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フリーランスの賃貸審査はなぜ厳しい?収入証明を整える方法

フリーランスや個人事業主として働いている方から、「毎月収入はあるのに賃貸審査で不利になった」「会社員ではないというだけで断られた」と相談されることがあります。

フリーランスだから賃貸契約ができないわけではありません。

ただし、会社員と比べて毎月の収入が変動しやすく、勤務先の在籍確認や給与明細だけでは支払能力を確認できないため、審査で慎重に見られやすい傾向があります。

審査を進めるためには、単に「売上があります」と伝えるだけではなく、確定申告後の所得、税金の申告状況、入金の継続性、取引先との契約、預貯金を資料で説明することが重要です。

この記事では、フリーランスの賃貸審査が慎重になる理由と、申込み前に整えたい収入証明を分かりやすく解説します。

フリーランスでも必ず審査に通る方法はありません

賃貸審査の基準は、大家さん、管理会社、家賃保証会社によって異なります。確定申告書や十分な預金があっても、審査通過を保証するものではありません。

審査前に整えたい主な資料
  1. 確定申告書の控え
  2. 青色申告決算書または収支内訳書
  3. 所得・課税証明書
  4. 納税証明書
  5. 事業用・生活用口座の通帳
  6. 業務委託契約書や発注書
  7. 請求書・支払通知書・入金履歴
  8. 預金残高証明書

フリーランスの賃貸審査が慎重になる理由

1 月ごとの収入に変動がある

会社員は、毎月決まった給与が振り込まれるケースが一般的です。

一方、フリーランスは繁忙期と閑散期があり、月によって売上や入金額が変わることがあります。

直近1か月だけ売上が多くても、今後も家賃を安定して支払えるか判断しにくいため、複数月または複数年の実績を確認される場合があります。

2 売上と手元に残る所得が異なる

フリーランスの売上には、外注費、仕入れ、交通費、広告費、通信費などの必要経費が含まれています。

年間売上が高くても、経費を差し引いた所得が少ない場合は、家賃の支払能力を慎重に判断される可能性があります。

3 勤務先の在籍確認ができない

会社員であれば、勤務先への電話や健康保険の情報などから在籍状況を確認できる場合があります。

フリーランスは勤務先がなく、自宅やコワーキングスペースで仕事をしていることも多いため、事業の実態を別の資料で説明する必要があります。

4 仕事の継続性を判断しにくい

単発案件が中心なのか、毎月継続する取引先があるのかによって、今後の収入見込みは変わります。

業務委託契約書や継続発注の履歴がない場合、現在の売上が今後も続くか判断しにくくなります。

5 申告上の所得が低く見えることがある

適切に必要経費を計上した結果、確定申告書上の所得が売上より大幅に低くなることがあります。

節税上は正しい処理でも、賃貸審査では申告所得を基準の一つとして見られるため、希望家賃とのバランスが合わないと判断されることがあります。

6 開業直後は過去の実績が少ない

開業して間もない場合は、前年の確定申告書や課税証明書に現在の事業収入が反映されていないことがあります。

その場合は、直近の入金履歴、契約書、発注書、預金などを組み合わせて説明する必要があります。

賃貸審査で重要な「売上」と「所得」の違い

項目 意味 審査での見られ方
売上・収入金額 取引先から受け取った報酬や販売代金などの総額 事業規模を示す資料になる
必要経費 事業を行うために必要となった外注費、仕入れ、通信費など 売上から差し引かれる
所得金額 原則として売上から必要経費を差し引いた金額 家賃とのバランスを判断する重要な資料になりやすい
預金残高 現在保有している預貯金 収入変動時の支払余力を補足する
毎月の入金額 取引先から実際に振り込まれた金額 直近の事業継続性を説明できる
年商だけを伝えても十分とは限りません

「年商600万円」と申告しても、経費を差し引いた所得が150万円であれば、審査では所得や実際の手取りに近い金額を重視される場合があります。

フリーランスが整えたい8つの収入証明

1 確定申告書の控え

前年の収入や所得、所得控除などを確認できる代表的な書類です。

申告書第一表だけでなく、第二表や青色申告決算書・収支内訳書も求められる場合があります。

確認ポイント
  • 申告者の氏名・住所
  • 収入金額
  • 所得金額
  • 申告した年度
  • e-Taxの受信通知など提出を確認できる資料
確定申告書の控えに受付印がない場合

2025年1月以降、税務署では申告書等の控えへの収受日付印の押なつを行っていません。e-Taxの受信通知、申告書等情報取得サービスで取得したデータなど、提出状況を確認できる資料を用意すると説明しやすくなります。

2 青色申告決算書・収支内訳書

売上、仕入れ、必要経費、所得など、事業の収支を詳しく確認できる資料です。

青色申告をしている場合は青色申告決算書、白色申告などでは収支内訳書を提出するケースがあります。

※税務上の申告区分は、事業の実態や申告内容によって異なります。

3 所得・課税証明書

自治体が発行する証明書で、前年の所得額や住民税の課税内容を確認できます。

確定申告書と合わせて提出すると、申告した所得を公的な証明書で補足できます。

岡山市では「市県民税 所得・課税証明書」という名称で発行されています。

4 納税証明書

税金を納付していることや未納額などを確認できる書類です。

必ず求められる書類ではありませんが、所得証明だけでなく納税状況まで確認したい審査で提出を求められる場合があります。

5 事業用口座・生活用口座の通帳

直近数か月の売上入金と、家賃を継続して支払える預金があることを説明できます。

事業用と生活用の口座が分かれていると、売上と生活費の流れを説明しやすくなります。

見られやすい点
  • 取引先から定期的に入金があるか
  • 直近だけ不自然に多額の入金がないか
  • 家賃の支払いに十分な残高があるか
  • 税金や公共料金の大きな未払いがないか

6 業務委託契約書・継続契約書

毎月の報酬額、契約期間、仕事内容、取引先を確認できる書類です。

単発の請求書だけよりも、継続契約があることを説明しやすくなります。

守秘義務がある場合は、提出可能な範囲を取引先や不動産会社へ確認してください。

7 請求書・支払通知書・入金履歴

開業直後で確定申告書がない場合や、前年より売上が増えている場合に、直近の収入を補足できます。

請求書だけでは実際に支払われたことを確認できないため、通帳の入金履歴や支払通知書も合わせると説明しやすくなります。

8 預金残高証明書

収入が月ごとに変動していても、一定の預貯金があれば、支払余力を補足できる場合があります。

ただし、必要な残高に全国共通の基準はなく、預金が多ければ必ず審査に通るわけではありません。

開業1年未満で確定申告書がない場合

開業直後は、前年の確定申告書や課税証明書に、現在の事業収入が反映されていないことがあります。

その場合は、一つの書類だけで証明しようとせず、複数の資料を組み合わせます。

準備を検討したい資料

  • 開業届の控え
  • 業務委託契約書
  • 取引先からの発注書
  • 直近3~6か月程度の請求書
  • 支払通知書
  • 事業用口座の入金履歴
  • 預金残高証明書
  • 前年まで会社員だった場合は源泉徴収票
会社員から独立した場合

前職と同じ業種で独立し、すでに継続取引がある場合は、前職での経験、開業時期、現在の契約内容を整理して伝えると、事業の継続性を説明しやすくなります。

確定申告をしていない場合はどうなる?

申告が必要な状況で確定申告をしていない場合、フリーランスとしての所得を公的な書類で証明しにくくなります。

売上が通帳へ入金されていても、税務申告との整合性を確認できないため、審査が難しくなる場合があります。

まず申告状況を確認する

  • 確定申告が必要な所得があったか
  • 申告期限を過ぎていないか
  • 修正申告や期限後申告が必要か
  • 事業所得・雑所得など、どの区分で申告するか

税務上の判断については、税務署や税理士へ相談してください。

架空の給与明細や収入証明を作らない

実在しない勤務先の給与明細や、内容を改変した確定申告書を提出する行為は避けてください。書類の不一致が分かると、審査だけでなく契約後のトラブルにつながります。

フリーランスは家賃をいくらまでに抑えるべき?

家賃の目安に統一された審査基準はありません。

一般的には、前年所得だけでなく、直近の入金、預金、借入れ、扶養家族、車のローンなどを含めて、無理なく支払える家賃を設定します。

家賃ではなく月額総額で考える

次の費用を合計して、実際の住居費を計算しましょう。

  • 家賃
  • 共益費・管理費
  • 駐車場代
  • 定額水道料
  • 月額保証料
  • 口座振替手数料
  • インターネット代

収入の少ない月でも払える金額にする

平均売上が高くても、閑散期に収入が大きく減る場合があります。

最も売上が多かった月ではなく、収入が少なかった月や前年所得を基準に、余裕を持った家賃を選びましょう。

事業資金と生活資金を分ける

口座残高が多くても、その大部分が仕入れや納税に必要な事業資金であれば、すべてを家賃支払いへ使えるわけではありません。

家賃、生活費、事業費、税金を分けて予算を考えることが大切です。

家賃保証会社を利用するときの注意点

フリーランスの方も、家賃保証会社への加入を求められることがあります。

保証会社によって、提出書類や審査方法は異なります。

保証会社を自由に選べない場合がある

多くの物件では、大家さんや管理会社が利用する保証会社を指定しています。

一社で審査が難しい場合に、別の保証会社を利用できる物件かどうかを申込み前に確認しましょう。

保証料を総額で確認する

  • 初回保証料
  • 年間更新料
  • 月額保証料
  • 口座振替手数料

初回保証料だけでなく、数年間住んだ場合の総額で比較してください。

国の登録制度は判断材料の一つ

家賃債務保証業者には、国土交通省による登録制度があります。

ただし、登録は任意であり、登録の有無だけで審査の通りやすさを判断するものではありません。

自宅兼事務所として使う場合の注意点

自宅で仕事をするフリーランスは、賃貸物件を事務所として利用できるか確認する必要があります。

住居専用契約では事業利用が制限される場合がある

パソコン作業だけで来客や看板がない場合でも、管理規約や賃貸借契約によって事業利用を禁止していることがあります。

必ず伝えたい利用内容

  • 在宅でパソコン作業をするだけか
  • 取引先や顧客の来訪があるか
  • 商品や資材を保管するか
  • 法人登記や屋号の表示をするか
  • 電話・配信・撮影などで音が出るか
  • スタッフが出入りするか
無断で事務所・店舗として使わない

住居専用物件を無断で事務所、サロン、教室、店舗などに利用すると、契約違反になる可能性があります。申込み前に利用方法を伝え、書面で承諾を確認しましょう。

フリーランスが賃貸へ申し込むまでの手順

1前年の所得を確認する

確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書、課税証明書を確認します。

2直近の売上と入金を整理する

請求書、支払通知書、通帳を使い、月ごとの入金状況を整理します。

3継続案件を確認する

業務委託契約書、発注書、継続取引のメールなど、今後の仕事を説明できる資料を準備します。

4家賃予算を下限月の収入で決める

売上が少ない月でも無理なく支払える月額総額を設定します。

5不動産会社へ最初にフリーランスと伝える

物件を決めた後ではなく、相談の最初に職種、開業年数、所得、預金、利用方法を伝えます。

6必要書類を確認してから申し込む

物件・管理会社・保証会社が求める書類を確認し、不足した状態で急いで申し込まないようにします。

7本人確認へ正確に回答する

職種、屋号、取引内容、所得、入居目的などを、申込書と同じ内容で説明します。

フリーランスの審査で避けたい行動

売上をそのまま年収として記載する

申込書の年収欄へ売上を書くのか、所得を書くのかは、申込書や保証会社の指示によって異なります。

自己判断せず、不動産会社へ確認して正確に記載しましょう。

経費を差し引いた所得を把握していない

年間売上だけでは、生活費へ使える金額を判断しにくくなります。

確定申告書と申込書の金額が大きく違う

前年より収入が増えた場合は、直近の通帳や契約書で理由を説明できるようにします。

開業年数や取引先を偽る

申込内容と提出書類が一致しないと、審査が中断する可能性があります。

自宅で行う仕事を隠す

来客、在庫、騒音、登記などがある場合は、住居専用契約に違反しないか確認が必要です。

高額な家賃にこだわる

売上が多い月だけを基準にせず、所得と閑散期の収入を踏まえて予算を決めましょう。

フリーランスの賃貸申込み前チェックリスト

  • □ 確定申告書の控えがある
  • □ e-Taxの受信通知など申告済みと分かる資料がある
  • □ 青色申告決算書または収支内訳書を準備した
  • □ 所得・課税証明書を取得できる
  • □ 必要に応じて納税証明書を準備できる
  • □ 直近数か月の通帳を確認した
  • □ 継続契約の業務委託契約書がある
  • □ 請求書と実際の入金を照合できる
  • □ 売上と所得の違いを説明できる
  • □ 開業年数と仕事内容を説明できる
  • □ 収入が少ない月でも払える家賃にした
  • □ 預金残高を確認した
  • □ 事業用と生活用の資金を分けている
  • □ 自宅で行う仕事の内容を伝えた
  • □ 保証会社の必要書類を確認した
  • □ 緊急連絡先の了承を得た
  • □ 申込書と収入証明の金額が一致している

フリーランスの賃貸審査でよくある質問

Q.フリーランスというだけで賃貸審査に落ちますか?
A.フリーランスというだけで必ず落ちるわけではありません。所得、申告実績、直近の入金、継続契約、預貯金、家賃とのバランスなどを総合的に判断されます。
Q.売上が多ければ審査に通りやすくなりますか?
A.売上だけでなく、必要経費を差し引いた所得や実際の資金繰りも確認される場合があります。売上と所得の両方を説明できる資料を準備しましょう。
Q.確定申告書は何年分必要ですか?
A.必要年数は物件や保証会社によって異なります。直近1年分でよい場合もあれば、収入の安定性を見るため複数年分を求められる場合もあります。
Q.開業1年未満でも賃貸契約できますか?
A.確定申告書がなくても、業務委託契約書、発注書、請求書、入金履歴、預金などを組み合わせて相談できる場合があります。
Q.確定申告をしていない場合でも借りられますか?
A.収入を公的に証明しにくいため、審査が難しくなる可能性があります。申告が必要な状況かを税務署や税理士へ確認し、適切な手続きを進めてください。
Q.通帳のコピーだけでも収入証明になりますか?
A.直近の入金を示す補足資料にはなりますが、確定申告書や課税証明書を求められる場合があります。複数の資料を組み合わせる方が説明しやすくなります。
Q.親名義で契約できますか?
A.物件側が認め、親を契約者、本人を入居者として正しく申告すれば相談できる場合があります。親も契約者として審査を受けます。
Q.自宅を事務所として使えますか?
A.物件によって異なります。来客、登記、看板、在庫、騒音などの利用内容を申込み前に伝え、管理会社や大家さんの承諾を得てください。

まとめ|売上額より「継続して家賃を払える根拠」を示す

フリーランスの賃貸審査では、会社員の給与明細に代わる資料を、自分で整理して提出する必要があります。

  • 確定申告書で前年所得を示す
  • 決算書・収支内訳書で売上と経費を説明する
  • 所得・課税証明書で申告所得を補足する
  • 通帳で直近の入金状況を示す
  • 契約書で仕事の継続性を示す
  • 預金で収入変動への余力を補足する
  • 収入の少ない月でも払える家賃を選ぶ

重要なのは、「フリーランスなので収入はあります」と口頭で説明することではなく、売上、所得、入金、契約、預金が分かる資料を整えることです。

物件を申し込んでから書類を探すのではなく、最初の相談時に働き方と準備できる資料を伝え、対応できる保証会社や管理会社の物件から探しましょう。

岡山市のフリーランス・個人事業主向け賃貸相談

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「フリーランスで審査が不安」「開業したばかりで確定申告書がない」 「売上はあるが申告所得が低い」「自宅で仕事ができる物件を探したい」など、 現在の働き方と準備できる書類を申込み前にお知らせください。

ご相談時にお知らせいただきたいこと
  • 仕事内容・開業時期・働き方
  • 前年の売上と所得のおおよその金額
  • 確定申告書・課税証明書の有無
  • 継続契約・業務委託契約の有無
  • 希望する家賃・エリア・間取り
  • 自宅で行う仕事の内容と来客の有無
  • 保証人・緊急連絡先の有無

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岡山県岡山市北区奉還町二丁目19番14号
岡山県知事(3)第5473号
電話受付:10:00~18:00
※審査基準は物件・管理会社・保証会社によって異なり、審査通過を保証するものではありません。

参考にした公式情報

※税務上の申告区分や必要な手続きは、仕事の実態や収入状況によって異なります。税務判断は税務署・税理士へ、賃貸審査の必要書類は不動産会社・管理会社・保証会社へご確認ください。

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