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賃貸でも手すりは付けられる?岡山市で生活保護の方が安全に暮らすための住宅改修

「玄関の段差で転びそうになるので、手すりを付けたい」

「賃貸だから、壁に穴を開ける工事はできないのではないか」

「生活保護を受給している場合、手すりの設置費用はどうなるのだろう」

岡山市の賃貸住宅で暮らしている高齢者や身体障害のある方の中には、玄関、廊下、トイレ、浴室などへ手すりを設置したいと考えている方がいます。

結論からいうと、賃貸住宅でも、大家さんや管理会社の承諾を得れば手すりを設置できる場合があります。

ただし、本人の判断だけで壁に穴を開けたり、工事業者へ直接依頼したりしてはいけません。

賃貸住宅では、建物の所有者は大家さんです。手すりを固定する工事を行う場合は、設置場所、施工方法、費用負担、退去時の原状回復について、事前に確認する必要があります。

また、介護保険、障害者向けの日常生活用具、岡山市の住宅改修助成などを利用できる可能性がある場合も、工事を始める前の申請が重要です。

この記事では、岡山市で生活保護を受給している方に向けて、賃貸住宅へ手すりを設置する方法、利用を相談できる制度、大家さんへの伝え方、工事前後の注意点を解説します。

この記事のポイント

  • 賃貸でも家主の承諾があれば手すりを設置できる場合がある
  • 壁へ固定する工事は必ず事前に管理会社へ相談する
  • 生活保護だけで工事費が自動的に支給されるわけではない
  • 介護保険・障害福祉・岡山市の助成制度を確認する
  • 制度を利用する場合は工事前の申請が原則
  • 承諾内容と原状回復の条件を書面で残す

賃貸住宅でも手すりは付けられる?

賃貸住宅であっても、大家さんや管理会社が認めれば、手すりを設置できる場合があります。

一方、賃貸借契約では、借主が無断で壁へ穴を開けたり、設備を変更したりすることを禁止している場合が一般的です。

特に次のような設置は、事前承諾が必要になります。

  • 壁や柱へネジで固定する手すり
  • 浴室やトイレの壁へ取り付ける手すり
  • 玄関の床や壁へ固定する手すり
  • 階段へ固定する手すり
  • 共用廊下や建物入口へ設置する手すり
  • 壁の補強工事を伴う設置

「小さな手すりだから大丈夫」と自己判断せず、施工前に管理会社へ連絡しましょう。

置くだけの手すりなら承諾は不要?

工事を伴わない据え置き型、突っ張り型、便器を囲むタイプなどの手すりもあります。

壁や床へ穴を開けないタイプであれば、固定工事より導入しやすい場合があります。

ただし、次のような場合は管理会社へ確認した方が安心です。

  • 床や天井に強い圧力をかける
  • 壁紙や床材を傷つける可能性がある
  • 共用部分へ設置する
  • 玄関や避難経路を狭くする
  • 大型で転倒や事故の危険がある
  • 退去時に跡が残る可能性がある

また、置くだけの手すりが身体状況に合わないと、使用中に動いたり倒れたりする危険があります。

価格や設置のしやすさだけで選ばず、ケアマネジャー、理学療法士、作業療法士、福祉用具専門相談員などへ相談しましょう。

手すりを付けたい場所と目的を整理する

大家さんや福祉窓口へ相談する前に、どの場所で何に困っているのかを整理します。

玄関

  • 靴を履くときに身体がふらつく
  • 上がり框を上り下りできない
  • 立った状態を維持できない
  • 車椅子から立ち上がる支えが必要

廊下

  • 壁につかまらないと歩けない
  • 夜間のトイレ移動で転びそうになる
  • 歩行器を使えない狭い場所がある

トイレ

  • 便座から立ち上がれない
  • 身体の向きを変えるときにふらつく
  • 車椅子から便座へ移乗する支えが必要

浴室・脱衣所

  • 浴槽をまたぐときに転びそうになる
  • 濡れた床で姿勢を保てない
  • シャワーチェアから立ち上がれない
  • 脱衣所と浴室の段差を越えにくい

階段

  • 片側にしか手すりがない
  • 途中で休む場所がない
  • 数段でも上り下りが難しい

単に「手すりが欲しい」と伝えるのではなく、どの動作が危険なのかを具体的に説明すると、必要な設置位置を判断しやすくなります。

生活保護なら手すり工事は無料になる?

生活保護を受給しているという理由だけで、手すり工事が自動的に無料になるわけではありません。

年齢、身体障害者手帳、要介護・要支援認定、身体状況、現在利用している制度などによって、利用を相談する制度が変わります。

主に次の制度が候補になります。

  • 介護保険の住宅改修費
  • 生活保護の介護扶助
  • 障害者向け日常生活用具の住宅改修
  • 岡山市すこやか住宅リフォーム助成事業

同じ工事費について、複数の制度から重ねて全額を受け取れるとは限りません。

利用できる制度の優先順位や自己負担について、ケースワーカー、ケアマネジャー、福祉事務所へ確認しましょう。

介護保険の住宅改修費

要介護または要支援の認定を受けている方は、介護保険による住宅改修費を利用できる場合があります。

対象になる可能性がある工事

  • 手すりの取り付け
  • 段差の解消
  • 滑りにくい床材への変更
  • 引き戸などへの扉の交換
  • 和式便器から洋式便器への交換
  • これらの工事に必要となる付帯工事

賃貸住宅でも対象になる可能性がありますが、大家さんの承諾が必要です。

住宅改修が必要な理由書や見積書、工事前の写真などを用意し、原則として着工前に申請します。

生活保護を受給している方は、介護保険の自己負担部分が介護扶助の対象になる可能性があるため、ケースワーカーへ事前に確認してください。

障害者向けの日常生活用具による住宅改修

身体障害の種類や等級、年齢、身体状況などの要件を満たす方は、障害者向けの日常生活用具制度として、住宅改修費の給付を受けられる場合があります。

岡山市で居宅生活動作補助用具を申請する場合は、一般的に次の書類を準備します。

  • 工事図面
  • 改修工事の見積書
  • 改修前の状態が分かる写真
  • 身体障害者手帳など
  • 借家の場合は家主の承諾書

介護保険の対象となる方は、介護保険制度が優先される場合があります。

対象になる障害、工事内容、所得区分などについて、管轄の福祉事務所へ相談しましょう。

岡山市すこやか住宅リフォーム助成事業

岡山市には、身体機能の低下や身体障害によって日常生活に介助が必要な方を対象とする住宅改修助成があります。

家主の承諾が得られる借家も、対象となる場合があります。

対象として相談できる工事の例

  • 玄関、廊下、階段への手すり設置
  • トイレや浴室の改修
  • 段差の解消
  • 外部から玄関までの進入路の改修
  • 身体状況に合わせた台所や洗面所の改修

対象者の要件、工事内容、助成上限、年度予算などの条件があります。

また、介護保険や障害者向け住宅改修を利用できる場合は、助成額が調整されます。

助成決定前に着工した工事は、対象にならない場合があります。工事業者へ正式に依頼する前に、管轄の福祉事務所へ相談してください。

生活保護の住宅扶助と住宅改修は別に考える

住宅扶助は、主に家賃、間代、地代など、住まいを確保するための費用に対応する制度です。

手すり設置などの住宅改修は、介護扶助、介護保険、障害福祉制度、岡山市の助成事業などから検討します。

「住宅扶助の家賃上限に収まっているから、改修費も支給される」とは限りません。

現在の認定や身体状況により手続きが変わるため、最初に担当ケースワーカーへ相談しましょう。

手すり設置までの正しい手順

ステップ1.危険な動作と設置場所を整理する

転倒した場所、立ち上がりにくい場所、介助が必要な動作を書き出します。

可能であれば、危険な場所の写真を撮っておきましょう。

ステップ2.ケースワーカーや支援者へ相談する

生活保護の担当ケースワーカーに、手すりが必要な理由と現在利用している福祉制度を伝えます。

要介護・要支援認定がある場合はケアマネジャー、障害福祉サービスを利用している場合は相談支援専門員にも相談します。

ステップ3.大家さん・管理会社へ相談する

工事内容が決まる前でも、賃貸住宅に手すりを設置したいことを不動産会社または管理会社へ伝えます。

管理会社への相談例

現在、生活保護を受給しており、身体状況の変化によって玄関とトイレで転倒する危険があります。

ケースワーカーや支援者と相談し、手すりの設置を検討しています。

壁へ固定する工事を行う可能性があるため、大家さんへ相談していただけますでしょうか。

設置場所、施工方法、費用負担、退去時の原状回復については、工事前に書面で確認したいです。

ステップ4.専門職に設置位置を確認してもらう

手すりは、位置や高さが少し違うだけでも使いにくくなることがあります。

可能であれば、ケアマネジャー、理学療法士、作業療法士、福祉用具専門相談員などに現地を確認してもらいましょう。

ステップ5.見積書・図面・写真を用意する

制度の申請に必要な見積書や工事図面を施工業者から受け取ります。

設置前の写真も忘れずに撮影します。

ステップ6.家主の承諾書を取得する

口頭で「付けてもよい」と言われただけでは、退去時に行き違いが起こる可能性があります。

家主の承諾書には、できるだけ次の内容を記載してもらいましょう。

  • 設置する手すりの場所
  • 工事方法
  • 施工業者
  • 費用を負担する人・制度
  • 設置後の所有者
  • 修理や交換の負担
  • 退去時に撤去するか
  • 原状回復が必要か
  • 手すりを残して退去できるか

ステップ7.福祉制度の決定を待つ

申請しただけで工事を始めてはいけません。

市や福祉事務所から支給・助成の決定を受けてから、施工業者へ着工を依頼します。

ステップ8.工事完了後の申請を行う

工事が終わったら、完成写真、領収書、請求書などを提出します。

制度によっては、市職員による現地確認が行われる場合があります。

大家さんへ承諾してもらいやすい伝え方

大家さんが不安に感じるのは、手すりそのものだけではありません。

  • 建物が傷まないか
  • 無断で工事をされないか
  • 工事中に事故が起きないか
  • 退去時に誰が修理するのか
  • 手すりが不要になった場合はどうするのか
  • 費用を大家さんへ請求されないか

これらの不安に対して、次のように説明しましょう。

大家さんへ伝える安心材料

  • 無断で工事を行わない
  • 制度の申請と家主の承諾後に着工する
  • 施工業者と工事方法を事前に提示する
  • 家主へ工事費を請求しない
  • 原状回復の扱いを書面で決める
  • 工事前後の写真を残す
  • 共用部分には勝手に設置しない

大家さんにとっても、転倒事故を防ぎ、入居者が長く安全に暮らせることはメリットになる場合があります。

共用部分へ手すりを付けたい場合

アパートやマンションの階段、共用廊下、エントランスは、借りている部屋の内部ではありません。

借主だけの判断で共用部分へ手すりやスロープを設置することはできません。

共用部分の改修では、次の確認が必要になる場合があります。

  • 建物所有者の承諾
  • 管理会社の確認
  • 分譲マンションの場合は管理組合の承認
  • 避難経路や消防上の安全性
  • 他の入居者の通行への影響
  • 工事費と維持管理の負担

共用部分の改修が難しい場合は、段差の少ない1階物件への住み替えも検討します。

手すり設置を断られた場合の対応

大家さんから手すり設置の承諾を得られない場合は、まず理由を確認しましょう。

工事方法が問題の場合

壁へ穴を開ける方法ではなく、据え置き型、突っ張り型、便器固定型など、建物を傷つけにくい福祉用具を検討します。

原状回復が問題の場合

退去時の撤去・補修費用を借主側が負担する条件や、手すりを残したまま退去する条件を相談します。

壁の強度が問題の場合

別の壁や柱へ設置できないか、下地補強を含めて専門業者に確認します。

共用部分の工事が問題の場合

室内だけで安全を確保できる方法や、建物入口までの介助方法を支援者と検討します。

現在の住宅では安全を確保できない場合

ケースワーカーや支援者へ、現在の住宅で生活を続ける危険性を説明し、1階・エレベーター付き・バリアフリー物件への転居を相談します。

手すりを自分で購入・設置する際の注意点

ホームセンターやインターネットでは、さまざまな手すりが販売されています。

しかし、手すりは付いていれば安全というものではありません。

  • 体重を支えられる強度があるか
  • 壁の下地へ確実に固定できるか
  • 握りやすい太さか
  • 必要な方向に力をかけられるか
  • 立ち上がり動作に合う位置か
  • 濡れた手でも滑りにくいか
  • 衣服が引っ掛からないか

誤った位置や方法で設置すると、手すりごと外れて転倒する危険があります。

壁へ固定する手すりは、原則として専門業者へ依頼しましょう。

住宅改修前に確認したいチェックリスト

  • 手すりが必要な場所と動作を整理した
  • ケースワーカーへ相談した
  • ケアマネジャーや相談支援専門員へ相談した
  • 利用できる制度を確認した
  • 大家さん・管理会社へ相談した
  • 家主の承諾書を取得した
  • 工事図面と見積書を用意した
  • 工事前の写真を撮影した
  • 原状回復の条件を確認した
  • 制度の支給・助成決定前に着工していない

工事完了後のチェックリスト

  • 手すりがしっかり固定されている
  • 実際の立ち上がりや歩行で使いやすい
  • 新たな段差や危険が生じていない
  • 扉や収納の開閉を妨げていない
  • 工事後の写真を撮影した
  • 領収書・請求書を保管した
  • 完了報告に必要な書類を提出した
  • 承諾書と制度関係の書類を保管した

よくある質問

Q.賃貸住宅でも手すりを設置できますか?

大家さんや管理会社の承諾を得れば、設置できる場合があります。壁や床へ固定する工事は、必ず着工前に施工方法と原状回復について確認しましょう。

Q.生活保護なら手すり工事は無料ですか?

生活保護を受給しているだけで、自動的に工事費が全額支給されるわけではありません。介護扶助、介護保険、障害福祉制度、岡山市の住宅改修助成など、利用できる制度を確認する必要があります。

Q.大家さんへ連絡せず、手すりを付けてもよいですか?

壁へネジを入れるなど建物へ変更を加える場合は、無断で設置してはいけません。契約違反や退去時の原状回復費用につながる可能性があります。

Q.置くだけの手すりなら自由に使えますか?

工事不要の手すりは導入しやすいですが、床や天井を傷つける可能性、避難経路を妨げる可能性があります。身体状況に合うかも含め、管理会社や専門職へ確認すると安心です。

Q.工事をした後から助成を申請できますか?

工事前の申請や決定が必要な制度が多く、先に着工すると対象外になる可能性があります。見積書を取る段階で、ケースワーカーや福祉事務所へ相談してください。

Q.退去時は手すりを外さなければいけませんか?

家主との承諾内容によって異なります。撤去して壁を補修する、手すりを残して退去するなど、工事前に原状回復の扱いを書面で決めておきましょう。

Q.大家さんが手すり設置を認めてくれません。

工事不要の福祉用具を検討する、施工方法を変更する、原状回復条件を提示するなどの方法があります。それでも安全を確保できない場合は、ケースワーカーへ住み替えを相談しましょう。

Q.65歳未満でも住宅改修制度を利用できますか?

身体障害者手帳の種類・等級や身体状況などによって、障害福祉制度や岡山市の助成を利用できる場合があります。管轄の福祉事務所へ確認してください。

まとめ|賃貸の手すり設置は「工事前の相談」が最も重要

岡山市の賃貸住宅でも、大家さんや管理会社の承諾を得れば、手すりを設置できる場合があります。

ただし、生活保護を受給していることや身体障害者手帳を持っていることだけで、自由に工事ができるわけではありません。

安全に住宅改修を進めるためには、次の順番が大切です。

  • 危険な動作と設置場所を整理する
  • ケースワーカーや支援者へ相談する
  • 利用できる制度を確認する
  • 大家さん・管理会社の承諾を得る
  • 専門職に設置位置を確認してもらう
  • 見積書・図面・工事前写真を準備する
  • 支給や助成の決定後に工事を始める
  • 原状回復の条件を文書で残す

最も避けたいのは、転倒の危険を放置することと、制度や大家さんへの確認前に工事を始めることです。

現在の住まいに手すりを設置できない場合や、改修しても安全を確保できない場合は、1階やエレベーター付きの物件への住み替えも含めて相談しましょう。

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