岡山県内の空き家率は全国平均を上回る水準へ|現状と対策
「岡山の実家が空き家になったまま、何年も手をつけられていない」
「親が施設に入り、家をどうするか家族で決められない」
「固定資産税や草刈り、雨漏りが気になっているが、売るべきか残すべきか分からない」
岡山市や岡山県内で、このような空き家の悩みを抱える方は増えています。
総務省の住宅・土地統計調査によると、岡山県の空き家率は平成30年調査で15.6%でした。さらに、令和5年調査では岡山県の空き家率は16.5%となり、全国平均13.8%を上回っています。
つまり、岡山県では空き家問題が一部の地域だけの話ではなく、相続、親の施設入所、遠方管理、老朽化、売却困難など、身近な問題になっているということです。
この記事では、岡山県内で空き家率が全国平均を上回っている現状と、岡山市周辺で空き家を所有している方が早めに確認すべき対策を、管理・売却・賃貸活用・解体の視点から解説します。
※数値について
「岡山県の空き家率15.6%」は平成30年調査の数値です。最新の令和5年住宅・土地統計調査では、岡山県の空き家率は16.5%、全国平均は13.8%です。記事では最新数値を中心に解説します。
岡山県の空き家率は全国平均を上回っている
空き家率とは、住宅総数に対して空き家がどのくらいあるかを示す割合です。
| 地域 | 平成30年調査 | 令和5年調査 |
|---|---|---|
| 全国 | 13.6% | 13.8% |
| 岡山県 | 15.6% | 16.5% |
岡山県は、平成30年時点でも全国平均を上回っていましたが、令和5年調査ではさらに空き家率が上昇しています。
空き家が増える背景には、次のような要因があります。
- 親が亡くなり、実家を相続したが使い道が決まらない
- 親が施設や高齢者住宅へ入居し、自宅が空き家になる
- 子ども世代が県外に住んでいて管理できない
- 古い家を売るにも直すにも費用がかかる
- 解体費用が高く、先延ばしになる
- 兄弟・親族間で売却や活用の意見がまとまらない
- 固定資産税だけ払い続けている
岡山市内でも、中心部だけでなく、郊外や古い住宅地、親世代が住んでいた戸建住宅で同じような相談が増えています。
空き家は「誰かが住まなくなった家」ではなく、管理・税金・相続・近隣トラブルが同時に発生しやすい不動産です。
空き家を放置すると起きやすい5つのリスク
1.建物の劣化が一気に進む
人が住まなくなった家は、想像以上に早く傷みます。
- 換気不足によるカビ・湿気
- 排水トラップの水切れによる臭い
- 雨漏りの発見遅れ
- シロアリ被害
- 庭木や雑草の繁茂
- 外壁・屋根・雨どいの劣化
- 給湯器や水道管の不具合
「年に数回だけ見に行けば大丈夫」と考えていても、台風、大雨、猛暑、冬場の凍結などで状態が悪化することがあります。
2.近隣トラブルにつながる
空き家は、所有者だけの問題ではありません。
管理されていない状態が続くと、近隣へ次のような影響が出る可能性があります。
- 庭木や雑草が隣地へ越境する
- 瓦や外壁材が落下する
- 害虫・害獣が発生する
- ゴミを不法投棄される
- 放火・不審者侵入の不安が出る
- 倒壊や飛散物の危険がある
近隣から市役所へ相談が入り、所有者へ連絡が来るケースもあります。
3.固定資産税や管理費だけがかかり続ける
空き家は、誰も住んでいなくても固定資産税、火災保険、草刈り、修繕費などが発生します。
特に老朽化した家では、年数が経つほど修繕範囲が広がり、売却や賃貸活用の選択肢が狭くなることがあります。
「売るつもりはないが使ってもいない」という状態が長く続くほど、費用だけが積み重なっていきます。
4.相続人が増えて売却しにくくなる
相続登記をしないまま世代が進むと、相続人が増え、誰の同意が必要なのか分かりにくくなる場合があります。
兄弟姉妹だけでなく、甥・姪、従兄弟世代まで関係者が広がると、売却、賃貸、解体の判断が難しくなります。
令和6年4月からは相続登記の申請が義務化されています。空き家を所有・相続した方は、登記名義を早めに確認することが重要です。
5.管理不全空家・特定空家として問題化する可能性がある
空家等対策の推進に関する特別措置法では、管理状態が悪い空き家について、行政から指導や勧告などの対象になる場合があります。
岡山市でも空き家対策に取り組んでおり、令和7年4月には管理不全空家等の認定基準に関する条例規則の改正が行われています。
行政から連絡が来てから慌てて対応するより、早い段階で現状を確認し、管理・売却・活用・解体の方向性を整理することが大切です。
岡山市周辺で空き家を所有したら最初に確認すること
1.登記名義と相続関係を確認する
まず、その空き家の所有者が誰になっているかを確認します。
- 登記名義人
- 相続人の範囲
- 遺言書の有無
- 固定資産税納税通知書の宛名
- 共有者の有無
不動産を売却するにも、賃貸に出すにも、解体するにも、所有者や相続人の確認が必要になります。
ミニクルホームは相続登記の代理申請を行う司法書士事務所ではありませんが、空き家の現地確認、査定、売却・活用の方向性を整理するお手伝いは可能です。
2.建物の状態を確認する
次に、建物がどの程度傷んでいるかを確認します。
- 雨漏りの有無
- 床の沈みや傾き
- シロアリ被害
- 水道・電気・ガスの状態
- 外壁や屋根の傷み
- 室内のカビ・臭い
- 家財道具の残置
- 道路や駐車場の状況
建物の状態によって、売却、賃貸活用、リフォーム、解体の判断が変わります。
3.毎年かかる維持費を整理する
空き家を持ち続ける場合、毎年どのくらい費用がかかるかを把握しましょう。
- 固定資産税・都市計画税
- 火災保険料
- 草刈り・庭木剪定費用
- 水道・電気の基本料金
- 定期管理費用
- 雨漏りや設備故障の修繕費
- 遠方から確認に行く交通費
年間費用を計算すると、「このまま持ち続けるべきか」「売却を検討すべきか」「賃貸活用できるか」を判断しやすくなります。
4.家族・兄弟で方針を共有する
空き家は、所有者本人だけでなく、家族・兄弟・親族の感情も関係します。
次のような点を早めに話し合いましょう。
- 将来誰かが住む予定があるか
- 売却してもよいか
- 賃貸に出すことに抵抗がないか
- 解体費用を誰が負担するか
- 管理費用を誰が払うか
- 家財道具をどう処分するか
「そのうち決めよう」と先延ばしにすると、建物の劣化と費用負担だけが進んでしまいます。
空き家対策は4つの方向で考える
岡山市周辺の空き家対策は、大きく分けて次の4つです。
| 対策 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 管理する | すぐ売らない・家族で方針未定 | 費用と定期確認が必要 |
| 売却する | 使う予定がない・維持費が重い | 名義・境界・家財整理が必要 |
| 賃貸活用する | 建物状態が比較的良い | 修繕・入居者対応・管理が必要 |
| 解体する | 老朽化が激しい・危険がある | 解体費用と更地後の税負担に注意 |
対策1.まずは管理する
すぐに売却や解体を決められない場合は、最低限の管理を行います。
- 外観確認
- 室内換気
- 通水
- 郵便物確認
- 雨漏り・カビ確認
- 庭木・雑草確認
- 台風後の状況確認
遠方に住んでいて岡山市まで頻繁に来られない場合は、空き家管理サービスの利用も検討できます。
対策2.売却する
将来住む予定がなく、維持費や管理の負担が重い場合は、売却を検討します。
古い家でも、必ず解体して更地にしなければ売れないとは限りません。
建物の状態、土地の広さ、道路条件、駐車場の有無、周辺需要によっては、古家付き土地として売却できる場合もあります。
対策3.賃貸に出す
建物の状態が比較的良く、最低限の修繕で住める場合は、賃貸活用も選択肢になります。
岡山市では、生活保護を受給している方、高齢者、保証人を用意しにくい方など、住まい探しに困っている方からの相談もあります。
ただし、賃貸に出すには、雨漏り、給湯、電気、水道、トイレ、浴室、床、鍵など、通常の生活に必要な部分を整える必要があります。
対策4.解体する
建物の傷みが激しく、倒壊や近隣への危険がある場合は、解体を検討します。
ただし、解体すればすべて解決するとは限りません。
- 解体費用がかかる
- 更地後の固定資産税負担が変わる可能性がある
- 再建築不可の土地では売却方法に注意が必要
- 補助金は工事契約前の相談・申請が必要な場合がある
解体を決める前に、古家付き売却、賃貸活用、部分修繕、補助制度の有無を比較しましょう。
岡山市の空き家は「早めの現状確認」が重要
空き家は、まだ住める状態のうちに動くほど選択肢が多くなります。
時間が経つほど、雨漏り、シロアリ、カビ、家財の劣化、近隣トラブルなどが進み、売却価格や活用方法に影響します。
次の状態に当てはまる場合は、早めに現地確認を行いましょう。
- 1年以上誰も住んでいない
- 遠方に住んでいて定期的に見に行けない
- 親が施設に入り、実家が空き家になった
- 相続したが名義変更ができていない
- 雨漏りや庭木の状態が気になる
- 固定資産税だけ払い続けている
- 売却するか、残すか、貸すか決められない
- 解体費用の見積もりを取る前に相談したい
空き家対策は「売るか、解体するか」の二択ではありません。管理しながら考える、古家付きで売る、必要な部分だけ直して貸すなど、状態に応じた選択肢があります。
岡山県・岡山市の空き家対策に関するよくある質問
Q.岡山県の空き家率15.6%は最新の数字ですか?
15.6%は平成30年調査の岡山県の空き家率です。令和5年住宅・土地統計調査では、岡山県の空き家率は16.5%、全国平均は13.8%です。
Q.空き家はすぐ売却したほうがよいですか?
すぐ売却するべきとは限りません。将来使う予定、建物状態、維持費、相続人の意向、売却価格、賃貸活用の可能性を比較して判断します。
Q.古い家は解体してから売るべきですか?
必ず解体すべきとは限りません。古家付き土地として売れる場合もあります。解体費用、更地後の税負担、再建築の可否を確認してから判断しましょう。
Q.遠方に住んでいて岡山市の実家を見に行けません
定期的な外観確認、換気、通水、郵便物確認、雨漏り確認などを行う空き家管理サービスの利用を検討できます。写真で状況を把握しながら、売却や活用の時期を考えることも可能です。
Q.空き家を賃貸に出すことはできますか?
建物の状態が良く、必要な修繕を行えば賃貸活用できる場合があります。生活保護受給者、高齢者、保証人を用意しにくい方などの住まいとして活用できる可能性もあります。
Q.空き家の相談は何から始めればよいですか?
まず、所在地、登記名義、固定資産税通知書、建物写真、家財の有無、雨漏りや劣化の状態を整理しましょう。そのうえで、不動産会社へ現状確認、売却査定、管理、賃貸活用の相談を行うと進めやすくなります。
まとめ|岡山県の空き家率は全国平均を上回る。早めの判断が重要
岡山県の空き家率は、平成30年調査で15.6%、令和5年調査では16.5%となり、全国平均13.8%を上回っています。
空き家が増えている背景には、相続、親の施設入所、遠方管理、老朽化、解体費用、家族間の意見調整など、複数の問題があります。
空き家を放置すると、次のリスクが高まります。
- 建物の劣化
- 固定資産税や管理費の負担
- 近隣トラブル
- 相続人の増加による権利関係の複雑化
- 管理不全空家・特定空家として問題化する可能性
空き家対策は、売却か解体だけではありません。
管理しながら考える、古家付きで売る、賃貸に出す、必要な部分だけ修繕する、解体するなど、建物状態と家族の事情に合わせて選択肢を整理できます。
大切なのは、建物がまだ使えるうちに現状を確認することです。
岡山市・岡山県内の空き家相談
相続した実家、遠方の空き家、使っていない住宅の出口を一緒に整理します
ミニクルホームでは、岡山市北区・中区・南区・東区を中心に、玉野市、瀬戸内市、倉敷市、備前市など、岡山県内の空き家相談に対応しています。
「親が施設に入って実家が空き家になった」「相続したが売るか残すか決まっていない」「遠方に住んでいて管理できない」「解体費用をかけるべきか分からない」といった段階でもご相談ください。
ミニクルホームでは、いきなり売却や解体を勧めるのではなく、次の項目を整理します。
- 登記名義と相続状況
- 建物の傷み具合
- 固定資産税や維持費
- 家財道具の有無
- 売却できる可能性
- 賃貸活用できる可能性
- 解体が必要かどうか
- 定期管理の必要性
空き家は、時間が経つほど選択肢が減ることがあります。
写真を送っていただくだけでも、まず何を確認すべきか整理できます。
参考:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」、岡山県「令和5年住宅・土地統計調査 結果の概要<岡山県分>」、岡山市「空き家に関する相談窓口について」「岡山市の空き家対策について」。
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