精神障害のある方が部屋探しをするとき、物件数そのものより先にぶつかりやすいのが、**「この条件で本当に借りられるのか」**という不安です。岡山市でも、住宅確保要配慮者向けの住宅セーフティネット制度や、障害者の住宅入居等支援(居住サポート)が案内されていて、行政側も「住まいを借りにくい人がいる」ことを前提に支援の仕組みを整えています。
一方で、実際の物件選びでは、精神障害があることそのものよりも、家賃を続けて払えるか、緊急時に連絡が取れるか、通院や支援につながっているか、入居後に生活が不安定になりにくいかを貸主や管理会社が気にしやすいです。岡山県も、障害のある方を含む住宅確保要配慮者への入居支援や見守り等の生活支援を行う居住支援法人を指定していて、2025年8月末時点で18法人を公表しています。
目次
精神障害のある方の物件選びで困りやすいこと
1. 「障害があると不利では」と不安になりやすい
まず大きいのは、この不安です。
ただ、国土交通省の対応指針では、障害があることだけを理由に一律に不利に扱うことは、不当な差別的取扱いに当たり得るとされています。また、2024年4月1日施行の改正障害者差別解消法により、民間事業者にも合理的配慮の提供が義務づけられました。つまり、本来は「精神障害がある」という一点だけで機械的に断ることは適切ではありません。
ただし現場では、障害名よりも貸したあとに生活が安定するかが見られやすいので、そこで説明や準備が足りないと、結果的に物件選びが難しくなることがあります。ここが精神障害のある方の部屋探しで、いちばん誤解されやすい部分です。
2. 家賃と収入のバランスで止まりやすい
物件選びでいちばん基本なのは、やはり家賃です。
障害年金、就労収入、生活保護、家族援助など、どの形でも毎月の収入に対して家賃が高すぎると、精神障害の有無にかかわらず審査は厳しくなりやすいです。住宅セーフティネット制度はあるものの、個別の契約では「無理なく払えるか」がしっかり見られます。
精神障害のある方の物件選びでは、体調の波や就労状況の変化もありうるので、ギリギリの家賃設定だと後から苦しくなりやすいです。
物件を選ぶときは、理想条件よりもまず、継続して住める家賃帯かどうかを優先するのが大事です。
3. 緊急連絡先や保証人の問題で進みにくい
精神障害のある方の部屋探しでは、家族との関係が薄い、親族に頼りにくい、保証人をお願いできないというケースも少なくありません。
最近は保証会社利用が前提の物件も多いですが、それでも緊急連絡先は求められやすいです。貸主側は、家賃滞納だけでなく、体調悪化や連絡不能時の対応先があるかを気にするからです。これは、岡山県の居住支援法人一覧でも、入居支援や継続的な居住支援、残置物処理等まで含めた支援が位置づけられていることからもわかります。
つまり、物件選びの段階で
「保証人がいないから終わり」
ではなく、
保証会社を使える物件か、緊急連絡先や支援者をどう整理するか
を先に考える必要があります。
4. 通院や支援体制をどう伝えるか悩みやすい
精神障害のある方が物件選びで迷いやすいのが、どこまで伝えるべきかという点です。
病名や過去の経過を細かく話す必要はありませんが、住まいに関係することまで隠してしまうと、後で説明が難しくなることがあります。
実務的には、次のような内容を整理しておくと進みやすいです。
-
通院先があるか
-
服薬が継続できているか
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支援者や相談先があるか
-
連絡が取りやすい方法は何か
-
困ったときに誰につながれるか
岡山市では、各保健センターが精神障害者保健福祉手帳、自立支援医療(精神通院医療)、精神障害者の障害福祉サービスや地域生活支援事業の申請相談窓口になっています。平日8時30分から17時15分に受け付けています。
5. 一般的な賃貸サイトだけで探してしまう
精神障害のある方の物件選びでよくあるのが、ポータルサイトの一般賃貸だけで探し切ろうとしてしまうことです。
でも岡山市では、住宅課が新たな住宅セーフティネット制度を案内していて、住宅確保要配慮者の入居を拒まないセーフティネット住宅や、居住支援法人等が入居中サポートを行う居住サポート住宅の制度があります。岡山市の住宅課計画係が窓口で、電話番号は086-803-1466です。
また、岡山県は住宅確保要配慮者への入居支援や見守り等の生活支援を行う居住支援法人を指定していて、一覧も公開しています。一般賃貸だけで決まらないときは、こうした制度住宅や支援機関を前提に探したほうが進みやすいです。
岡山市で使える相談先
障害者基幹相談支援センターサブセンター
岡山市の障害者基幹相談支援センターサブセンターでは、障害者等からの相談に応じ、必要な情報提供や助言を行っています。利用料は無料で、住宅入居等支援(居住サポート)として一般住宅への入居等を支援しています。物件選びの前に相談したい人にはかなり使いやすい窓口です。
各保健センター・こころの健康センター
精神障害者保健福祉手帳や自立支援医療、精神障害者の障害福祉サービス等の申請相談は各保健センターが窓口です。こころの健康センターでは、こころの相談電話を086-803-1274で受け付けていて、平日9時から12時、13時から16時まで相談できます。来所相談も無料で、保健師、心理士、精神保健福祉士等が対応します。
岡山県の居住支援法人
岡山県は2025年8月末時点で18法人の居住支援法人を指定しています。公開されている一覧には、岡山市北区の特定非営利活動法人おかやま入居支援センターも掲載されていて、市町村の福祉事務所等と連携した継続的な居住支援、登録住宅や支援機関の紹介などを行うとされています。
岡山市営住宅という選択肢
民間賃貸だけでなく、市営住宅も視野に入ることがあります。岡山市の案内では、市営住宅入居者選考の優遇措置の対象として、精神障害者保健福祉手帳1級から3級の交付を受けている方が含まれています。物件選びで民間賃貸だけに絞らないことも大切です。
物件選びの前に整理しておきたいこと
岡山市で精神障害のある方が物件選びを進める前に、次の内容をまとめておくとかなり動きやすくなります。
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毎月の収入がわかる書類
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通帳など入金状況がわかるもの
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緊急連絡先
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通院先や支援者の連絡先
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自立支援医療や手帳の有無
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電話が苦手、対面説明が負担など配慮してほしいこと
これは「障害を説明するため」というより、住み始めてから安定しやすいことを示す準備です。
岡山市にも、障害相談、居住サポート、精神保健の相談窓口が複数あるので、ひとりで抱え込まず、最初から支援者を交えて進めるほうがうまくいきやすいです。
岡山市ならではの支援制度をフル活用しよう!
岡山市内でのお部屋探しでは、行政のサポートを活用することで、家主さんの理解を得やすくなるケースが多くあります。一人で悩まず、以下のような制度や窓口があることを知っておきましょう。
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岡山市居住支援協議会の活用: 岡山市には、障害をお持ちの方やご高齢の方など、住宅の確保に配慮が必要な方をサポートする「居住支援協議会」が設置されています。ここには福祉の専門家だけでなく、不動産関係の団体も参画しており、障害者の受け入れに協力的な不動産会社や物件の情報提供を受けられる体制が整いつつあります。
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住宅改修費の助成制度(身体障害の方へ): 車椅子利用などで室内に手すりやスロープが必要な場合、岡山市の制度(重度身体障害者等住宅改修費助成事業など)を利用できる可能性があります。事前に区役所の福祉窓口で「賃貸物件でも利用可能か」「退去時の原状回復の扱いはどうなるか」を確認し、その情報を不動産会社を通じて家主さんに伝えることで、改修許可のハードルを大きく下げることができます。
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福祉に強い家賃保証会社の利用: 連帯保証人を立てるのが難しい場合でも、諦める必要はありません。最近では福祉に特化したプランを持つ保証会社が増えており、公的な支援と組み合わせることで審査の土俵に上がることができます。まずはケースワーカーや、福祉に理解のある不動産会社に相談してみましょう。
まとめ
精神障害のある方の物件選びで困りやすいのは、
単に「物件がない」からではありません。
実際には、
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家賃と収入のバランス
-
保証人や緊急連絡先の問題
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通院や支援体制の見えにくさ
-
一般賃貸だけで探してしまうこと
-
配慮してほしいことを整理できていないこと
このあたりが重なって、審査や物件選びが難しくなりやすいです。
ただ、岡山市には障害者基幹相談支援センターサブセンターの住宅入居等支援(居住サポート)、各保健センターやこころの健康センターの相談窓口、住宅セーフティネット制度、岡山県の居住支援法人など、使える支援があります。物件選びで困ったときは、最初から支援をつけて進めるほうが現実的です。
岡山市で精神障害のある方の部屋探しに不安があるなら、ひとりで悩まず早めに相談することが大切です。
物件選びは、障害名だけで決まるわけではなく、収入、連絡先、支援体制、探し方で結果が変わることが少なくありません。
今の状況を整理しながら、無理のない住まい探しの進め方を考えていきましょう。
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