窓口(英語・中国語・韓国語・ベトナム語の職員、タブレットで16言語)と、岡山国際交流センター内の岡山県外国人相談センター(23言語)があります。どちらも無料です。在留資格については行政書士の無料相談も利用できます。
Q6. 引っ越したあとに必要な手続きはありますか?
引っ越した日から14日以内に、新しい住所の市役所や支所で、在留カード(特別永住者の方は特別永住者証明書)を持って住居地の届出をします。あわせて、担当のケースワーカーへの住所変更の報告や、家賃証明書の提出も進めてください。
まとめ
- 外国籍で生活保護を受けていても、部屋は借りられる
- 外国籍の方の生活保護は、国の通知にもとづく準じた取扱い。保護の内容は日本人と同じ
- 在留カード、住民票、生活保護の受給を証明する書類などを準備する
- 審査では在留期間、家賃の支払い方法、緊急連絡先、日本語でのやりとりが見られやすい
- 国の14言語の契約書見本や、通訳の方の同席で、言葉の不安を減らせる
- 岡山市外国人総合相談窓口、岡山県外国人相談センターで無料相談ができる
- 契約はケースワーカーの確認を受けてから
- 入居後14日以内に住居地の届出を
言葉や制度の違いは、ひとりで向き合うと大きな壁に感じます。でも、準備する書類が分かり、相談できる人がいれば、一つずつ進めていけます。岡山には、そのための窓口がきちんと用意されています。
慣れない国で、言葉の違いを抱えながら暮らすことは、それだけで大きなエネルギーが必要です。生活が苦しくなって、制度の助けを借りていることに、引け目を感じる必要はありません。困ったときに相談できる窓口は、あなたのためにあります。ひとりで悩まず、母国語で話せる相談窓口や、信頼できる人を頼ってください。岡山で、安心して暮らせる住まいを一緒に探しましょう。
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