生活保護でも引越しはできる?費用は出るの?
結論──条件を満たせば引越し費用は支給されます
「生活保護を受けているけど、引越しってしていいの?」 「引越し費用なんて、とても自分では出せない……」
そう悩んでいる方は多いと思います。
結論からお伝えすると、正当な理由があれば、生活保護を受けていても引越しは可能です。そして、条件を満たせば引越しにかかる費用は福祉事務所から支給されます。
支給される費用は、引越し業者への費用だけではありません。敷金や保証金、火災保険料などの初期費用、さらにはエアコンや炊事用具といった最低限の家具・家電の購入費用まで、制度としてカバーされています。
「お金がないから引越しできない」と諦める前に、まずは制度の仕組みを知っておきましょう。
ただし「自分の好きなタイミングで自由に」はできません
ひとつ大切なことがあります。
生活保護を受けている間の引越しは、必ず事前に福祉事務所(ケースワーカー)の許可が必要です。
憲法上、居住・移転の自由は保障されていますが、生活保護の制度上は「好きなときに自由に引っ越して、費用を出してもらう」というわけにはいきません。
引越しが認められるには、福祉事務所が「この引越しは必要だ」と判断する理由が求められます。
逆に言えば、理由がきちんとあれば引越しは認められますし、費用も支給されます。
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引越し費用が支給される条件(全17パターン)
代表的な5つのケース
福祉事務所から引越し費用が支給されるケースは、厚生労働省の通知で17パターンが定められています。その中でも、実際に多いのは次の5つです。
① 家賃が住宅扶助の上限を超えているため、転居を指導された場合
生活保護を受給開始する際に、現在の住まいの家賃が住宅扶助の上限(岡山市の単身者は37,000円)を超えている場合、より安い物件への転居を求められます。この場合の引越し費用は支給されます。
② 病院を退院するが、帰る住居がない場合
入院していた方が退院にあたって住む場所がない場合、新しい住居への引越し費用が支給されます。
③ 施設やグループホームから退所し、一般の賃貸住宅に移行する場合
宿所提供施設や無料低額宿泊所などから、一般住居に移るケースです。
④ 建物の老朽化や取り壊しなどで、立ち退きを求められた場合
大家さんの都合や建物の老朽化で退去を求められた場合、費用が支給されます。
⑤ 世帯人数の変化(離婚・子どもの独立など)で住居が不適切になった場合
たとえば離婚によって世帯人数が変わり、今の物件が広すぎる・高すぎる場合などです。
その他の支給条件
上記以外にも、以下のようなケースで引越し費用が支給されることがあります。
- 社宅を退職により退去しなければならない場合
- 同居者からの暴力(DV)で、安全のために転居が必要な場合
- 通勤のために転居が必要と認められた場合
- 住居の環境条件が劣悪で、病気の療養に支障がある場合
- 家主やマンション管理者から不当な行為(高額な共益費請求、サービス利用の強要など)を受けている場合
- 自然災害などで住居に住めなくなった場合
- 通院先までの距離が遠く、通院に著しい支障がある場合
ポイントは、「引越しをしなければ生活の維持に支障がある」と福祉事務所に認められることです。
支給されないケース(自己負担になるパターン)
以下のような理由では、引越し費用は支給されません。
- 「今の部屋が気に入らない」「もっと広い部屋に住みたい」など、個人の好みによる引越し
- ペットを飼いたいための引越し
- 友人の近くに住みたいための引越し
- ケースワーカーに事前相談せず、勝手に引越しを決めた場合
こうした場合、引越し自体は禁止されていませんが、費用はすべて自己負担となります。生活保護費から引越し費用を捻出するのは現実的に難しいため、事前にケースワーカーと相談することが何より大切です。
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支給される費用の種類と上限額
①引越し業者への費用(運送費)
引越し業者に支払う運送費は、条件を満たせば支給されます。
ただし、いくつかルールがあります。
- 複数の引越し業者(原則3社以上)から見積もりを取ること
- 見積書をすべて福祉事務所に提出すること
- 最も安い業者の金額が支給額の上限になる
- 荷造り・荷ほどき・不用品処分などのオプション費用は対象外
つまり、「基本的な運送だけを最安でやってくれる業者に頼む」のが前提です。荷造りは自分で行う必要があります。
②敷金・保証金・火災保険などの初期費用
新しい住居の敷金、保証金、火災保険料、前家賃(日割り)などの初期費用は、住宅扶助上限額の3倍〜3.9倍の範囲内で支給されます。
自治体によっては、礼金・仲介手数料・鍵交換費用なども支給対象になるケースがあります。具体的にどこまでカバーされるかは、福祉事務所に確認してください。
③家具什器費(家電・家具の購入費用)
新生活に最低限必要な家具・家電についても、「家具什器費」として支給される場合があります。
※冷蔵庫・洗濯機・電子レンジなども対象になる場合があります。運搬費を含む金額が支給されます。
【岡山市の場合】具体的な金額の目安
岡山市は2級地に区分されています。単身者の場合の金額の目安は以下の通りです。
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 住宅扶助上限額(月額家賃上限) | 37,000円 |
| 初期費用の支給上限 | 住宅扶助上限額の192,000円 前家賃除く |
| 引越し業者への費用 | 2社見積もりの最安額 |
| 家具什器費 | 最大58,000円(特別基準適用時) |
※金額は目安です。世帯人数や個別の事情によって変動します。必ず担当のケースワーカーに確認してください。
つまり、岡山市の単身者の場合、敷金・礼金などの初期費用+引越し業者代+家具家電の購入費用を合わせて、おおよそ20万円前後がカバーされる可能性があるということです。
もちろん、すべてのケースで満額支給されるわけではありません。ケースワーカーとの相談が前提です。

引越しの手続き──5つのステップ
ステップ1:ケースワーカーに相談する
まずは、担当のケースワーカーに引越しを検討していることを伝えましょう。
この段階では「引越ししたい理由」を具体的に伝えることが大切です。
- 今の住居の家賃が住宅扶助の上限を超えている
- 建物の老朽化で住み続けるのが不安
- 病気の療養のために環境を変える必要がある
- 退院するが帰る住居がない
など、なぜ引越しが必要なのかをはっきりさせておくと、話がスムーズに進みます。
ステップ2:福祉事務所の許可を得る
ケースワーカーが引越しの必要性を認め、福祉事務所として引越しの許可が下りれば、費用支給の道が開けます。
許可が下りる前に物件の契約や引越し業者の手配をしてしまうと、費用が支給されない可能性があります。 焦る気持ちはわかりますが、順番を守ることが大切です。
ステップ3:物件を探す
許可が下りたら、住宅扶助の上限額(岡山市の単身者は37,000円)以内の物件を探します。
ここで重要なのが、「生活保護でも入居できる物件」を効率よく見つけることです。
すべての物件が生活保護の方を受け入れているわけではありません。大家さんの判断で断られるケースもあるため、生活保護の方の対応に慣れた不動産会社に相談するのが近道です。
物件が見つかったら、物件の所在・家賃・敷金などがわかる書類(重要事項説明書の控えなど)をケースワーカーに提出します。
ステップ4:引越し業者の見積もりを取る
複数の引越し業者(原則3社以上)から見積もりを取り、すべての見積書をケースワーカーに提出します。
福祉事務所が比較した上で、最も安い業者に依頼するのが原則です。
見積もりを取るときのポイントは以下の通りです。
- 「基本の運送プラン」で見積もりを取る(オプションは対象外)
- 引越し日は繁忙期を避ける(3〜4月は高くなりがち)
- 荷物はできるだけ減らしておく(不用品は事前に処分)
ステップ5:契約・引越し
ケースワーカーの最終許可が下りたら、物件の契約と引越しを進めます。
初期費用は福祉事務所から直接支給、または受給者本人を通じて支払われます。引越し業者への費用も、見積書の承認後に支給されます。
引越し完了後は、新しい住所の届け出やライフラインの手続きなど、通常の引越しと同じ対応が必要です。
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引越しで失敗しないための5つの注意点
①必ず事前にケースワーカーの許可を取ること
これは何度強調しても足りないくらい大切なことです。
無断で引越しを決めると、費用が一切支給されない可能性があります。最悪の場合、生活保護の受給自体に影響が出ることもあります。
引越しを考え始めた段階で、できるだけ早くケースワーカーに相談しましょう。
②引越し業者は「最安」が原則
引越し費用が支給される場合でも、荷造りから荷ほどきまでお任せするようなフルサービスプランは認められません。
基本的な運送のみのプランで、3社以上の見積もりから最も安い業者を選ぶ必要があります。
③家賃は住宅扶助の上限内であること
引越し先の家賃が住宅扶助の上限を超えている場合、原則として許可は下りません。
岡山市の場合、単身者で37,000円、2人世帯で44,000円、3〜5人世帯で48,000円が目安です(共益費・管理費は別途)。
物件探しの段階から、この金額を意識しておく必要があります。
④敷金が返還されたら報告が必要
退去時に前の住居の敷金が返還された場合、その金額は「収入」として扱われます。ケースワーカーへの報告が必要ですので、忘れないようにしましょう。
⑤市外・県外への引越しは再申請が必要な場合がある
同じ岡山市内での引越しであれば、福祉事務所の管轄が変わるだけで手続きは比較的スムーズです。
ただし、岡山市の外や県外に引越す場合は、移管手続きが必要になり、転居先の自治体で生活保護の再申請が求められるケースもあります。移管手続きには2〜3か月かかることもありますが、その間もこれまでの保護は継続されるので、一時的に支給が途切れる心配はありません。
県外への引越しを検討している場合は、早めにケースワーカーに相談しましょう。
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岡山市で生活保護の引越し・物件探しならミニクルホームへ
ミニクルホームが選ばれる理由
ミニクルホームは岡山市(北区・中区・南区・東区)を中心に、生活保護を受けている方のお部屋探しを数多くサポートしてきた不動産会社です。
- 住宅扶助の範囲内で入居できる物件を中心にご提案します
- 生活保護の方を受け入れている大家さんとの関係があります
- 保証会社の審査の通し方を熟知しています
- 初期費用を抑えた物件(敷金・礼金ゼロなど)もご紹介できます
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「不動産屋に行ったら断られた」「何軒も回って疲れた」──そんな経験がある方こそ、まずはミニクルホームにご相談ください。
ご相談から入居までの流れ
- ご相談:LINEまたはお電話でお気軽にご連絡ください。現在の状況(生活保護の受給状況、引越しの理由、ケースワーカーへの相談状況など)を簡単にお聞きします。
- 物件のご提案:住宅扶助の範囲内で、審査が通りやすい物件をピックアップしてご提案します。
- 内見・お申込み:気になる物件があれば内見へ。「この物件で大丈夫か」ケースワーカーに確認する際に必要な書類もサポートします。
- 入居審査・契約:保証会社の審査と契約手続きを進めます。
- 引越し・入居:引越し業者の見積もり取得のアドバイスもできます。最後まで安心のサポートです。
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よくあるご質問(FAQ)
Q1:生活保護で引越し費用は全額出してもらえますか?
条件を満たせば、引越し業者への費用・敷金などの初期費用・最低限の家具家電の購入費用が支給されます。ただし、それぞれに上限額が定められています。上限を超える分は自己負担になるため、費用を抑えた物件選びと引越し業者選びが大切です。
Q2:ケースワーカーにはどんなふうに相談すればいいですか?
「引越しを考えている」とストレートに伝えてください。理由(家賃が高い、建物が古い、退院予定がある、など)を具体的に話すと話がスムーズに進みます。理由が明確でなくても、まず相談することが第一歩です。
Q3:引越し先の物件は自分で探していいですか?
はい、自分で探すこともできます。ただし、生活保護の方が入居できる物件は限られており、家賃が住宅扶助の範囲内であることも条件です。生活保護の方の対応に慣れた不動産会社に相談するほうが、効率よく見つかりやすいです。
Q4:引越しが認められないことはありますか?
あります。「もっと広い部屋に住みたい」「友人の近くがいい」など、個人的な希望だけでは認められないことが多いです。ただし、病気の療養、家賃の指導、建物の取り壊し、DVからの避難など、正当な理由があれば認められるケースがほとんどです。
Q5:繁忙期の3月〜4月に引越ししても大丈夫ですか?
可能ですが、引越し業者の費用が高くなる時期です。支給額は「最安の見積もり額」が基準になるため、繁忙期は費用が上限を超えやすくなります。可能であれば、繁忙期を避けたほうが費用面で有利です。
Q6:岡山市内の別の区への引越しでも費用は出ますか?
はい。岡山市内(北区→南区、中区→東区など)の引越しでも、条件を満たせば費用は支給されます。福祉事務所の管轄が変わる場合がありますので、ケースワーカーに事前確認してください。
Q7:エアコンは支給してもらえますか?
生活に必要と認められる場合、「家具什器費」として冷房器具の購入費用(上限58,000円程度)が支給される場合があります。詳しくは福祉事務所に相談してください。
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まとめ
生活保護を受けていても、正当な理由があれば引越しは可能で、費用も支給されます。
おさえておきたいポイントをまとめます。
- 引越し費用が支給される条件は17パターンある。家賃超過の転居指導、退院・退所後の住居確保、建物の老朽化などが代表的
- 支給される費用は3種類:引越し業者代、初期費用(敷金等)、家具什器費
- 岡山市の単身者の場合、住宅扶助上限は37,000円。初期費用は約19.2万円が支給上限の目安
- 手続きの順番:まずケースワーカーに相談→許可→物件探し→見積もり→契約。順番を守ることが最も大切
- 引越し業者は2社以上の見積もりで最安が原則
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