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「見守り付き賃貸住宅」という制度ができたと聞いたけれど、具体的にどんな仕組みなのか分からない——岡山市の大家さんから、そんなお声をいただくことが増えています。

2025年10月の法改正で新しくできた「居住サポート住宅」という認定制度です。孤独死が心配で高齢の方の受け入れに踏み切れない、という大家さんの不安に、制度面から応える仕組みとして作られました。

結論から言うと、居住サポート住宅とは、居住支援法人などが安否確認や見守りを行うことを条件に、都道府県などから認定を受ける賃貸住宅の仕組みです。 一定の面積基準を満たし、家賃も近隣相場と大きく変わらないことが条件になります。

この記事では、認定基準や手続きの流れを、岡山の賃貸オーナー向けにかみくだいて整理します。

居住サポート住宅とは

居住サポート住宅とは、法律上は「居住安定援助賃貸住宅」と呼ばれる、国の新しい認定制度です。

居住支援法人などの「援助実施者」が、入居者に対して安否確認・見守り・福祉サービスへの橋渡しを行うことを条件に、都道府県等から認定を受ける賃貸住宅を指します。

大家さん(賃貸人)が単独で認定を受けるものではなく、居住支援法人などの支援団体と組んで申請するという点が特徴です。

認定を受けるための主な基準

床面積の基準

住宅の種類 面積基準
新築住宅 原則25㎡以上
既存住宅 原則18㎡以上
新築(台所・浴室等を共同利用) 18㎡以上
既存(台所・浴室等を共同利用) 13㎡以上

台所や浴室などを共同利用する形式(シェアハウス型に近い形)であれば、基準がやや緩和されます。

専用住宅と非専用住宅の違い

居住サポート住宅には2つのタイプがあります。

専用住宅
入居者を「要援助者」(安否確認・見守り・福祉サービスへのつなぎがすべて必要な方)に限定するタイプです。1つの認定計画の中に、最低1戸は専用住宅を含める必要があります。

非専用住宅
要配慮者全般(高齢者、生活保護を受けている方、障害のある方など)を対象とし、要援助者以外の入居も可能なタイプです。

物件の状況や、どこまでのサポートを提供できるかに応じて、どちらのタイプで申請するかを検討することになります。

見守りの頻度

居住サポートとして求められる内容は、次の2点です。

  • 1日1回以上、通信機器や訪問により安否確認を行う
  • 1か月に1回以上、訪問などにより心身の状況や生活状況を把握する

安否確認については、人感センサーや電気ポットの使用状況といったICT機器による方法も認められています。訪問による見守りは、支援スタッフやボランティアが担うことが想定されています。

家賃の考え方

居住サポート住宅の家賃について、明確な上限額が定められているわけではありません。「近傍同種の住宅と均衡を失しない」ことが条件とされており、周辺相場からかけ離れた家賃設定は認められません。

申請の流れ

認定を受けるまでの一般的な流れは、次のようになります。

  1. 問合せ・事前相談:都道府県や指定の窓口へ相談
  2. 計画の準備:物件の状況、援助実施者(居住支援法人など)との連携内容を整理
  3. 電子申請:システムアカウントを登録し、申請を行う
  4. 審査:認定主体による審査
  5. 認定通知:認定を受けると、居住サポート住宅として運用開始

申請は、賃貸人(大家さん)と援助実施者(居住支援法人など)が共同で行います。 原則として、賃貸人は1者、援助実施者も1者という形での申請になります。

つまり、まず「一緒に申請してくれる居住支援法人を見つけること」が最初のハードルになります。岡山県内の居住支援法人については、別記事で紹介しています。

補助金の仕組み

居住サポート住宅の整備・運営にあたっては、いくつかの補助金が用意されています。

  • 改修費補助:1戸あたり上限450万円(子育て支援施設を併設する場合は上限1,000万円)
  • 家賃低廉化補助:管理開始から原則10年以内、家賃負担を軽減する補助
  • 家賃債務保証料等補助:1戸あたり国費総額240万円が目安
  • 住み替え補助:対象となる世帯が限定される

補助金の詳細な要件・金額は、年度や制度改定によって変わる可能性があります。 最新情報は、国土交通省または岡山県の窓口でご確認ください。

岡山の賃貸オーナーが検討する際のポイント

  • すべての物件が対象になるわけではありません。 面積基準を満たしているか、まず確認してください
  • 居住支援法人との連携が前提になるため、単独では申請できません。まずは相談できる支援法人を探すところから始まります
  • 見守りの実務は、援助実施者(居住支援法人)が担うため、大家さん自身が毎日安否確認をする必要はありません
  • 家賃を大きく上げることはできないため、収益面でのメリットは、主に補助金や空室リスクの軽減という形で考えることになります

よくある質問

大家さんが自分だけで申請できますか?

いいえ。居住サポート住宅の認定は、賃貸人と援助実施者(居住支援法人など)が共同で申請する仕組みです。まず、連携できる居住支援法人を見つける必要があります。

見守りは、大家さん自身が行う必要がありますか?

いいえ。見守りの実務は、援助実施者(居住支援法人など)が担います。大家さんが日々の安否確認を直接行うわけではありません。

家賃を高く設定することはできますか?

いいえ。「近傍同種の住宅と均衡を失しない」ことが条件のため、周辺相場から大きく外れた家賃設定は認定の対象になりません。

古いアパートでも認定を受けられますか?

既存住宅は原則18㎡以上(共同利用型は13㎡以上)という面積基準を満たしていれば、対象になり得ます。ただし、面積以外の要件も含めて、個別に確認が必要です。

補助金は、どのタイミングで受け取れますか?

改修費補助、家賃低廉化補助など、補助金の種類によって対象時期や条件が異なります。最新の金額・条件は国土交通省や岡山県の窓口でご確認ください。

まとめ

居住サポート住宅は、居住支援法人などとの連携により、安否確認・見守り・福祉サービスへの橋渡しを行うことを条件に認定を受ける、国の新しい賃貸住宅制度です。

  • 面積基準(新築25㎡以上、既存18㎡以上が原則)
  • 1日1回以上の安否確認、月1回以上の訪問による状況把握
  • 家賃は近隣相場と均衡を保つ
  • 申請は大家さんと居住支援法人の共同申請
  • 改修費補助など複数の補助金がある

新しい制度のため、まだ対応している大家さんは多くありません。孤独死不安への備えとして検討する価値のある選択肢です。

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【ご注意】 本記事の内容は、執筆時点で公表されている国土交通省の資料にもとづく一般的な整理です。認定基準・補助金の金額や条件は、制度改定や年度によって変更される可能性があります。正確な最新情報は、国土交通省または岡山県の窓口で必ずご確認ください。認定の可否は個別の審査によります。

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