精神障害のある方が部屋探しをするとき、物件そのものより先に壁になりやすいのが入居費用です。
国の住宅セーフティネット制度では、障害のある方は「住宅確保要配慮者」に位置づけられていて、民間賃貸に入りにくい現実を前提に、登録住宅や入居支援の仕組みが整えられています。つまり、制度側も「借りにくさ」があることを前提にしています。
しかも、入居費用は敷金や礼金だけではありません。厚生労働省の住まい相談サイトでは、物件契約時には前家賃、保証料、仲介手数料、鍵交換費などが発生し、敷金・礼金ゼロでも費用がかかると案内されています。精神障害のある方は、収入が不安定だったり、支援者との調整が必要だったりして、この初期費用の負担が特に重くなりやすいです。
目次
精神障害のある方が入居費用で困りやすい理由
精神障害のある方の部屋探しで入居費用が重く感じやすいのは、単純にお金が足りないからだけではありません。
たとえば、障害年金や就労収入で生活していると、毎月の家賃だけでなく、まとまった契約金を一度に出すことが難しいことがあります。さらに、一人暮らしの開始時には、手続きや連絡調整の負担も重なりやすく、厚生労働省の自立生活援助ガイドブックでも、一人暮らしの開始時には訪問、同行、連絡調整などの支援が役立つとされています。
もうひとつ大きいのは、入居費用と審査がつながっていることです。
厚労省の住まい相談サイトでは、居住支援法人に相談する場合でも、基本的に「収入があること」「引越し費用があること」「緊急連絡先があること」が条件になりやすいと案内されています。つまり、初期費用が足りないだけでなく、費用を用意できない状態そのものが、貸す側の不安につながることがあります。
入居費用として何にお金がかかるのか
精神障害のある方に限らず、賃貸契約で発生しやすい初期費用は次のようなものです。
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敷金
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礼金
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前家賃
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保証会社の保証料
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仲介手数料
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鍵交換費
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火災保険料
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引っ越し代
厚生労働省の住まい相談サイトでも、敷金・礼金のほかに、前家賃、保証料、仲介手数料、鍵交換費などが発生すると明記されています。見た目の家賃だけで物件を選ぶと、「思ったより契約金が高い」となりやすいので注意が必要です。
精神障害のある方が初期費用でつまずきやすいポイント
家賃だけで判断してしまう
家賃が安く見えても、契約時の費用が高い物件は少なくありません。
とくに、保証料や鍵交換費、火災保険料まで含めると、想定より大きな金額になることがあります。厚労省の案内でも、ゼロゼロ物件でも費用は発生するとされています。
収入に対して契約金が重すぎる
障害年金や限られた就労収入で生活している場合、毎月の家賃は払えても、最初のまとまった費用で止まりやすいです。
このときに無理な家賃帯を選ぶと、契約後の生活まで苦しくなりやすいので、初期費用込みで逆算して物件を選ぶことが大切です。これは制度資料にある「収入があり、家賃を払い生活していけることが第一条件」という考え方とも合います。
緊急連絡先や支援者の整理ができていない
精神障害のある方の部屋探しでは、費用だけでなく、緊急連絡先や支援体制の確認も一緒に進みます。
一人暮らしへの不安が大きい場合、自立生活援助では、定期訪問、手続きの同行、関係先との連絡調整などが制度化されています。最初から支援者と一緒に動けると、費用面の相談もしやすくなります。
使える支援制度はあるのか
生活福祉資金貸付制度
厚生労働省の資料では、生活福祉資金貸付制度の総合支援資金に住宅入居費があり、敷金・礼金など住宅の賃貸契約を結ぶために必要な費用として40万円以内が示されています。制度全体は、低所得世帯、高齢者世帯、障害者世帯などを支える仕組みで、厚労省は相談先としてお住まいの地域の社会福祉協議会を案内しています。貸付なので返済は必要ですが、「初期費用が足りない」場面ではかなり現実的な選択肢です。
住居確保給付金の転居費用補助
2025年4月1日施行の改正で、住居確保給付金は、家計改善のために低廉な家賃の住宅へ転居が必要と認められる人に対して、**転居のための初期費用(引っ越し代・礼金等)**を補助する仕組みが加わりました。対象は、離職・廃業後2年以内の人や、自己の責めによらず収入が減少している人などで、収入・資産などの要件があります。誰でも使える制度ではありませんが、「収入減少で今の家賃が重い」というケースでは確認する価値があります。
生活保護の住宅扶助
生活保護を利用している、または利用を検討している場合は、住宅扶助で対応できる費用がある場合があります。厚労省資料では、病院・施設からの退院退所や社宅からの転居などで、転居時に敷金・礼金・火災保険料等が必要な場合、一定範囲で認定できるとされています。さらに、契約更新時の更新手数料、火災保険料、保証料も、必要やむを得ない場合には認定して差し支えないとされています。これは全員に自動で出るものではありませんが、事情によっては入居費用の大きな支えになります。
居住支援法人への相談
厚労省の住まい相談サイトでは、居住支援法人は入居相談、見守りなどの生活支援、家賃債務保証の提供を行うとされています。また、初期費用について相談できる場合もある一方で、無料で契約できる制度ではないとも明記されています。つまり、「初期費用ゼロにしてくれる窓口」ではなく、物件選びや支援の組み合わせを一緒に考える相談先として使うのが現実的です。
入居費用で失敗しないための進め方
精神障害のある方が部屋探しで初期費用に困りにくくするには、まず家賃だけでなく契約金総額で物件を見ることが大切です。
敷金・礼金ゼロの表示だけで判断せず、前家賃、保証料、仲介手数料、鍵交換費まで確認してから決めるほうが安全です。
次に、支援者を最初から入れることです。
厚労省の自立生活援助ガイドでは、一人暮らしの開始時に、手続き同行や連絡調整が支援内容として想定されています。相談支援専門員、ケースワーカー、訪問看護、家族など、誰と一緒に動くかを先に決めておくと、費用相談も進みやすくなります。
そして、貸付と給付を分けて考えることも大事です。
生活福祉資金は貸付、住居確保給付金の転居費用補助は要件付きの給付、生活保護の住宅扶助は事情に応じた認定です。どれも同じではないので、「自分はどの制度に近いのか」を整理して相談するのが近道です。
まとめ
精神障害のある方が入居費用で困りやすいのは、
単にお金が足りないからだけではありません。
初期費用がまとまって必要になること
収入の見られ方がシビアなこと
緊急連絡先や支援体制の確認が重なること
この3つが重なりやすいからです。
ただ、使える制度はあります。
生活福祉資金の住宅入居費、住居確保給付金の転居費用補助、生活保護の住宅扶助、居住支援法人への相談などを組み合わせることで、道が開けることは少なくありません。大切なのは、物件を探し始めてから慌てるのではなく、入居費用の内訳と使える制度を先に整理しておくことです。
精神障害のある方の部屋探しで、入居費用が不安なら一人で抱え込まないことが大切です。
家賃だけでなく、契約金、支援体制、使える制度まで整理すると、探し方はかなり変わります。
今の収入や生活状況に合った進め方を、早めに相談しながら決めていきましょう。
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