不動産会社に、調整区域なので売るのは難しいと言われた」
売り出してもう何か月もたつのに、問い合わせがない」
同じくらいの広さの家なのに、市街化区域の家よりずっと安い査定だった」
岡山市の市街化調整区域にある家は、売りにくいと言われることがよくあります。でも、なぜ売りにくいのかが分かれば、売る前にできる準備も見えてきます。
この記事では、買主と金融機関が気にする6つの理由と、それぞれへの準備、そして2026年の岡山市の制度変更の追い風・向かい風を整理しました。
調整区域の家が売りにくい主な理由は、①買った人が住めるとは限らない、②建て替えられるか分からない、③住宅ローンが使いにくい、④買主が限られる、⑤価格の目安が立てにくい、⑥上下水道・道路・農地など土地の条件の6つです。どれも、買主と金融機関が「この家を、買った人が使い続けられるか」を確かめにくいことから来ています。売る前に、建てたときの許可を確かめ、岡山市の開発指導課で「買った人が使えるか」を確認し、金融機関の感触も確かめておくと、売りにくさを小さくできます。2026年の変更では、50戸連たんで建てた家は第三者に売りやすくなった一方、家を建てる前提の土地は買い手が減ることが考えられます。
売りにくい6つの理由
| 理由 | 買主・金融機関が気にすること |
|---|---|
| ① 買った人が住めるとは限らない | 農家住宅や分家住宅のように、住める人が限られる条件(属人性)で建てた家は、買った人が住むために用途変更の許可が必要になることがある |
| ② 建て替えられるか分からない | 将来建て替えるときに許可が取れるか、同じ大きさで建てられるかがはっきりしないと、長く住む前提で買いにくい |
| ③ 住宅ローンが使いにくい | 金融機関は、担保として売りやすいか(第三者が再建築できるか)を重く見るため、融資に慎重になりやすい |
| ④ 買主が限られる | 住める人・使える用途が限られると、買いたい人の数が少なくなる |
| ⑤ 価格の目安が立てにくい | 近くの取引事例が少なく、査定の根拠が限られる。売り出し価格が高すぎると反響が出にくい |
| ⑥ 土地の条件 | 上下水道(浄化槽)、道路との接し方、農地が付いているか、境界がはっきりしているかなど |
6つの理由は、どれも「買った人がこの家を使い続けられるか」が確かめにくいことにつながっています。 逆に言えば、それを売る前に確かめて示せる家は、売りにくさが小さくなります。
理由ごとの、売る前の準備
| 理由 | 売る前にできる準備 |
|---|---|
| ① 住めるとは限らない | 建てたときの許可や建築確認の書類を探す。どんな条件で建てた家かを確かめる |
| ② 建て替えの不安 | 岡山市の開発指導課の窓口で、建て替えの可否や条件を相談しておく |
| ③ 住宅ローン | 買主が使えそうな金融機関があるか、不動産会社を通じて感触を確かめる |
| ④ 買主が限られる | 隣地の方、地元で家を探している方、買取業者など、買主になりうる相手を広げて考える |
| ⑤ 価格の目安 | 取引事例の根拠を示した査定を受け、反響を見ながら価格を見直す時期を決めておく |
| ⑥ 土地の条件 | 境界の確認、浄化槽の点検記録、道路との接し方の確認。農地があれば農業委員会・行政書士に相談 |
開発指導課の相談は、メールや電話ではなく窓口(本庁舎6階)でのみ受け付けています。 敷地の位置図、公図、登記事項証明書などを持って行きましょう。
準備の結果を、買主に説明できる形にまとめておくと、問い合わせがあったときの不安を減らせます。
2026年の制度変更|追い風と向かい風
岡山市では2026年に、調整区域に関わる制度が変わりました。売りやすさへの影響は、家や土地の種類によって逆になります。
| 変更 | 影響(考えられること) |
|---|---|
| 50戸連たん(都市計画法第34条第11号)で許可を受けた家の属人性の取扱い(2026年4月1日から) | 追い風:許可を受けた人以外が新築・改築・所有しても、別の許可は要しないとされた。こうした家は第三者に売りやすくなった(農地転用の手続きは別途) |
| 50戸連たん制度の廃止(2026年4月1日) | 向かい風:この制度で新しく家を建てることはできなくなった。家を建てる前提の土地(更地・農地)は、買い手が減ることが考えられる |
| 人口減少が著しい6つの小学校区の緩和(2024年6月1日から) | 追い風:小串・蛍明・桃丘・角山・山南学園・馬屋上の小学校区では、空き家を賃貸住宅や小さな店舗などに用途変更しやすくなった |
実家が50戸連たんで建てた家なら、以前より売りやすくなっている可能性があります。 建てたときの許可を確かめてみてください。
売りやすくなる条件のまとめ
次の点がそろうほど、調整区域の家でも売りやすくなります。
- 買った人が住めることを、許可の書類や開発指導課の確認で示せる
- 建て替えの見通しが立っている
- 住宅ローンが使える見込みがある
- 境界・道路・上下水道に問題がない、または説明できる
- 根拠のある価格で売り出している
すべてがそろわなくても、買主に合わせた売り方(隣地の方への売却、買取など)で売れることもあります。
当社にできること・できないこと
当社は、岡山市北区奉還町で売買仲介を行っている不動産会社です。
当社がお手伝いできるのは、調整区域の家の査定(取引事例の根拠つき)、売りにくい理由の整理と準備の段取り、買主が使える金融機関の感触の確認、買主層に合わせた売り方の提案(仲介・隣地の方への売却・買取)、そして売却です。
一方で、開発許可・用途変更・建て替えの許可の判断は岡山市が行います。 住宅ローンの可否は金融機関が判断します。農地転用の申請の代行は行政書士の業務のため、当社では行えません。
よくあるご質問
調整区域の家は、なぜ売りにくいのですか。
主な理由は、買った人が住めるとは限らない、建て替えられるか分からない、住宅ローンが使いにくい、買主が限られる、価格の目安が立てにくい、上下水道・道路・農地など土地の条件の6つです。どれも、買った人がその家を使い続けられるかを確かめにくいことから来ています。
調整区域の家は、住宅ローンが使えないのですか。
使えないとは限りませんが、金融機関は担保として売りやすいか、第三者が再建築できるかを重く見るため、融資に慎重になりやすいとされています。売る前に、買主が使えそうな金融機関があるかを不動産会社を通じて確かめておくと安心です。
売りにくさを小さくするには、何をすればよいですか。
建てたときの許可や建築確認の書類を探し、岡山市の開発指導課の窓口で、買った人が使えるか・建て替えられるかを相談しておくことです。境界や浄化槽、道路との接し方も確かめ、根拠のある価格で売り出すと、問い合わせがあったときに説明しやすくなります。
2026年の制度変更で、売りやすくなりましたか。
家や土地の種類によって逆になります。50戸連たんで許可を受けて建てた家は、2026年4月1日から許可を受けた人以外が所有しても別の許可は要しないとされ、第三者に売りやすくなりました。一方、50戸連たん制度の廃止で、家を建てる前提の土地は買い手が減ることが考えられます。
査定が市街化区域の家より低いのはなぜですか。
買主が限られることや、住宅ローンが使いにくいこと、近くの取引事例が少ないことなどが、価格に反映されるためです。査定の根拠となった取引事例を確かめ、売りにくい理由に対応できる準備があれば、それも伝えてください。
売り出しても反響がないときは、どうすればよいですか。
価格が相場より高すぎないか、買主が気にする点(住めるか、建て替えられるか、ローンが使えるか)を説明できているかを見直します。隣地の方や地元の方への売却、買取など、売り方を変えることも考えられます。
売りにくい理由を、一緒に一つずつ確かめます
取引事例の根拠つきの査定、売りにくい理由の整理と準備の段取り、買主が使える金融機関の感触の確認、買主層に合わせた売り方の提案まで。
- 電話で相談する:086-239-3296(10:00〜18:00/水曜定休)
- LINEで相談する(公図や登記、許可の書類の写真をそのまま送れます)
- メールで相談する:minikuru@bc.wakwak.com
※開発許可・用途変更の許可の判断は岡山市(開発指導課 086-803-1451)が、住宅ローンの可否は金融機関が行います。農地転用の申請の代行は当社では行えません。
理由が分かれば、打てる手があります。 調整区域の家が売りにくいのは、家に価値がないからではなく、買う人が確かめにくいことが多いからです。一つずつ確かめて示していけば、売りにくさは小さくできます。急がなくても大丈夫です。できることから始めましょう。
最終更新日:2026年9月26日
確認先:岡山市(開発指導課 お知らせ、区域区分〈線引き制度〉、開発指導課業務内容、市長定例記者会見資料)、LIFULL HOME’S(市街化調整区域でも住宅ローンは利用可能?)。制度は変わることがあります。最新は岡山市開発指導課でご確認ください。
(この記事は一般的な情報の整理です。開発許可・用途変更の許可の判断は岡山市が、住宅ローンの可否は金融機関が行います。当社は農地転用の申請の代行、法的な判断は行えません。)
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