岡山市でASDに理解のある不動産屋の見つけ方。「障害を伝えても大丈夫?」にお答えします
「ASDであることを不動産屋へ伝えたら、部屋を紹介してもらえなくなるのではないか」
「電話や対面でうまく説明できないけれど、配慮をお願いしてもよいのだろうか」
「発達障害に理解があると書いてある不動産屋なら、本当に安心して相談できるのか分からない」
岡山市で賃貸物件を探しているASD(自閉スペクトラム症)の方の中には、物件条件や入居審査だけでなく、不動産会社へ障害を伝えること自体に不安を感じている方がいます。
結論からいうと、部屋探しを始める段階で、診断名、通院内容、これまでの生活歴をすべて詳しく説明する必要はありません。
一方で、電話が苦手、急な予定変更に対応しにくい、音に敏感など、物件探しや契約手続きに必要なことは、具体的に伝えた方が進めやすくなります。
大切なのは、単に「ASDに理解のある不動産屋」という言葉だけで選ぶことではありません。
本人の話を最後まで聞き、必要な連絡方法や物件条件を具体的に確認してくれるかを見極めることです。
この記事では、岡山市でASDの方が相談しやすい不動産会社の見つけ方、障害を伝える範囲、入居審査で確認されるポイント、問い合わせ時に使える例文を解説します。
この記事のポイント
- 診断名や病歴を最初からすべて説明する必要はない
- 苦手なことと希望する対応を具体的に伝える
- ASDへの理解は広告文より実際の対応で判断する
- 入居審査では家賃、収入、保証会社、緊急連絡先なども確認される
- LINEやメールで相談できる不動産会社を選ぶ
- 物件を申し込む前に審査条件を確認してもらう
ASDであることを不動産屋へ伝えても大丈夫?
ASDであることを伝えたからといって、必ず賃貸審査に落ちるわけではありません。
一方で、「障害を伝えれば必ず特別な対応を受けられる」「どの物件でも契約できる」ということでもありません。
賃貸物件への入居では、本人の状況だけでなく、次のような条件が確認されます。
- 家賃を継続して支払えるか
- 申込内容に間違いや不一致がないか
- 保証会社の条件を満たせるか
- 連帯保証人や緊急連絡先を準備できるか
- 入居人数や使用目的に問題がないか
- 大家さんや管理会社の募集条件に合っているか
ASDの診断名だけで審査結果が決まると考えるのではなく、家賃の支払い方法や必要書類なども一緒に整理することが大切です。
障害を伝えるかどうかは「何のために伝えるか」で考える
不動産会社へASDを伝えるか迷う場合は、診断名を伝えること自体を目的にするのではなく、部屋探しで何に困っているのかを考えましょう。
伝えることで相談しやすくなる例
- 電話で急に質問されると答えにくい
- 口頭説明だけでは内容を整理しにくい
- 予定変更が続くと混乱しやすい
- 一度に多くの物件を見ることが難しい
- 音、光、においに強い負担を感じる
- 家族や支援者に同席してほしい
- 契約書を事前に確認する時間が必要
このような場合は、診断名を詳しく説明するより、必要な対応を具体的に伝える方法があります。
伝え方の例
「電話で急に質問されると回答が難しいため、できるだけLINEで連絡をお願いします」
「口頭の説明だけでは整理しにくいため、初期費用や必要書類を文章でも送ってください」
「音に敏感なため、幹線道路、線路、共用階段から離れた部屋を希望しています」
「予定変更が苦手なため、内見日時や当日の流れを前日までに知らせてください」
診断名を詳しく伝えなくても相談できる
「ASDです」と伝えることに抵抗がある場合は、診断名を使わずに希望する対応だけを伝えることもできます。
診断名を使わない相談例
対面や電話での会話に負担を感じやすいため、最初はLINEまたはメールで相談したいです。
物件情報は、一度に多く送られると整理が難しいため、条件に近いものを1~2件ずつ紹介してください。
内見や契約の予定は、日時、場所、必要な持ち物を文章で教えていただけると助かります。
不動産会社にとっても、診断名だけを聞くより、どのように対応すればよいかが具体的に分かる方が案内しやすくなります。
不動産会社に必ず正確に伝えたいこと
診断内容をどこまで伝えるかとは別に、賃貸申込みに必要な情報は正確に申告する必要があります。
申込み前に整理したい内容
- 現在の仕事や収入状況
- 休職中・無職・年金受給などの状況
- 生活保護を受給または申請しているか
- 実際に入居する人数
- 連帯保証人の有無
- 緊急連絡先の有無
- ペットの飼育
- 過去の家賃滞納
- 初期費用の支払方法
審査に不安があるからといって、事実と異なる勤務先や収入を記入すると、申込内容の不一致として審査や契約に影響する可能性があります。
不安な事情がある場合は、申込書を書く前に不動産会社へ相談しましょう。
「ASDに理解のある不動産屋」は何を見て判断する?
ホームページに「障害者歓迎」「発達障害に理解があります」と書かれているだけでは、実際の対応まで判断できません。
最初の問い合わせに対する返答や、質問の仕方から確認しましょう。
1.話を途中で決めつけない
ASDと伝えた直後に、「一人暮らしは難しい」「グループホームの方がよい」と決めつけるのではなく、現在の生活状況や希望条件を確認してくれる会社が安心です。
2.希望する連絡方法へ対応してくれる
電話が苦手と伝えたにもかかわらず、何度も突然電話をかけてくる会社では、契約までの負担が大きくなります。
LINE、メール、電話予約など、本人が対応しやすい方法を一緒に考えてくれるか確認しましょう。
3.質問を一つずつ整理してくれる
収入、保証人、緊急連絡先、希望条件などを一度に質問されると、回答が難しくなる場合があります。
確認事項を分け、順番に説明してくれる担当者は相談しやすいでしょう。
4.診断名だけで判断しない
同じASDでも、困りごとや必要な支援は一人ひとり異なります。
「ASDだからこの物件」と一律に決めず、音、光、生活動線、通院先などを確認してくれることが大切です。
5.審査条件を先に確認してくれる
気に入った部屋を何件も内見した後に、「その収入状況では申込みできません」と言われると、大きな負担になります。
休職中、無職、障害年金、生活保護、保証人なしなどの事情がある場合は、内見前に大家さんや管理会社へ相談可能か確認してくれる会社を選びましょう。
6.契約を急かさない
賃貸物件は申込みの順番が影響することがありますが、理解できていない契約を無理に即決する必要はありません。
初期費用、違約金、退去費用などを説明し、考える時間を示してくれる担当者が安心です。
7.支援者の同席を受け入れてくれる
本人だけで説明を聞くことが難しい場合は、家族、相談支援専門員、福祉事業所の職員などに同席してもらう方法があります。
支援者が本人の代わりにすべてを決めるのではなく、本人が判断しやすいように補助してもらいます。
初回問い合わせで不動産会社の対応を確認する
相談しやすい会社かどうかは、来店前のLINEやメールでも確認できます。
初回相談のテンプレート
岡山市で賃貸物件を探しています。
ASDがあり、電話や対面で急に質問されると、内容を整理して回答することが難しい場合があります。
最初はLINEで相談し、必要な確認事項を文章で送っていただくことは可能でしょうか。
現在分かっている希望条件は次のとおりです。
- 希望家賃:共益費を含めて〇万円以内
- 希望エリア:岡山市〇区・〇〇周辺
- 入居人数:1人
- 入居希望時期:〇月ごろ
- 収入状況:給与・障害年金・生活保護など
- 保証人:あり・なし・相談したい
- 緊急連絡先:あり・なし・相談したい
音に敏感なため、幹線道路や共用階段から離れた部屋を希望しています。
この条件で申込みを相談できる物件があれば、家賃、初期費用、間取り図、必要書類を教えてください。
初回相談への返信で確認したいポイント
不動産会社から返信が来たら、次の点を確認しましょう。
- 質問した内容に答えているか
- LINEでの相談希望を理解しているか
- すぐに来店するよう強く求めてこないか
- 希望家賃や収入状況を確認しているか
- 保証人や緊急連絡先を整理してくれるか
- 条件に合わない物件を大量に送ってこないか
- 審査に通ると断定していないか
- 初期費用を明確に説明しているか
本人の質問に答えず、「とりあえず来店してください」とだけ返ってくる場合は、来店後も急な質問が続く可能性があります。
注意したい不動産会社の対応
「絶対に審査へ通る」と約束する
最終的な審査結果は、大家さん、管理会社、保証会社などの判断によって決まります。
事情をほとんど確認せず、「必ず通ります」と断言する会社には注意しましょう。
障害を理由にすぐ断る
家賃、収入、保証会社、支援体制などを確認せず、診断名を聞いただけで相談を終わらせる会社では、本人に合った物件を探すことが難しくなります。
希望していない電話を繰り返す
LINEでの連絡を希望しているのに、説明もなく何度も電話をかける会社では、本人の負担が大きくなります。
大量の物件を一度に送る
条件を確認せず、何十件もの物件情報を送るだけでは、比較が難しくなります。
重要な条件に近いものから、少数ずつ紹介してもらいましょう。
初期費用の内訳を説明しない
「初期費用〇万円」と総額だけを示されても、何の費用か分かりません。
敷金、礼金、保証料、火災保険、鍵交換、前家賃など、項目別の見積書を確認してください。
申込内容を変えるよう勧める
審査を通すためとして、勤務先、収入、入居人数などを事実と異なる内容で書くよう勧める会社は避けましょう。
ASDであることを大家さんまで伝える?
不動産会社へ相談した内容が、どの範囲で大家さんや管理会社へ伝わるかは、申込み内容や必要な配慮によって異なります。
診断名を伝える必要性が不明な場合は、不動産会社へ次のように確認しましょう。
「ASDの診断名ではなく、LINEでの連絡を希望していることだけ伝えることはできますか」
「大家さんや管理会社へ、どの情報を伝える予定ですか」
「入居後の支援体制について、どの範囲まで説明する必要がありますか」
伝えてほしくない個人情報がある場合は、申込み前に情報の共有範囲を確認しましょう。
審査で安心材料になりやすい準備
ASDを伝えるかどうかだけでなく、賃貸審査に必要な準備も重要です。
家賃の支払い方法
- 給与収入
- 障害年金
- 傷病手当金
- 失業給付
- 生活保護の住宅扶助
- 預貯金
- 家族からの援助
提出を求められる可能性がある書類
- 本人確認書類
- 給与明細や源泉徴収票
- 年金証書や振込通知書
- 手当の支給決定通知書
- 預金通帳や残高証明書
- 生活保護受給証明書
緊急時の連絡体制
- 親族の緊急連絡先
- 友人や知人への依頼
- 相談支援専門員
- 訪問看護や福祉事業所
- 定期的に連絡できる支援者
すべてを準備する必要はありません。
自分の状況で提出できるものと、困ったときの相談先を整理しておきましょう。
LINEやメールで相談できる会社を選ぶ
対面や電話の負担が大きい方は、LINEやメールで初回相談ができる会社を選ぶと進めやすくなります。
文章で確認しておきたいこと
- 家賃と共益費
- 毎月の追加費用
- 初期費用の内訳
- 必要書類
- 保証会社の利用条件
- 本人確認電話の有無
- 内見の日時と集合場所
- 契約日の予定
- 鍵の受取方法
ただし、保証会社による本人確認、重要事項説明、契約書への署名、鍵の受け取りなどでは、電話、オンライン通話、対面手続きが必要になる場合があります。
必要な場面を事前に知らせてもらい、質問内容や持ち物を準備しておきましょう。
岡山市で不動産会社以外にも相談できる場所
不動産会社だけでは部屋探しが進まない場合は、福祉や居住支援の相談先と連携する方法があります。
相談支援専門員
障害福祉サービスを利用している場合は、現在の生活状況、一人暮らしに必要な支援、緊急時の対応などを一緒に整理できる場合があります。
医療機関や福祉事業所
通院中の医療機関、訪問看護、就労支援事業所、グループホームなどへ、住み替えについて相談する方法があります。
居住支援法人
障害、低所得、保証人の不在などで賃貸住宅を探しにくい場合は、住宅情報、入居相談、見守りなどの支援について相談できる場合があります。
対応内容、対象者、費用、利用条件は団体によって異なります。
生活保護を受給している場合
生活保護を受給している方は、物件を契約する前にケースワーカーへ相談しましょう。
住宅扶助の家賃上限、転居理由、初期費用、引っ越し費用などについて事前確認が必要です。
不動産会社を選ぶチェックリスト
- ASDという診断名だけで判断しない
- 本人が困っている場面を具体的に聞いてくれる
- LINEやメールで相談できる
- 質問を一つずつ整理してくれる
- 希望条件を勝手に変えない
- 収入や保証人の状況を確認してくれる
- 審査可能性を確認してから内見を案内してくれる
- 初期費用を項目別に説明してくれる
- 支援者の同席を受け入れてくれる
- 契約を急かさない
- 審査通過を安易に保証しない
- 個人情報の共有範囲を説明してくれる
よくある質問
Q.ASDであることを不動産屋に必ず伝える必要がありますか?
診断名や通院内容を最初からすべて説明する必要があるとは限りません。ただし、電話が苦手、音に敏感、予定を文章で知りたいなど、物件選びや手続きに必要な内容は具体的に伝えると進めやすくなります。
Q.ASDを伝えると賃貸審査に落ちますか?
ASDの診断名だけで審査結果が決まるわけではありません。家賃の支払い方法、保証会社、緊急連絡先、申込内容、大家さんや管理会社の条件などを総合的に確認されます。
Q.不動産会社から大家さんへ診断名を伝えられますか?
どの情報が共有されるかは、申込みや相談内容によって異なります。診断名をどこまで伝える必要があるか、誰にどの情報を共有する予定かを申込み前に確認しましょう。
Q.ASDに理解がある不動産会社はどうやって探しますか?
ホームページの言葉だけでなく、初回問い合わせへの対応を確認しましょう。LINE相談への対応、質問の分かりやすさ、審査条件の事前確認、契約を急かさない姿勢などが判断材料になります。
Q.家族や支援者と一緒に相談してもよいですか?
本人が希望する場合は、家族や支援者に同席してもらう方法があります。聞き漏らしを防ぎ、必要な条件や支援体制を整理しやすくなります。
Q.不動産会社に断られたら、もう借りられませんか?
一つの会社や物件で断られても、すべての賃貸住宅を借りられないとは限りません。大家さん、管理会社、保証会社、家賃条件が変われば、相談できる可能性があります。
まとめ|「理解がある」という言葉より、実際の対応を確認しよう
岡山市でASDに理解のある不動産会社を探すときは、「発達障害歓迎」といった表示だけで判断しないことが大切です。
実際に相談してみて、次のような対応があるかを確認しましょう。
- 診断名だけで生活を決めつけない
- 苦手なことと必要な対応を聞いてくれる
- LINEやメールで連絡できる
- 物件を少数ずつ分かりやすく紹介してくれる
- 審査条件を先に確認してくれる
- 初期費用や契約内容を文章で説明してくれる
- 本人が理解するまで契約を急かさない
ASDであることをどこまで伝えるかは、本人の状況や必要な配慮によって異なります。
すべての診断内容を説明するのではなく、「何が苦手か」「どのような方法なら手続きを進められるか」「どのような部屋なら安定して暮らせるか」を具体的に伝えましょう。
一人で説明することが難しい場合は、LINEを使ったり、家族や支援者に同席してもらったりする方法があります。
自分に合わない不動産会社へ無理に合わせるのではなく、安心して相談できる担当者を見つけることから部屋探しを始めましょう。
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