岡山の空き家、浸水想定区域だと売却に影響するのか
「実家がハザードマップで浸水想定区域に入っている。これって、売るとき不利になるのだろうか」——岡山県内で空き家を売ろうとされている方から、水害リスクについてのこうしたご相談をいただきます。
岡山は、2018年の西日本豪雨で大きな水害を経験した地域でもあり、浸水リスクへの関心は高まっています。浸水想定区域にあることは、売却に影響することがありますが、正しく理解し、適切に対応すれば、売却は十分に可能です。この記事では、浸水想定区域の空き家が売却にどう影響するのか、2020年から義務化された水害リスクの説明、そして早めの売却の考え方まで整理します。
先に結論
浸水想定区域にある空き家も、売却は可能です。ただし、2020年から、水害ハザードマップにおける物件の位置を買主に説明することが義務化されており、この情報は必ず買主に伝わります。浸水想定区域にあることは価格に影響することがありますが、過去に浸水被害を受けていないなら、それを示すことで印象を保てます。また、一度被害を受けると価値が下がるため、被害を受ける前の早めの売却が有利になることもあります。
まず確認|浸水想定区域かどうかは「ハザードマップ」で
ご自身の空き家が浸水想定区域に入っているかどうかは、市町村が作成・公表している「ハザードマップ」で確認できます。洪水、雨水出水(内水)、高潮などのリスクが地図上に示されています。岡山市をはじめ、各市町村がホームページなどで公表しています。まずは、ご自身の物件がどう表示されているかを確認することが出発点です。
重要|2020年から「水害リスクの説明」が義務化
2020年8月、宅地建物取引業法の施行規則が改正され、不動産の売買・賃貸の際に、水害ハザードマップにおける物件の位置を、重要事項として買主に説明することが義務化されました。これにより、浸水想定区域にある物件は、その情報が必ず買主に伝わります。
この説明は、仲介の場合、不動産会社の宅地建物取引士が、ハザードマップを示しながら行います。売主が自分で説明する必要はありません。ただし、売主は、自分が知っている事実(過去に浸水したことがある、など)を、不動産会社に伝える必要があります。この情報提供が、適切な取引の前提になります。
物件が浸水想定区域の外にあっても、ハザードマップの地図上に表示されている場合は、その位置を買主に示すことになっています。「区域外だから水害リスクはない」と買主が誤解しないよう配慮することも求められています。ハザードマップは、区域の内外にかかわらず、確認しておく意味があります。
浸水想定区域は、価格に影響するのか
浸水想定区域にあることは、価格に影響することがあります。買主が水害リスクを考慮するためです。ただし、影響の程度は、リスクの内容(想定される浸水の深さなど)や、過去の浸水被害の有無、立地によって変わります。
特に大きく影響するのが、過去に実際に浸水被害を受けたかどうかです。一度浸水被害を受けた物件は、価格が下がるだけでなく、買主からの印象が悪くなり、売れ残るリスクも高まるとされます。逆に、浸水想定区域にあっても、これまで被害を受けていなければ、影響は比較的小さく抑えられることがあります。
過去に浸水被害を受けていない場合|それを「示す」
浸水想定区域にある物件でも、これまで浸水被害を受けていないなら、それは買主にとって安心材料です。この点を、積極的に伝えることが大切です。
その一つの方法が、ホームインスペクション(建物状況調査)です。住宅の状態を専門家が診断するもので、これを受けることで、「浸水による被害(見えない部分の腐食など)がないこと」「十分な耐久性があること」を、買主に客観的に示せます。浸水想定区域にある物件でも、インスペクションで状態の良さを示すことで、市場価格に近い金額で売却でき、買主も安心して購入できることがあります。
考え方|「被害を受ける前」の早めの売却
浸水想定区域にある物件は、将来、豪雨などで浸水被害を受ける可能性が否定できません。そして、一度被害を受けてしまうと、価格が下がり、印象も悪化し、元に戻すことはできません。
近年、ゲリラ豪雨や記録的な豪雨による水害が増えています。岡山でも、2018年の西日本豪雨で大きな被害がありました。浸水想定区域にある空き家の売却を考えているなら、被害を受ける前に売却を検討することが、結果的に有利になることもあります。「いつか売ろう」と放置している間に被害を受けると、選択肢が大きく狭まってしまいます。空き家は人が住んでいない分、被害に気づくのも遅れがちです。この点も、早めの判断が大切な理由です。
浸水想定区域の空き家を売るには
浸水想定区域にある空き家は、次のように売却を進めます。
- ハザードマップで状況を確認する:どのリスク(洪水・内水・高潮)が、どの程度想定されているかを把握します。
- 過去の浸水の有無を整理する:被害を受けたことがあるか、なかったかを整理し、不動産会社に伝えます。
- 被害がないなら、それを示す:ホームインスペクションなどで、建物の状態の良さを客観的に示します。
- 早めに動く:被害を受ける前に売却することで、価値を保ちやすくなります。
浸水想定区域にあることは、正しく伝えることが前提ですが、それだけで売れないと決まるわけではありません。状態の良さを示し、適切に売り方を選ぶことで、売却は十分に可能です。
まず査定で「影響と売り方」を確認
浸水想定区域にある空き家が、いくらで・どう売れるかは、想定されるリスクの内容、過去の浸水被害の有無、建物の状態、立地によって変わります。「浸水想定区域だから売れない・安い」と一律に決まるものではありません。
まずは査定を受けて、実際の影響と、どう売るのがよいかを確認することをおすすめします。過去に被害を受けていないなら、思っていたより影響が小さいこともあります。査定は無料ですし、浸水想定区域にある物件でも問題なく受けられます。水害リスクの伝え方や、早めに売るべきかの判断も含め、まずはご相談ください。
よくある質問
Q. 浸水想定区域にある空き家は、売れないのでしょうか?
売れないわけではありません。浸水想定区域にあることは価格に影響することがありますが、過去に被害を受けていないなら、その状態の良さを示すことで印象を保てます。適切に売り方を選べば、売却は十分に可能です。まずはハザードマップで状況を確認することが大切です。
Q. 浸水リスクは、買主に伝えないといけませんか?
はい。2020年から、水害ハザードマップにおける物件の位置を買主に説明することが義務化されています。仲介の場合、不動産会社が説明しますが、売主は過去の浸水被害など自分が知る事実を不動産会社に伝える必要があります。隠すことはできませんし、正直に伝えることが大切です。
Q. 過去に浸水したことがあります。それでも売れますか?
売れる可能性はあります。ただし、過去の浸水被害は買主に伝える必要があり、価格や印象に影響することがあります。被害箇所を修繕した記録があれば、それもあわせて示すとよいでしょう。状況によって売り方が変わるため、まずは査定で相談するのがおすすめです。
Q. 浸水想定区域の空き家は、早く売ったほうがいいですか?
被害を受ける前に売却することで、価値を保ちやすくなります。一度浸水被害を受けると、価格が下がり印象も悪化し、元に戻せません。近年は豪雨による水害が増えているため、売却を考えているなら、早めに動くことが結果的に有利になることもあります。
「浸水想定区域のうちの空き家、どう売る?」——影響と売り方を、まず確かめませんか。
岡山県内の空き家について、無料で査定・ご相談を承っています。無理な営業はいたしません。
※本記事は当社の実務経験および公表情報にもとづき、一般的な考え方を整理したものです(2026年8月時点)。掲載している内容はあくまで一般的な傾向であり、実際の売却の成否・価格・水害リスクは物件の状況やハザードマップの内容により異なります。水害リスクの重要事項説明、告知の要否などは個別の事情によって異なるため、具体的なケースは不動産会社等の専門家にご確認ください。ハザードマップや浸水想定区域の最新情報は、岡山市・岡山県および各市町村の公式情報でご確認ください。掲載している関連記事のURLは公開時の実際のリンクにあわせてご確認・修正のうえご利用ください。
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