岡山市で生活保護を利用して新しい賃貸住宅へ入居するとき、
- 冷蔵庫がない
- 洗濯機がない
- 炊飯器もコンロもない
- 布団すら持っていない
- 施設から退所するので家具家電がほとんどない
- 家具家電を買う貯金がない
という方もいます。
生活保護には、一定の条件を満たした場合に 「家具什器費(かぐじゅうきひ)」 として、最低生活に直接必要な家具・生活用品を準備するための費用を認定できる仕組みがあります。
ただし、 「生活保護なら冷蔵庫・洗濯機・テレビ・電子レンジなどを好きに買ってもらえる制度」ではありません。
通常の家具什器費
36,700円以内
真にやむを得ない事情で36,700円では難しい場合
58,400円以内
が国の2026年4月施行基準です。
ただし、上限額まで自動的にもらえる制度ではありません。 「現在何を持っているか」「何が最低生活に必要か」を確認して、必要額を判断します。
家具什器費とは?
家具什器費とは、生活保護の一時扶助の一つで、 最低限の生活を始めるために必要な家具・炊事用具・食器等を持っていない場合などに、 一定条件のもとで認定される費用です。
普段の生活保護費とは別に、 特別な事情がある場合に一時的に認定される仕組みです。
普段使用していた家電が壊れた場合などは、 通常の生活扶助の中での買替えや、別の制度・貸付等を検討する場合があります。
家具什器費はいくらまで?|2026年基準
| 区分 | 2026年基準 | 考え方 |
|---|---|---|
| 通常の家具什器費 | 36,700円以内 | 最低生活に直接必要な家具什器 |
| 真にやむを得ない場合 | 58,400円以内 | 36,700円では必要品を準備することが難しいと実施機関が認めた場合 |
| 暖房器具 | 31,000円以内 | 一定条件を満たし、初めて冬季加算の時期を迎える場合など |
| 特殊な暖房器具が必要な場合 | 78,000円以内 | 地域・住宅設備等から真にやむを得ない場合 |
| 冷房器具 | 78,000円以内 | 熱中症予防が特に必要な人がいるなど一定条件を満たす場合 |
※実際の支給可否・支給額は福祉事務所による個別判断です。上限額がそのまま支給されるという意味ではありません。
誰でも家具什器費を申請できるわけではない
2026年の厚生労働省実施要領では、 主に次のような場合が対象として定められています。
1.生活保護開始時に家具什器がない
生活保護を新たに開始するとき、 最低生活に直接必要な家具什器を持っていない場合です。
住居を失っていた
↓
生活保護開始
↓
新しいアパートへ入居
↓
冷蔵庫・炊事用具等をほとんど持っていない
2.長期入院・施設入所後に一人暮らしを始める
単身の生活保護世帯で、 長期間の入院・施設入所等から退院・退所し、 新たに一人暮らしを始める場合です。
施設生活が長く、 自分の家具家電をほとんど持っていないケースがあります。
3.災害で家具家電を失った
火災・水害等によって、 最低生活に必要な家具什器を失い、 他の公的救護等でもまかなえない場合です。
4.転居先の設備が違って今までの物が使えない
転居によって新旧住居の設備が変わり、 現在所有している最低生活に必要な家具什器を使えず、 新たに補う必要がある場合があります。
旧居では備付け設備を使用
↓
転居
↓
新居にはその設備がない
↓
最低生活に必要な物を新たに用意する必要がある
5.犯罪・DV等から避難して新しい住居へ移る
犯罪被害や同一世帯員からの暴力などから生命・身体を守るため、 新しい賃貸へ避難し、 最低限必要な家具什器を持っていない場合も対象条件に含まれています。
家具什器費で揃えられる物は?
ここが一番重要です。
国の現行実施要領には、 「冷蔵庫は必ず対象」 「洗濯機は必ず対象」 という全国共通の商品リストはありません。
基本は、 「その世帯の最低生活に直接必要か」 で判断されます。
| 品目 | 考え方 | 注意 |
|---|---|---|
| 冷蔵庫 | 必要性を相談する代表的な家電 | 自動的に認められるわけではない |
| 炊飯器 | 炊事に必要な用品として相談対象になり得る | 購入前に確認 |
| ガスコンロ・IH等 | 新居に備付けがない場合に確認 | 物件設備を先に確認 |
| 鍋・フライパン | 最低限必要な炊事用具として確認 | 必要最低限で考える |
| 皿・茶碗・箸等 | 食器類として確認 | 高価な物は想定しない |
| 洗濯機 | 生活上の必要性をケースワーカーへ相談 | 全国一律で必ず支給される品目ではない |
| 電子レンジ | 生活状況に応じて必要性を相談 | 必ず対象とは限らない |
| テレビ | 原則的な家具什器費の必須品と自己判断しない | 購入前に確認 |
| 掃除機 | 生活状況に応じて確認 | 必ず対象とは限らない |
| エアコン | 一般家具什器費とは別に冷房器具の基準あり | 一定の健康・生活条件が必要 |
| 布団・寝具 | 家具什器費とは別の取扱い | 被服費等について確認 |
「○○は対象ですか?」と1品ずつ確認するより、
「現在何も持っていません。新居で最低限生活するために何が認められるか確認したいです」
とケースワーカーへ相談するほうが整理しやすくなります。
冷蔵庫は家具什器費で買える?
厚生労働省が過去に行った自治体の家具什器費支給実績調査では、 炊飯器・冷蔵庫・コンロ等が主な支給品目として報告されています。
そのため、冷蔵庫は最低限の食生活を維持するための家電として 相談される代表的な品目です。
ただし、
- すでに使用できる冷蔵庫を持っている
- 家具家電付き物件で冷蔵庫が備え付けられている
- 他の方法で用意できる
などの場合は判断が変わります。
洗濯機は必ず買ってもらえる?
洗濯機についても、 「生活保護なら必ず支給される」と断定することはできません。
例えば、
- 世帯人数
- 健康状態
- コインランドリーの利用環境
- 物件の洗濯機置場
- 本人がすでに持っているか
- 購入費用
などを含めて必要性を確認します。
電子レンジ・テレビ・掃除機は?
電子レンジ、テレビ、掃除機などについても、 国の実施要領に 「この家電なら必ず支給」 という固定リストがあるわけではありません。
特にテレビなどは、 炊事や食品保存に直接必要な品目とは性質が違うため、 自己判断で家具什器費の対象と考えないほうが安全です。
購入前にケースワーカーへ確認してください。
エアコンは家具什器費36,700円とは別枠?
エアコンなどの冷房器具については、 一般の家具什器費とは別の基準があります。
2026年基準では、 家具什器費の対象条件に該当し、 さらに世帯内に熱中症予防が特に必要とされる人がいて、 冷房器具を持っておらず、 実施機関が真にやむを得ないと認めた場合、
で必要額を認定できる取扱いがあります。
健康状態や世帯状況等を含めた条件があります。
エアコン付き物件を探す方法もある
家具家電を持っていない場合は、 購入することだけでなく、 最初から設備が付いている賃貸を選ぶ方法があります。
例えば、
- エアコン付き
- 照明付き
- ガスコンロ付き
- 冷蔵庫付き
- 洗濯機付き
- 家具家電付き
などの物件です。
ただし家具家電付き物件は、 通常の物件より家賃が高くなる場合があります。
生活保護で借りる場合は、 家具家電が付いていることより、まず住宅扶助の家賃条件に合っているか を確認する必要があります。
「設備」と「残置物」の違いに注意
内見した部屋にエアコン・照明・コンロ・冷蔵庫等があっても、 必ず大家さんの設備とは限りません。
| 区分 | 考え方 |
|---|---|
| 設備 | 賃貸借契約上の設備として貸主側で取り扱われるもの |
| 残置物 | 前入居者等が残した物で、故障時の修理・交換を貸主が行わない場合がある |
| 家具家電付き | 契約内容によって設備・貸与品等の扱いが異なる |
入居前に、
「冷蔵庫が故障したら誰が交換しますか?」
「洗濯機は契約に含まれていますか?」
と確認しましょう。
布団は家具什器費とは別に考える
「家具がない」という相談では、 布団も一緒に考えがちですが、 生活保護制度上は布団類について家具什器費とは別の取扱いがあります。
世帯人数、健康状態、現在持っている寝具等を確認して、 最低生活に必要な支給量を判断する仕組みです。
布団がない場合も、 家具什器費36,700円の中から自己判断で買う前に、ケースワーカーへ別途確認 してください。
家具什器費は現金でもらえる?
2026年の実施要領では、 家具什器費については原則として 現物給付とされています。
ただし、現物給付が適当でないと認められる場合には、 金銭給付でも差し支えないとされています。
岡山市で実際にどの方法になるかは、 担当ケースワーカーへ確認してください。
設置費用が必要な場合は?
家具什器を購入する際、 別途設置費が必要になることがあります。
例えば、
- エアコン設置
- 大型家電の設置
- 最低限必要な接続作業
などです。
国の実施要領では、 真にやむを得ないと実施機関が認めた場合、 家具什器費とは別に、 設置に必要な最小限度の額 を設定できる取扱いがあります。
普通の引っ越しでも家具什器費は出る?
単に、
「引っ越すので新しい冷蔵庫が欲しい」
「今の洗濯機が古いので買い替えたい」
という理由だけで家具什器費が認められるわけではありません。
転居の場合は、 新旧住居の設備の違いによって現在持っている最低生活に必要な家具什器が使えない などの事情が条件になります。
一度支給された後に壊れたらまた家具什器費が出る?
原則として、 普段使用している家具・家電の更新費は、 日常の生活扶助の中でやりくりすることが基本になります。
例えば数年間使った冷蔵庫が故障した場合に、 保護開始時と同じ家具什器費が自動的に再度支給されるわけではありません。
高齢、障害、健康上の事情などがあり、 買替えが困難な場合はケースワーカーへ相談してください。
家具家電がない人は物件選びも変える
家具什器費だけでなく、 賃貸物件そのものを比較することも大切です。
| 物件 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 家具家電なし | 家賃を抑えやすい | 購入費・配送費が必要 |
| 家具家電付き | 入居後すぐ生活しやすい | 家賃が高い場合あり |
| エアコン・照明付き | 購入する物を減らせる | 設備か残置物か確認 |
| コンロ付き | 炊事を始めやすい | 都市ガス・プロパン・IHも確認 |
家具家電付き物件は本当に得?
家具家電付きだから必ず安いとは限りません。
例えば家具家電付き物件の家賃が、 通常の物件より毎月5,000円高い場合、
= 120,000円
となります。
2年間住むなら、 自分で最低限の家具家電を用意した場合と、 家賃上乗せ分の総額を比較したほうがよい場合があります。
家具什器費が認められるかどうかも含めて考えましょう。
家具什器費を相談するときに準備するもの
ケースワーカーへは、次の内容を整理して伝えると分かりやすくなります。
・現在持っている家具家電
・現在まったく持っていない物
・新居に備え付けられている設備
・新居にない設備
・退院・退所・保護開始等の事情
・必要と考える家具家電
・商品の見積額
・配送費
・設置費
・入居予定日
購入する前に相談することが重要
家具什器費で最も避けたいのは、 先に家電量販店やネット通販で購入してしまうことです。
家具什器費は、
必要性確認 → 支給内容確認 → 購入
の順番で進めるのが安全です。
家具家電がない場合の8ステップ
「新居で生活する家具家電をほとんど持っていません」と相談します。
保護開始、退院・退所、災害、転居、DV避難等の事情を確認します。
冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、コンロ、寝具等を確認します。
エアコン、照明、コンロ等が設備として付いているか確認します。
希望品ではなく最低生活に必要な品目から考えます。
必要に応じて商品価格、配送費、設置費を確認します。
購入前に対象品目・金額・支給方法を確認します。
指定された方法に従って家具家電を準備します。
入居前チェックリスト
- □ 家具什器費を利用できる事情か確認した
- □ 現在持っている家具家電を確認した
- □ 冷蔵庫の有無を確認した
- □ 洗濯機の有無を確認した
- □ コンロの有無を確認した
- □ エアコンの有無を確認した
- □ 照明の有無を確認した
- □ 布団・寝具について別途確認した
- □ 設備か残置物か確認した
- □ 洗濯機置場のサイズを確認した
- □ 冷蔵庫置場のサイズを確認した
- □ 配送費・設置費を確認した
- □ ケースワーカーへ購入前に相談した
- □ 支給方法を確認した
よくある質問
Q.生活保護なら家具家電を全部買ってもらえますか?
いいえ。 家具什器費は、一定の条件に該当し、 最低生活に直接必要な家具什器を持っていない場合などに認定される制度です。 好きな家具家電を自由に購入できる制度ではありません。
Q.2026年の家具什器費はいくらですか?
国の2026年4月施行基準では通常36,700円以内、 真にやむを得ない事情で通常額では難しい場合は58,400円以内です。 実際に認定される額は個別に確認してください。
Q.冷蔵庫は対象になりますか?
冷蔵庫は過去の厚生労働省の自治体調査でも家具什器費の支給例として確認されています。 ただし、すべての生活保護世帯に必ず支給されるという意味ではありません。
Q.洗濯機は対象になりますか?
生活状況や必要性を含めて福祉事務所へ確認してください。 全国一律で「洗濯機は必ず支給」と定められているわけではありません。
Q.電子レンジは対象ですか?
必ず対象になるとは限りません。 最低生活上の必要性や他の炊事設備等を含めて個別に確認します。
Q.テレビも買えますか?
テレビを家具什器費で当然に購入できるとは考えないでください。 最低生活に直接必要な品目として認定されるかを事前に確認してください。
Q.布団も36,700円の家具什器費から買いますか?
布団類は家具什器費とは別の取扱いがあります。 寝具をまったく持っていない場合はケースワーカーへ別途確認してください。
Q.エアコンも36,700円に含まれますか?
冷房器具には別の基準があります。 一定の条件を満たし、熱中症予防が特に必要な人がいるなどの場合、 78,000円以内で必要額を認定できる取扱いがあります。
Q.先に自分で買って領収書を出せばいいですか?
自己判断で先に購入するのは避けてください。 対象品目・金額・支給方法をケースワーカーへ確認してから購入してください。
Q.中古の家具家電でもいいですか?
新品・中古、購入店、購入方法等についても実施機関へ確認してください。 重要なのは、高価な品物ではなく最低生活に必要な物を必要最小限で準備することです。
まとめ|家具家電がないなら「買う前」に相談する
岡山市で生活保護を利用し、 新しい住居で家具家電を何も持っていない場合、 家具什器費について相談できるケースがあります。
通常
36,700円以内
真にやむを得ない場合
58,400円以内
主な対象事情
・保護開始時
・長期入院・施設からの退院退所
・災害
・転居先設備の違い
・犯罪・DV等からの避難
そして最も大切なのは、
↓
ケースワーカーへ相談
↓
現在持っている物を確認
↓
新居の設備を確認
↓
必要品目を確認
↓
金額・支給方法を確認
↓
確認後に購入・準備
という順番です。
「先に買って後から請求」ではなく「買う前に確認」 と覚えておきましょう。
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参考|公的情報
厚生労働省|2026(令和8)年4月1日施行 生活保護実施要領等
※家具什器費36,700円・特別基準58,400円、暖房器具・冷房器具、対象となる5つの事情、設置費等を掲載
https://www.mhlw.go.jp/content/001677054.pdf
厚生労働省|生活保護法による保護の実施要領について
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta8432&dataType=1&pageNo=2
岡山市|生活保護制度について
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000046441.html
※この記事は2026年8月時点で確認できる公的情報を参考に作成しています。 家具什器費は全国一律の商品購入リストではなく、 世帯の状況、現在保有する家具家電、新居の設備、健康状態等に基づいて個別に必要性が判断されます。 36,700円・58,400円等は上限基準であり、満額が自動的に支給されるものではありません。 冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・エアコン等を購入する前に、 必ず担当ケースワーカー・管轄福祉事務所へ対象品目、金額、支給方法をご確認ください。
お客様の声
Googleマップへ寄せられたミニクルホームのお客様の声を、 プライバシーに配慮して一部抜粋・匿名化してご紹介します。
※Googleマップに投稿された口コミの一部を、意味を変えない範囲で抜粋・匿名化しています。
※口コミは個人の感想であり、同じ結果を保証するものではありません。口コミ確認日:2026年6月29日
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