「何もしていないのに、税金が上がった」
そんな経験はありませんか。
空き家の固定資産税というと、**「特定空家等に指定されると6倍になる」**という話ばかりが広まっています。
しかし実際には、税額が上がる理由はそれだけではありません。
- 勧告なんて受けていないのに、上がった
- 解体したら、逆に上がった
- 毎年少しずつ上がっている気がする
こうしたご相談を、当社でも受けることがあります。
この記事では、岡山市で空き家の固定資産税が上がる7つのケースを整理しました。ご自身がどれに当てはまるかを確認していただければ、対処法も見えてきます。
※本記事は制度の一般的なご案内です。実際の税額や個別の判定については、必ず岡山市の資産税担当窓口にご確認ください。
【ケース1】特定空家等・管理不全空家等の勧告を受けた
最もよく知られているケースです。
行政から「特定空家等」または「管理不全空家等」に認定され、勧告を受けると、土地に適用されていた住宅用地特例が解除されます。
その結果、200㎡以下の部分は最大で約6倍、200㎡を超える部分は最大で約3倍になります。
上がるタイミング
勧告を受けた翌年度からです。
固定資産税は毎年1月1日時点の状況で決まるため、年内に改善すれば回避できる可能性があります。
📎 仕組みを詳しく知りたい方はこちら 👉 空き家の固定資産税が6倍に?岡山市の住宅用地特例を解説
【ケース2】勧告がなくても、住宅と認められなくなった
これが、最も知られていないケースです。
「勧告を受けていないから大丈夫」とは限りません。
住宅用地特例は、**「その土地に人が住むための家屋が建っていること」**を前提とした制度です。
したがって、家屋の使用や管理の状況から客観的にみて、今後人が住む見込みがないと認められる場合、勧告の有無にかかわらず特例が適用されなくなることがあります。
具体的には、こうした状態です
- 構造上、住宅と認められない状況にある(屋根や壁が大きく欠損しているなど)
- 使用の見込みがなく、取り壊しを予定している
- 居住のために必要な管理を怠っている
つまり、**「建物の形は残っているが、もはや誰も住めない状態」**になっていると、特例の対象外と判断される可能性があるということです。
対処法
「住める状態」を保つことです。
雨漏りの修繕、割れた窓ガラスの交換、屋根や外壁の補修。建物としての機能を維持しておくことが、結果的に税負担を抑えます。
「どうせ誰も住まないから」と修繕を放棄した瞬間から、この判定に近づいていきます。
📎 管理の基本はこちら 👉 空き家の換気・通水は月何回?岡山市のセルフ管理術
【ケース3】解体して更地にした
「税金が上がるなら解体しよう」と考える方が非常に多いのですが、注意が必要です。
建物を解体すると、その土地は住宅用地ではなくなります。 つまり、住宅用地特例が適用されなくなります。
整理すると
| 建物の税金 | 土地の税金 | |
|---|---|---|
| 解体前 | かかる | 軽減あり(1/6〜1/3) |
| 解体後 | かからない | 軽減なし |
建物分の税金はなくなりますが、土地の税金は上がります。
どちらが有利かは、建物と土地の評価額のバランス次第です。一概には言えません。
ただし
すでに勧告を受けて特例が外れている場合は、解体しても土地の税負担は変わりません。その場合、建物分の税金がなくなる分、解体が有利になることもあります。
なお、自治体によっては解体後の土地に一定期間の軽減措置を設けている場合があります。 岡山市の運用は、市の窓口にご確認ください。
📎 解体費用と補助金についてはこちら 👉 【岡山市】空き家の解体補助金は最大50万円|申請の順番に注意
【ケース4】駐車場など、住宅以外の用途に変えた
空き家を解体して月極駐車場やコインパーキングにするという活用方法があります。
この場合も、住宅用地ではなくなるため、特例は適用されません。
収入は得られますが、土地の固定資産税は上がるという点を織り込んで採算を計算する必要があります。
「駐車場にすれば収入が入る」と考えて始めたものの、税負担の増加を計算に入れておらず、思ったほど残らなかったというケースがあります。
【ケース5】評価替えの年にあたった
「何もしていないのに上がった」の答えが、これであることが多いです。
土地と家屋の評価額は、原則として3年に1度、見直されます。 これを**「評価替え」**といいます。
| 年度 | 区分 |
|---|---|
| 令和3年度(2021年度) | 評価替え |
| 令和6年度(2024年度) | 評価替え |
| 令和7年度(2025年度) | 据置 |
| 令和8年度(2026年度) | 据置 |
| 令和9年度(2027年度) | 評価替え |
次の評価替えは、令和9年度(2027年度)です。
土地の価格が上昇している地域では、この年に評価額が見直され、税額が上がる可能性があります。
岡山市内でも、地域によって地価の動きは異なります。2027年度の納税通知書(例年4〜6月頃に発送)は、注意して確認してください。
なお、据置年度であっても、地価が下落した場合には価格の修正が行われます。 また、土地の地目変更や家屋の増改築があった場合は、据置年度でも評価が見直されます。
【ケース6】負担調整措置により、段階的に上がっている
「毎年少しずつ上がっている」という方は、これに該当している可能性があります。
固定資産税には、**急激な税負担の増加を和らげるための「負担調整措置」**という仕組みがあります。
評価額が大きく上がった場合、いきなり本来の税額にはせず、数年かけて段階的に近づけていくという考え方です。
そのため、評価額が据え置かれている年でも、課税標準額が少しずつ上がり、結果として税額が毎年じわじわ増えるということが起こります。
対処法
これは制度上の仕組みであり、避けることはできません。
ただし、納税通知書に記載されている「課税標準額」の推移を見れば、何が起きているか把握できます。 疑問があれば、岡山市の資産税担当窓口にお問い合わせください。
【ケース7】増改築・リフォームで建物の評価が上がった
空き家を活用するためにリフォームした場合、工事の内容によっては建物の評価額が上がることがあります。
- 増築した
- 大規模な改修を行った
- 用途を変更した
軽微な修繕であれば評価額は変わりませんが、大規模な工事は評価替えの対象になり得ます。
一方で、耐震改修やバリアフリー改修などについては、一定期間の減額措置が設けられている場合があります。
リフォームを検討される際は、工事前に岡山市の資産税担当窓口にご確認いただくことをおすすめします。
まとめ:どのケースに当てはまりますか
| ケース | 原因 | 対処の方向性 |
|---|---|---|
| 1. 勧告を受けた | 住宅用地特例の解除 | 1月1日までに改善すれば回避の可能性 |
| 2. 住宅と認められなくなった | 住宅としての実態の喪失 | 修繕して「住める状態」を保つ |
| 3. 解体して更地にした | 住宅用地でなくなった | 建物分の減税と比較して判断 |
| 4. 駐車場等に変えた | 住宅用地でなくなった | 収支計算に税負担を織り込む |
| 5. 評価替えの年 | 評価額の見直し | 制度上の仕組み。次は令和9年度 |
| 6. 負担調整措置 | 段階的な調整 | 制度上の仕組み。避けられない |
| 7. 増改築した | 建物評価額の上昇 | 工事前に窓口へ確認 |
ケース1・2・3・4は、ご自身の判断や行動によって変わります。 ケース5・6は制度上の仕組みで、避けることはできません。
まずは、納税通知書を手元に用意して、どこが変わったのかを確認してみてください。
岡山市の相談窓口
税額・評価額に関するお問い合わせ 岡山市の資産税担当窓口へお願いします。
空き家の認定(特定空家等・管理不全空家等)に関するお問い合わせ 都市整備局 住宅・建築部 建築指導課 空家対策推進室
※いずれも最新の連絡先は、岡山市の公式サイトでご確認ください。
なお、毎年4月頃には「縦覧制度」の期間が設けられており、ご自身の土地の評価額を周辺と比較して確認することができます。 評価額に疑問がある場合、納税通知書の交付を受けた後3か月以内であれば、固定資産評価審査委員会へ「審査の申出」を行うことも可能です。
税金だけで判断しないでください
最後に、大切なことをお伝えします。
固定資産税は、空き家を持ち続けるコストの一部にすぎません。
| 持ち続けるコスト | 内容 |
|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 毎年 |
| 火災保険料 | 毎年 |
| 草刈り・管理費用 | 都度 |
| 修繕費用 | 傷むほど増加 |
| 建物の価値の目減り | 見えないコスト |
| 使えなくなる税優遇 | 見えないコスト |
特に最後の2つは、通帳から引き落とされないため気づきにくいのですが、金額としては最も大きくなりがちです。
「税金が上がったから解体しよう」ではなく、「持ち続ける・貸す・売る・解体する」の4つを数字で比較してから決めていただきたいと考えています。
📎 売却時の税優遇について(期限が迫っています) 👉 岡山の相続空き家、3,000万円控除は2027年末まで
📎 税金以外に何が起きるかはこちら 👉 岡山の実家、放置するとどうなる?1年後・3年後・5年後
最後に
ミニクルホームは、岡山市北区奉還町、JR岡山駅西口から徒歩7分にある地域密着の不動産会社です。
代表の城井は香川県出身で、岡山に住んで20年以上になります。**「本当の不動産情報を発信したい」**という思いで会社を始めました。
税額の計算や評価の判定は岡山市の業務であり、当社が行うことはできません。
当社ができるのは、
- 建物・敷地の現況確認
- 持ち続けた場合の年間コストの試算
- 解体費用の見積もり(岡山市の補助金を含む)
- 売却した場合の見込み額
- 賃貸に出した場合の想定家賃
この「4つの数字」をお出しすることです。
「税金が上がって困っている」「解体すべきか迷っている」という段階でご相談ください。 LINEで写真を送っていただくだけでも、おおよその状況を拝見できます。
5. よくある質問(Q&A)
Q1. 勧告を受けていないのに税金が上がりました。なぜですか? A. 考えられる原因は複数あります。評価替えの年にあたった(ケース5)、負担調整措置による段階的な上昇(ケース6)、住宅としての実態を失ったと判断された(ケース2)などです。納税通知書の「課税標準額」の推移をご確認のうえ、岡山市の資産税担当窓口にお問い合わせください。
Q2. 勧告を受けていなければ、特例は絶対に外れませんか? A. いいえ。家屋の使用・管理の状況から客観的にみて今後人が住む見込みがないと認められる場合、勧告がなくても特例が適用されなくなることがあります。「住める状態」を保つことが重要です。
Q3. 解体すれば税金は下がりますか? A. 建物分の税金はなくなりますが、更地になると住宅用地特例が外れるため、土地の税金は上がります。どちらが有利かは、建物と土地の評価額のバランスによります。
Q4. 次の評価替えはいつですか? A. 令和9年度(2027年度)です。土地の価格が上昇している地域では、この年に税額が上がる可能性があります。
Q5. 毎年少しずつ上がっているのはなぜですか? A. 負担調整措置によって、課税標準額が段階的に本来の水準に近づいている可能性があります。制度上の仕組みであり、避けることはできません。
Q6. 評価額に納得がいきません。異議を申し立てられますか? A. 納税通知書の交付を受けた後3か月以内であれば、固定資産評価審査委員会へ「審査の申出」を行うことができます。なお、この申出は原則として3年ごとの基準年度に行うものとされています。詳細は岡山市にご確認ください。
Q7. リフォームすると税金は上がりますか? A. 工事の規模によります。軽微な修繕であれば変わりませんが、増築や大規模改修は評価替えの対象になり得ます。一方、耐震改修やバリアフリー改修には減額措置がある場合もあります。工事前に岡山市へご確認ください。
Q8. 駐車場にすれば収入が入るので得ですか? A. 収入は得られますが、住宅用地ではなくなるため土地の固定資産税は上がります。この点を織り込んで採算を計算する必要があります。
岡山市の空き家・実家に関するご相談窓口
空き家の税金でお悩みなら
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JR岡山駅西口から徒歩7分。「持ち続ける・貸す・売る・解体する」の判断材料を、数字でご提供します。
「なぜ税金が上がったのか分からない」「解体すべきか判断できない」「このまま持ち続けるべきか迷っている」など、空き家に関するお悩みをお聞かせください。売却を前提にお話しすることはありません。
このようなご相談に対応しています
- 建物・敷地の現況確認と、写真つきのご報告
- 持ち続けた場合の年間コストの試算
- 解体費用の見積もりと、岡山市の補助金のご案内
- 売却した場合の見込み額の試算
- 賃貸に出す場合の改修費用と想定家賃
- 駐車場など、活用方法のご相談
- 定期的な巡回・管理のご相談
対象となる方: 岡山市内に空き家をお持ちの方、相続予定・相続済みの方、遠方にお住まいのご家族の方
所在地: 〒700-0026 岡山県岡山市北区奉還町二丁目19番14号(JR岡山駅西口から徒歩7分)
対応エリア: 岡山市内全域(北区・中区・東区・南区)
※固定資産税の税額計算・評価額の決定・空き家の認定は、いずれも岡山市の業務です。当社が行うことはできません。税額に関するお問い合わせは岡山市の資産税担当窓口へ、空き家の認定に関するお問い合わせは空家対策推進室へお願いします。当社は不動産の現況確認・査定を通じて、ご判断の材料をご提供する役割を担っています。
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